ガダルカナル戦書籍一覧


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現在地はソロモン諸島ガダルカナル島丸山道タンブハ=ルンガ渡河点

ガ島戦資料で頻繁に登場するルンガ渡河点、自らの足でこの地を訪れる事をどれほど妄想した事であろうか・・・

勇〇三部隊戦史より(勇一三〇三部隊=歩兵第二十九連隊・会津若松)
昭和17年10月18日 歩29は尖兵連隊
歩兵第二十九連隊がルンガ川左岸のジャングルに着いたのは、下り坂のためか以外に早く午後二時頃であった。
ジャングル内には渡河を待つ兵員で埋まっていた。
装具を解き、衣服を脱ぎ、渡河の準備をしている兵士達の発散する汗臭い体臭があたり一面に漂っている。

工兵隊の一条中尉が褌一本の姿で小宮大佐(29i連隊長)の前にやって来た。
「川幅は約五十米あり、流速二米、水深は深いところで約1.3米あり、対岸までロープを二本張ってあります。渡渉はこのロープにつかまってわたっていただきます。工兵隊は全員で渡河の指導及び誘導にあたります」
中略
このとき小宮大佐が最も心配していたのは、連隊砲中隊と速射砲中隊の前進状況のことであった。
案じたように両中隊はこの日ようやくマタニカウ川上流(マ川合流点又は四一式山砲のあったコンナブレ川かと推察、まだアスタエ山の壁が立ちはだかっている)に到着したばかりであった。

渡河準備を終えて出発を待つ兵士たちはしばらくぶりの大休止に元気を回復し、笑い声さえ聞こえるようになっていた。
「この川が三途の川じゃねぇんだろうな」
「だとすると六文銭を出さねぇと渡れねえのかな」

頓狂な声を上げる者もいた。
とたんに工兵の兵士がまぜっ返した。
「いらねっしゃ。ロープ張ってあっかんな・・・無料(ただ)でええ」
一人の兵士が立ち上がって叫んだ。
「無料か?無料より高いものはねえっつうからな、気をつけろ」
兵士たちは一斉にかん高い声をあげて笑った。
こんな笑い声は何日ぶり、いや何十日ぶりに聞いたことだろう。
ところが数日後、このルンガ川が本当に三途の川となってしまった。

結果を知っている我々にはなんとも胸の痛む場面であります。
然しながらこの時の日本軍将兵は「我が部隊行けば必ず勝つ」と信じきっていたのです。

ルンガ河上流


対岸


下流


此の川が・・・三途の川であります。

念願のルンガ渡河点は・・・夏草や兵どもが夢の跡
当たり前の事でありますが当時を物語るのはルンガの流れだけでありました。

つづく


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