ガダルカナル戦書籍一覧


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2012年に御慰霊にお邪魔した時公開した記録です。
2012年 ガダルカナル島御慰霊行 目次

現在公開している御慰霊行の記録です
2014年 ガダルカナル島御慰霊行 目次

現在地、ソロモン諸島ガダルカナル州 首都ホニアラ キタノメンダナホテル


現地時間07:00  日本時間05:00

メンダナホテルさんの日章旗は薄曇の空に翻る。

メンダナホテルさん脇、第二師団歩兵第十六連隊が死守した小川の陣地の小川も溢れた様子が見て取れる。


本日は何としてもマタニカウ川を渡河しマタニカウ村のオフィサー・マイケル氏と面会せねばならぬ。
今朝「丸山道」の入り口に立つことが出来なかったという事は日程的に今次御慰霊行での訪問は無理という結論に至った。

此の時点でのマタンカウ村の情報
①サイクロンによる土石流が発生し多数の死者と避難民が発生している。
②マイケル氏の自宅及び御遺骨収集に協力した際マイケル氏が拾い集めた戦争遺物のコレクションも流された。
③村では飲料水・食糧が無く逼迫している。
④マイケル氏も教会若しくは学校に避難しているらしい。

以上、四点の情報を元に「丸山道」に備え用意し、今は不要となったライトミール二名一週間分の非常食と幾ばくかのお見舞金を手にマタニカウ村を訪問する事が第一目標である。

渋滞を予想し徒歩でメンダナホテルを後にホニアラ通りを東進。
マタニカウ川東岸のチャイナタウンが目に入って来る。

水位は大分引いたように見受けられるが濁流に流されかかった民家が痛ましい。

予想に反し橋はまだ渋滞していない。


チャイナタウンを通りマタニカウ村へ南下すると金網に引っ掛かっている塵が目に入る。

濁流が此の高さまで達した証拠である。


堺台を見上げると米軍のメモリアルパークが望見出来た。


被災状況については2014 サイクロン被災状況 でご紹介したが重複を恐れず再掲する。

最初に目に入った乗用車

日本では型遅れのポンコツだが此処では中々手にすることの出来ない高級車だ。

米軍メモリアルパークも近くなって来る。


此の写真は後刻訪れた米軍メモリアルパークより見下ろしたマタニカウ川と被災した集落

パークから見る村には・・・

此のように被災状況を呆然と見つめる村人たちが沢山居られる。



こちらも流された家の跡地に傘を差して屯っているファミリー


大型コンテナも此の有様


少し高めの土地に建てられた民家の壁にも水位を教えてくれる痕跡が・・・


此処では高級車の年季の入ったハイエース

中には土砂が入り込んでいる。

フロントにワイヤーを掛けて引っ張り諦めた状態

「車体周囲の土砂を除けて中の土を出してから引っ張らなきゃ出る訳無いだろう」と心中思うが・・・

マタニカウ川を渡河しているカヌーを発見

しかしマイケル氏のお宅はさらに上流なのでひたすら歩を進める。


見上げれば見晴台と青空

今日は暑くなりそうだ。

学校?教会?には多くの人たちが避難されているのか・・・


マイケル氏宅近くと思われる付近

写真を撮り損ねたが元気なマイケル氏の姿が見えた。
大声で無事を祝うとまだ水位の高い川を渡って此方に来ようとしている。


此処で流されては一大事と先程のカヌーで此方から行くので暫し待つように伝え道を戻り・・・

K隊員がカヌーを仕切っている村人と交渉する。
現役の大学生なので怪しい英単語羅列の自分と違い大きな戦力となってくれている。


K隊員が交渉する間、行き来するカヌーを観察していたのだが・・・
中々バランスを取るのが難しそうに見て取れた。

このカヌー・・・以前アップしたマタニカウ川のちょっとした惨事 が脳裏に鮮明に浮かんで来た。
何も二人揃って行く必要は無い。
支援物資とお見舞金をお渡しし爾後の行動の相談をするだけだ。

ここは・・・運動神経の良い

K隊員一人

に渡河して貰おう。

と決意した場面でありました。




此処までの移動ルートと渡河後の予想ルート


つづく


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石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



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