ガダルカナル戦書籍一覧


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↓ガ島中央戦跡要図
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal

前日の 西山日誌
前日の 若林日誌
前日の 亀岡日誌


第38師団歩兵第228連隊 
第三大隊長 陸軍少佐 西山 遼 氏の日誌


現在地、見晴台大隊本部
十二月三十日 水 晴午後雨   ガ島上陸56日目
毎夜の如く砲撃朝まで続く。
四時頃砲声小ヤミになりたる頃起き出てしに快晴心地よし。
第一線の敵退きて監視兵を視るのみなり。
本朝食昨夜の残り牛缶一片を食す。
昨夜贈られしパパイヤ漬物切りにして出しあり。
白く新鮮味を有し食欲をそそる。

六時歩兵団に閣下を訪ねる。
後三週間の頑張りを強調さるるが糧秣補給未だ思うに任せざるを如何にすべき。
しかし実現すべき事なり。
否、如何にしても実現せしざるべからざる事なり。
大いに頑張るべきを誓う。
煙草一本戴く。

松本副官元気、新しく造れる壕にあり。
ライターの石を乞はるまま進呈を約す。
但し煙草若干と交換条件を附して帰る。
擲弾筒榴弾100可知軍曹補給を受けて帰る。
敵機の飛翔相変わらず我頭上に盛んなり。

今日は我結婚記念日なり。
幾回目になるか知らざれど毎年章子と共に祝いし事もなく過ごし来り。
然れども常に遠く離れてあれども互いに通信し合いて祝い来たれり。
昨年は香港を堵りて意気揚々感状部隊の豪偖なる邸宅の一室にて妻との記念日を迎えし思い出鮮やかなり。
然るに今年は持久戦の最難局に直面し毎日毎夜敵の砲撃と敵機の銃爆撃にさらされつつジャングルの壕中に寂然たり。
結婚記念日も正月もなし、妻も子もなし、只戦を闘い日米決戦の必勝の日を期して持久堅忍となりあり。
感無量。

今、爆撃を受けたり。損害なし。
既に章子の音信に接せる六ヶ月に及ぶ。
部下の家族も殊の外憂慮しあらん。
既に戦没せる将兵の遺族を思う時断腸の恨あり。
   幾度か妻と祝いし今日の日も
     ただ戦いて戦い過ごさん

松本副官よりライターの石の礼として煙草三本贈らる。呵々!!
午後になるとアウステン山に雲かかり物凄き雷鳴と共に豪雨となる。
折角朝の爽快もまたまた陰湿なる気持ちとなり壕内に蟄居せしめらる。
其の雨に交じりて砲撃、よくも今日まで二ヶ月堪え来たりものぞ。
而して後尚一ヶ月堪えざるべからず。
人間の力、精神の力、やればやり得るものなり。
然れども速やかに攻勢態勢を完備せざれば敵の防衛力益々強化し増援兵力も増大し来る事必致にして我攻勢転ずるも?亦相当の兵力を要するに到るべし。
ガダルカナル Guadalcanal
乾坤一擲の大海戦、大空中戦、而して大陸戦の展開、日米決戦。
   スコールの谷とどろかし光り来る
いよいよ年の暮れ、されども我には年の暮れの感なし。
最早暦日も時もなし、唯朝夕と戦うのみ。
   年の瀬も年の始めも覚○○へす
     夕に戦ひ朝に戦ふ
ガダルカナル Guadalcanal

見晴台、部隊配置図
ガダルカナル Guadalcanal




つづく


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歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
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冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。



新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

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石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



平成24年9月8日 日本青年遺骨収集団さま主催による ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 の皆様がガ島御遺骨収集をされ7柱の御遺骨をお迎えされたそうです。
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○原発関連情報○

独逸天気予報より →  放射能予報

文科省発表 → 全国放射能濃度一覧

武田邦彦教授の → ブログ




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