■Episode 1 The Foreign Turnabout
Trial, Day 1


サイバンチョ
なにせ、秘宝には《始祖》様の魂が
封印されているのですからな。

Judge
Why, sealed within this treasure is the very
soul -- the mitamah -- of the Holy Mother!


soul(魂)のことを「the mitamah」(御魂)と言っていますね。クライン用語です。





よくある上面図のアレ。
英語版では全て英訳されており、秘宝マークが「treasure」の頭文字「T」になっていたりもします。
被告人は「A」になっていますが‥‥
確か英語版逆転裁判ではずっと、被告人の意味で「defendant」が使われていたような?
これも前回紹介したカプコンUSAブログで説明があるのですが、

We also use the word “accused” instead of “defendant” in the Khura’inese courtroom since it’s kinda hard to be a defendant if you’re guilty until proven innocent, and there are no lawyers around to, you know, defend you.

「defendant」という語は「defend」つまり「弁護する」から来ている語なので、弁護士がいないクラインの法廷で被告人のことを「defendant」って言うのはおかしくね? だから「accused」を使うことにしました。というような意味です。
「the accused」で「被告人、容疑者」の意味合いです。

ナルホド
証言とムジュンする証拠品を
《つきつける》ためですよ。
サイバンチョ
つ、つきつけるですとおッ!
なんと! 恐ろしい!

Phoenix
To find and "Present" any evidence that's
inconsistent with the statements gives.
Judge
"P-Present"?! I certainly don't need any gifts
from you!


「尋問」について裁判長に説明する選択肢を選ぶとこんな会話になりますが、日本版ではサイバンチョが「つきつける」を暴力行為だと勘違いします。
英語版だと、「つきつける」は「Present」なので、「Present!? 私はあなたから贈り物なんていりませんぞ!」という会話になっています。w
日本人が普通使う「プレゼント」の方の意味と勘違いしたんですね。
この後の「ゆさぶる」については、英語では「Press」(「押す」の意味)なので、日本版同様に暴力行為と勘違いする流れです。

ポルクンカ : Pohlkunka
クライン語はだいたい日本版と同じ。
びっくりした時に使うので、「P-P-Pohlkunkaaaaaaa!」のように、多少アレンジ(?)があります。
ちなみに「P-P-Pohlkunkaaaaaaa!」はレイファの「ぽ、ぽ、ぽ‥‥ポールクンカーアアアアアアァァァ!」のシーンですね。女の子がそんな叫び方するなよとツッコミたくなったアレ。





前にもこのブログに書きましたが、「証言開始」「尋問開始」はこのように英語版オリジナルのクライン文字が表示されます。
しかもクライン文字を解読すると、「しょう・げん・かい・し」「じん・もん・かい・し」と日本語で書いてあるという。w

サイバンチョ
クライン刑法には、
こう記されています。
『われらが女王の名のもと、
 犯罪者に与した者は‥‥』
『これを等しく《有罪》とする』

Judge
The Defense Culpability Act -- or "DC act" for
short -- is as follows:
"In the name of Her Eminence,
those who would support criminals...
...will be deemed just as guilty."


弁護罪の説明。
英語版では弁護罪が「The Defense Culpability Act」頭文字をとって通称「DC act」です。
直訳で「弁護責任法」。
なお、ここで「Her Eminence」という語が登場しますが、これが姫巫女様の「Her/Your Benevolence」の女王バージョンです。
Eminenceは「高貴」などの意味で、現実世界では「His/Your Eminence」は枢機卿の尊称として使われているそうです。
(「枢機卿」というのは、カトリック教会における教皇の最高顧問のこと)

ということでまとめると、クラインでは、
Her/Your Benevolence‥‥姫巫女
Her/Your Eminence‥‥女王
Her Holiness‥‥始祖
ということになります。

ナルホド
(赤く光っているパネルに
 魂を移動させてみよう)

Phoenix
(I'll try moving the mitamah mark to the
flashing red panel there.)


さっそく「mitamah」というクライン語を使いこなすPhoenix。
後の「マガタマのカギ」「ミタマのカギ」ネタも、そのまま「Magatama Key」「Mitamah Key」です。
Magatama自体は、英語版逆転裁判2のあたりからサイコ・ロック関係でずっと使われていた単語なので、海外プレイヤーもおなじみだと思います。

レイファ
そうじゃな。裁判長!
舌抜き用のハサミを持てい!
ナルホド
え?
サイバンチョ
係官にいって
すぐに用意させましょう。
地下室に、ちょうど頃合いの
良いものがございますので。
ナルホド
(う、うそだろ‥‥)

Rayfa
I concur, Your Magistry. Prepare the tongue
shears! Chop-chop!
Phoenix
Ch-Chop-chop?
Judge
Yes, let's have the bailiff fetch them.
I think I saw a suitable pair in the basement.
Chop, chop.
Phoenix
(Stop, stop...!)


「Chop-chop」は「急いで!」の意味。
急いで(Chop-chop)舌抜き用のハサミを持ってくるよう命じるRayfaとJudgeに、Phoenixは思わず「止めて、止めて‥‥」(Stop, stop)と心の中で叫ぶというオチ。

サイバンチョ
静粛に!
静粛にーーーーッ!

Judge
Peace! Give me peace!
I said peeeeeaaace!


サイバンチョの「静粛に!」は、これまでの英語版逆転裁判では「Order! Order!」だったのですが、クラインの裁判長は「Peace! Peace!」って言います。
peaceは「平和」の意味ですね。

サイバンチョ
さて。弁護人。
ええと、ナクホドさんでしたか。
ナルホド
成歩堂 龍一です。

Judge
Now, then defense. Mister... Light, was it...?
Phoenix
That's "Wright," Your Magistry.
Phoenix Wright.


英語版でPhoenix WrightがRightさんとかLightさんに間違えられるのはお約束。
第1話ラストでも、英語版ではインガに間違えられるのですが、その話は次回に。

 

次 法廷1日目(その3)



英語版逆転裁判6解説

第1話 逆転の異邦人 / Episode 1 The Foreign Turnabout

法廷1日目(その1)
法廷1日目(その2)
法廷1日目(その3)

第2話 逆転マジックショー / Episode 2 The Magical Turnabout

探偵1日目(その1)
探偵1日目(その2)
法廷1日目(その1)
法廷1日目(その2)


第3話 逆転の儀式 / Episode 3 The Rite of Turnabout

探偵1日目(その1)
探偵1日目(その2)
法廷1日目
探偵2日目
法廷2日目(その1)
法廷2日目(その2)

第4話 逆転寄席 / Episode 4 Turnabout Storyteller

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第5話 逆転への大革命 / Episode 5 Turnabout Revolution

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