池田ダイスケの事は理屈抜きで好きだ。
とんでもない事を巻き起こす野郎だし、とんでもない事に巻き込まれる男だ。
私とは違う感覚を生きている人間である。
今回のグループ展への参加はヨシユキの一声で決まった。
快諾してくれた事が嬉しかった。
ダイスケも同じく中学からの付き合いである。
会えば馬鹿な話ばかりで笑いが絶えない。
彼は高校を卒業し、大阪へ行き、オーストラリアへ行き、宮城へ落ち着いた所、先の震災に遭った。
潜りを愛する彼はスキューバーを生業にしていこうとした矢先だった。
彼曰く、螺旋からの強制送還と相成った。
地元へ戻った彼は数奇な運命を辿り、春から人命救助をこれからの仕事とする。
志した訳ではない。
彼はまだ大きな運命の中にいる。そう感じた。
そして、その前に一つ大きな仕事をしてくれた。
作品の提供である。
図らずも、私の足りない部分を補う形態になっている。
村越も同様。
ヨシユキは明確な抽象性をもって。
個人的にはそう感じた。
ダイスケも同じように感じてくれたらと思っている。
理屈を抜きにして感じる事の喜びをいつも私に教えてくれる。
彼の生きる運命を感じさせてもらえた事に感謝したい。