元派手な老女?・・ギィ・ミシェル | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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ギィ・ミシェル ブリュット・トラディション 1989
購入日    2011年1月
開栓日    2011年2月
購入先    京橋ワイン
インポーター JSRトレーディング
購入価格   5780円

あまりに強烈な印象だった1本目を開けてから1年近く経つが、
先月になって連理さんという方からコメントを頂き、追加購入した。
おかげで再会できました。ありがとうございました。

シャンパーニュにとっていい年だったらしい1989年産だから、
何と22年前のブドウで造られていることになる
シャルドネ50%、ピノ・ムニエ40%、ピノ・ノワール10%なのだそうだが、
今の姿からも、シャルドネが主体であることは何となく分かる。

1本目を開けた際、以下のような記事を書いた。
 3管編成のシカゴ交響楽団が、弦の人数も最大にして、サン・サーンスの第3交響曲を
 フルヴォリュームで演奏したかのようである。
 おいおい、ヴィンテージシャンパーニュなのに、こんなに濃厚でええんかいな。
 ピオロがポール・モーリア・グランドオーケストラだったのとものすごい違いである。

 香りムンムンのド派手年増女であり、まちがえても和食には合わないし、
 アキュイールに持ち込んでも大暴れして手が着けられず、
 細くて美しいソムリエ・マダムがぶっ飛んでいきそうだ。

アキュイールの美人ソムリエ・マダムを出してくるあたり、我ながら面白いことを書いているな、
と感心するが、今回の2本目ではそうはいかない。
インポーターが違うからルートも違うのだろうし、こんなに古いシャンパーニュだから
ボトル差も大きいのは致し方ない、と思う。

まず今回のボトルは泡が弱々しく、香味もずいぶん控えめで、端から古酒らしい風情である。
かなり拍子抜けするが、それはそれ、ワインとしての基本部分の印象は同じである。

悪く言えば弱々しい、良く言えば厚化粧ではなくてケバくない、
しかしかつては濃い味のシャンパーニュだったんだな、と思う程度の印象である。
ミネラルはちょっと足りず、そのちょっと濃い味わいはどこから来るのかな、と思う。

弱かった泡は2日目にはほとんど飛んでしまって、昔は派手だった面影を残す古酒に
なってしまった。

1本目はやりすぎ、2本目は大人しすぎ。
どっちがこのシャンパーニュのホントの姿やねん?