つぼみか・・トルショーのシャンボール・ミュジニー | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ジャッキー・トルショー シャンボール・ミュジニー 1er レ・センティエ 2003
開栓日    2007年3月11日
インポーター 千商
購入価格   ?(マジ忘れた)

そここで噂のトルショーさん。
2003は鬼門のようなヴィンテージであり、まだ若いことも承知の上だが、
それ以前のヴィンテージを今さら手に入れるすべもなく、パイロット的に開栓してみた。

予想通りと言うべきか、まったく開いておらず、開栓すぐには香りもまったく飛ばない。
またしてもハズレボトルかとヒヤリとしたが、2~3時間で何とも頼りない香りだけが
立ち上がる。
この状態は翌日まで続いたが、赤い液体の中に、ほんの小さなつぼみのような
果実味を感じる。

重々しいタンニンや、こけおどしの樽香とは無縁の、果実の持つ本来の力だけを
引き出そうとした造りのように思える。
雑味が無いことは特筆すべきだが、現時点ではまったく楽しめる状態にはない。

だが、わたしの能力を持ってしては、現時点ではそれ以上のことは何も分からない。
開栓後数日経った今、ボトルの底に残されたわずかな液体は、不思議なことに
2日目にもまして若々しく、鼻腔をくすぐる芳香を放つ。
それが、将来高みに登りつめる可能性を感じさせはする。

わたしはテイスターではなく、ただの酒飲みである。
このワインを最上の状態で飲めたら良かったな、とは思うが
すでに引退してしまっているこの造り手が、新たな伝説を創るか否か、に関しては
まったく興味がない。

残るは、あと10本。