クラヴァーヴィイ・ウートレンニク/ヴァンピール:ロシアンヴァンパイアソング | Эта музыка будет вечной - この歌は永遠に続く

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大好きなロシアのロックを毎日せっせと訳しています。リクエストも受け付けますので歌詞を知りたいロシア語曲がありましたらお気軽に!

ロシアンヴァンパイアソングついにラスト!
誰の役にも立たないだろう俺得企画をよくぞやりきったよ私。ぱちぱちぱちぱちぱち。
や、実はまだ他にもあるんですが正直どう訳せばいいのかよくわかんなかったのと、
ヴァンパイアソングの新たなリストが出てきてしまって心折れた。そ、そのうちそのうち。
全曲制覇とはいかないまでも16曲も訳したんならとりあえずは上出来だと思いたい。

ピクニークのアルバム「吸血鬼の影(Тень вампира)」にアガタお兄ちゃんが参加してたのがきっかけでしたね。
そういえばロシア人って吸血鬼好きだよね、と
ふと思い立って集めてみたら名曲揃いだったロシアンヴァンパイアソングの数々。
元々好きだった有名バンドも多いしどの曲も甲乙つけがたいのですが、
あえて無名のバンドでトリを飾らせていただきます!
クラヴァーヴィイ・ウートレンニクの「ヴァンピール」です。
(Кровавый утренник:「血まみれの朝の興業」の意。)
伝わりやすいかと思って「Вампир」をずっと「吸血鬼」「ヴァンパイア」と訳してきましたが、
スラブ読みの「ヴァンピール」のほうがやっぱり個人的に好みなのでこの曲は「ヴァンピール」と訳します。
あ、モルフェウスはギリシャ神話の夢神だそうです。



クラヴァーヴィイ・ウートレンニク - ヴァンピール
Кровавый утренник - Вампир


君の微笑みから刺すような冷気が漂っている
善き魔女はどこだ モルフェウスならなおいい
僕らは気違いじみた協定によって結ばれた
湿気た墓が僕らのチャンスを奪ったんだ

夜毎訪れる君の姿は白い亜麻布のよう
一杯のお茶やワインのためではなく
葉巻も吸わないし遅い夕食も求めていない
そして魂がギターの音色に合わせて歌うことはもはやない

君の魂は歌わない

太陽を避けて棺の中に隠れる君
僕に口づけはしなかった 唇を開くと
貪るように力の限り首に吸いついて
僕の温かい血を心行くまで飲んだんだ

僕から命が少しずつ失われていく
シェイクスピアのハムレットが炎のもと捧げる祈祷のごとく
何よりも先に無限が始まって
果てしない永遠が僕達を祝福した

(繰り返し)
 僕はもうこの世界には戻らない
 死を恐れもしない 僕はヴァンピール
 もしも夜明けに太陽が僕を燃やしたら
 灰を積み上げて永い思い出としてくれ

古い板で二人用の棺を作ろう
地下室のかびた臭いが鼻につく
でもその代わり 日没から夜明けまで
僕らは背教者のごとく詩人の血を愉しむんだ

そして黒い月のもと 気の狂れた二人の翼が
ふたりの太古の異端者が獲物を求めて飛翔する
迷いの道で 貧民窟のラビリンスで
悪夢のように解き放たれる のびやかにもっと

 僕はもうこの世界には戻らない
 死を恐れもしない 僕はヴァンピール
 もしも夜明けに太陽が君を燃やしたら
 灰を積み上げて永遠の思い出にするよ


Жутким холодом веет от улыбки твоей,
Где та добрая фея, а лучше Морфей.
То, что соединило нас в безумный альянс,
Да сырая могила загубила наш шанс.

Ты приходишь ночами белей полотна
Не на чашку чая, не на бокал вина.
Не искуришь сигару, поздний ужин не прёт,
И уже под гитару душа не поёт.

Твоя душа не поёт.

Ты от солнца шифруешь своё тело в гробу,
Ты меня не целуешь, раскатал, мол, губу.
Жадно в шею вопьёшься всё сильней и сильней,
До отрыжки напьёшься тёплой крови моей.

Постепенно по капле жизнь уйдёт из меня,
Как шекспировский Гамлет помолюсь у огня.
Впереди бесконечность в её самом начале.
Беспредельная вечность нас с тобой повенчает.

Припев..
Я уже не вернусь в этот мир.
Смерти я не боюсь, я вампир.
Если вдруг на рассвете меня солнце запалит,
Собери в кучку пепел на долгую память.

Гроб сколотим двуспальный из старого тёса,
Терпкий запах подвальный не возрадует носа.
Но зато от заката и до рассвета
Мы как два ренегата вкусим крови поэта.

И под чёрной луной два бесшумных крыла,
Два извечных изгоя полетим по делам.
На заблудших дорогах, в лабиринтах трущоб
Оторвёмся кошмаром, оторвёмся ещё.

Я уже не вернусь в этот мир.
Смерти я не боюсь, я вампир.
Если вдруг на рассвете тебя солнце запалит,
Соберу в кучку пепел на вечную память.

Припев...


ところどころ「これでいいのか?」って訳があってすみません……。
スラング満載「現代ロシア話しことば辞典」まで使って頑張ってるんですが。うぅん。

吸血鬼好きなロシア人のコミュニティで紹介されていたおかげで知ったこの曲、
決して派手ではないけれども聴き継がれていくべき名曲だと思います! いや素晴らしい!
しかしどうもバンド自体は無名というか、
解散はしてないようですが検索かけても真っ先に引っかかるのは2003年のこの曲で、
他のもいくつか聴いてみたけどいまいちぱっとしなかったというのが正直な感想です。
「ヴァンピール」がいっそ奇跡的に名曲すぎて越えられなかったのだろうか……。


さて、明日からまた露版スウィーニー・トッドに戻りますよ!
語り部分頑張ってヒアリングするよ! 目指せ今月中にAct2.全曲翻訳!

首に咬みついて生血を啜るヴァンパイアソングの次は、
剃刀で喉かっさばいて人肉ピロシキこしらえるスウィーニー・トッドか……。
このブログの選曲じゃロシアンロックの新規ファン獲得はとても望めないような気がしなくもない。そんな今更。


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