カウンセリングでたどり着くクライアントの問題は、
いろいろなレベルがありますが、
多くが「自己肯定感の低さ」に根差していると言えます。
カウンセラーとして、自分なりにこの問題を解決するイメージを持ってもらうために、
春からスタートした傾聴強化クラスでは、
各自クライアント役として自分の劣等感に向き合い、
カウンセラーとしてはまずは個別の劣等感を正確に認識・共有することを目指してもらっています。
並行して、
わたしは劣等感を克服する、っていうと若干乱暴ですが、
クライアント自身が自分の自己肯定感の低さはどこから生まれ、
何に影響しているのかを知り、
そこから受容に至るためのいわば「鉄板アプローチ」に、
生徒さんたちが自分なりに近づけるように、具体策を模索していました。
このテーマでは、心を扱う職人たちがいろいろな視点で考え方をシェアしています。
自分はダメだと思っているから頑張りすぎる → いろんな問題が起こる → 隠していた劣等感に気づく → ぱっかーんとなる → 受容
こんな感じで書いてあることが多いよね!
この、ぱっかーんの部分が、もうちょっと読み込んだらわかるのかもしれないけど、
要するに「そのままでいいよ」「ありのままの自分に価値があるんだよ」と
言い聞かせる、みたいな感じに読めてしまって、
うむむ・・・と思っていました。
確かにカウンセラーが先に受容する、
かたい信頼関係のもとでは、クライアントがそれを頼りに自分を受容する、
って流れは起こせるのかもしれないけど、
属人的っていうかわたしもキャラに合わないなーっていう印象。
クライアントに情熱的に関わることで
自分のファンにさせるって感じなんだよね。
それはそれで、一つのやり方だけど、誰でも使える技術ってわけじゃなくなってくるもんね。
あとたぶん、やってる本人、カウンセラー側が、
そのようなぱっかーんな体験があってこそ、
それを信じられるし、
目の前のクライアントにも同じ気づきを与えられる! ていう信念が生まれるんだと思うのよね。
しかし実際の現場では、劣等感と一口にいってもクライアントそれぞれにいろんな断片の見え方があるし、
カウンセラーも必ずしも自分が劣等感克服体験を持っているとも限らず、
もしあったとしても同じようには使えないことがほとんどです。
もちろん、カウンセラーが自分の問題に向き合って、
自己受容を進めておくのは大事ですよ。
だからこそ、クラスでも、しゃべる役の時は劣等感をテーマにしてね、と言っているわけです。
でも、その進み方もそれぞれなので、誰でもかれでもぱっかーんってならないです。
続く。