絆 ( 30 ) | 君がために奏でる詩

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絆~三十話~





「おめでとうございます^^

女の子ですか?男の子ですか?」


陵のお母さんが早速やってきて、聞いてくる。

陵と顔を見合わせると、ふふっと笑って


「まだ聞いていないんですね。

それに双子ということは・・・お母さん大変ですよー」


「えっ

そうなんですか!?」


「ええ。

二人分の手間がかかるんですもの。

陵たちは、夜泣きもあまりしませんでしたけれど」


そこから、お勉強会。

30分程過ぎた頃、陵が苦笑しながら言った。


「母さん。

父さんは・・・」


にっこりと笑ってお母さんは言った。


「飲みに行ったまま帰っていません。

どこかで迷惑かけていなければいいんですが・・・」


陵もやっぱり、と顔で訴えてくる。

あたしもつられて苦笑いを返すけど・・・。

飲み癖はどうにかしてほしいなぁ。


女好きは・・・襲われなかったら別にいいんだけど。

赤ちゃんいるしねー・・・。


「あの人にも言っておきますね、未来ちゃん。

私の目が黒いうちは未来ちゃんの安全を保障しますから」


こわっ

お母さん怖い!!

笑ってるけど、目が!

陵はホントにお母さん似だよね・・・。


「あら、もうこんな時間。

私も帰って、あの人を調教しないといけませんから・・・

失礼しますね」


「あ、ありがとうございました」


ぺこっと頭を下げると、軽く手を振られて。

帰っていった。

あたしのお母さんとお父さんは出張だし・・・。


さくらちゃんたちが帰ってくるまで三日ある。


「さくらさんたちには教えないんですか?」


「うん。

帰ってきてびっくりさせてやるんだから!」


「そうですか」


ちょっと困ったように笑って、あたしのお腹に手をやる。

ゆっくり触られると、こそばゆくて。

じたばた暴れると、しかりつけるように陵がおでこにキスをする。


「大人しくしててくださいねー

流産でもしたら大変ですから」


ハイ、大人しくします。

でも、こそばゆいんだって!!


「性別はまだ分からないんですか?」


「んー

来月に聞こうかなって。

なんとなくだけど」


「楽しみですねー」


「未来さん似の女の子だと嬉しいんですが」「陵似の男の子だったらいいのに」


同時に言って、顔を見合わせる。

どちらからともなく笑って。


「反対のこと言ってるし!

あたしに似たら大変だよ?」


「僕だって・・・息子が僕に似てしまったらどうすればいいのか・・・」


苦笑いする陵。

なんで?って聞くと、


「弱点が僕にはありすぎるからですよ。

未来さんに似てくれれば、可愛い子になるでしょうし」


「陵、弱点ないのに」


「ありますよ。

でも、ナイショです」


口元に人差し指を持っていって、微笑む陵。

拗ねてお腹を見ると、陵がくすりと笑う。


「可愛いですね、未来さん」


「・・・可愛くないし」


「大好きですよ」


「・・・あたしも////」


陵は聞き取れたみたいで、あたしの横に腰掛ける。

ぎゅうっと抱きしめられて。




「あったかいです」




「そうかなー?」


「はい。

とっても・・・安心します」


耳元で囁かれた言葉は、あたしを真っ赤にさせて。

陵は、


「眠たいのでこのまま寝ますね」


「えっ!?」


「おやすみなさいです」


そう言って、そのままコテンと寝ちゃって。

・・・座ったままなんだけど。


陵に守られてるって安心感があって、そのままあたしも寝ちゃって。

起きたのは、看護師さんが病室を訪れたときだった・・・。


           ~続く~



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祝・三十話!


以前は、十話で終わったのに・・・続きすぎですねw


本誌は、あと3回で終わるらしくて(´・ω・`)


二部がありますよね!


結婚後・・・とか。


なくちゃ楽しみ減りますよ!!


と、愚痴が炸裂しそうなのでおいとましますヾ( ´ー`)