絆~二十話~
あっという間に来た卒業の日。
3月8日。
クラスに入ると、ざわっとどよめきが広がった。
そうだよね。
半年、来てなかったんだから。
「「「「「・・・みくぅーっ
会いたかったよーー!!」」」」」
「う、わっ!?
なになになに!」
がばーっと女子たちに抱きつかれる。
それはもう、飛ばされそうな勢いで。
「やっと会えたぁ!
どこに行ってたのか知らないけど、連絡くらいくれたらいいのにー!」
「ごめんっ!
ちょっと色々あって、ね」
それからは、やんやかんやと盛り上がって。
ドアから聖が入ってきて、席に座る。
「おしっ!
お前たち今日で卒業だ!
大学行ったり就職したりあるだろうが、今いるメンバーは今日が最後だ!
しっかりと目に焼き付けとけ!」
おぉーって歓声上がるし。
いや、もうちょっとさ、しんみりなるもんじゃないの!?
「じゃあ、体育館前にせいれーつ!」
その言葉で、皆それぞれに席を立って体育館に行き始める。
あたしは、さくらちゃんの手を握って、
「行こっ
さくらちゃん」
「・・・うん////」
キュンッてなるのはいつものことだけど・・・。
やっぱ可愛いぃぃぃ!!
式が始まって、証書を渡されるとき。
陵と龍、また同じクラスの今度はA組。
あたしとさくらちゃんは、B組。
130人もいるけど、自分たちのときは短く感じて。
名前を呼ばれる度に、
「あ、こいつぶっとばした奴だ」
とか思ってたり。
式が終わって、クラスに戻る。
聖からの演説があって。
「寂しくなったらいつでも俺の所に来「行かないよぉ?」
「焼肉おごってや「行くー!!」
あ、二番目のは皆返事したよ。
なんか可哀想なくらい落ち込んでるし。
・・・うける。
最後に、聖が。
「よしっ!
皆準備はいいなー!?」
いえーい!!
いや、何そのノリ!
校内放送の電話を使う聖。
ピンポンパンポーン・・・
「えー3学年の諸君!
準備はいいだろーな!?」
あちこちから、おーって歓声が。
・・・両隣のクラスから?
「カウント行くぞー!
3・2.1!」
皆席を立って、あたしを引っ張る。
「ちょっえっ
何これぇぇぇぇぇぇ・・・・」
強制的に連行される。
しかも凄いスピードで。
しかも学年全員!?
雪崩が起こるように体育館へ。
あたしがそこで見たのはー・・・・・・