松浦奈々 直江智沙子 鈴木康浩 金本洋子 上森祥平 京都公演 ブラームス 弦楽五重奏曲第2番 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

京都ブライトンホテル

アトリウムロビーコンサート2017

 

【日時】

2017年7月7日(金) 開演 19:00

 

【会場】

京都ブライトンホテル アトリウムロビー

 

【演奏】
第1ヴァイオリン:松浦奈々

第2ヴァイオリン:直江智沙子
第1ヴィオラ:鈴木康浩

第2ヴィオラ:金本洋子
チェロ:上森祥平

 

【プログラム】

ブラームス:弦楽五重奏曲 第2番 ト長調 op.111

 

 

 

 

 

普段から拝読している、とあるブロガーさんの記事のおかげで、京都ブライトンホテルのロビーでミニコンサートが行われることを知った。

何回かのシリーズになっているようだが、その第1回の演奏会に行ってみた。

なかなかな豪華メンバーによる室内楽が、無料で聴けるなんて素晴らしい(料理付きの有料コースもある)。

 

ホテルのロビーでの演奏なので、普段のコンサートホールでの演奏とは違い、楽音が明瞭に聴こえてくるというよりは、少し拡散していくような、独特な響きがした。

皿の音など、楽音以外の音も色々聴こえてくる。

それが煩わしいかというと、意外とそうでもなくて、まるで夢の中で聴いているかのような、どことなく非現実的なふわっとした感覚があり、こういうのもとても良いな、と感じた。

 

演奏は、第1楽章冒頭の上森祥平による幅の広い主要主題からして、勢いで弾き飛ばすことなく丁寧な感じで、大変良かった。

松浦奈々と直江智沙子との掛け合いも充実していて、前者がやや厚めの、後者がやや細身の演奏と、それぞれの個性がよく出ていながら、フレーズの丁寧な扱いなどは共通している感じがした。

第2楽章の鈴木康浩による、味のある主題の歌わせ方も素晴らしかった。

もちろん金本洋子も良かったし、メンバー全員の音楽の方向性が似通っていて、かつそれがブラームスにふさわしく真面目で端正なものだったのが良かったように思う。

 

私は、このブラームスの弦楽五重奏曲第2番の録音では、ハーゲン弦楽四重奏団&ジェラール・コセ盤(NMLApple Music)を聴くことが多い。

これも、厚みのある良い演奏だと思う。

しかし、今回の演奏会は大変素晴らしく、上記のように現実から切り離されたような特別な音響も相まってか(ハーゲン盤は対照的に、きわめてデッドで明瞭な音質で、これはこれで良いけれども)、ハーゲン盤で聴く以上に大きな感銘を受けたのだった。

 

 


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