こんにちは。岩手事務所震災復興支援部の上柳です。
今年の7月から開始した『こどもだもん。外で思いっきり遊ぶべし!』プロジェクトは毎月岩手県釜石市と大槌町内の3カ所の保育施設で実施しており、その実施回数も15回を超えました。
毎回保育施設によって行先が違っていたり、現地での遊び方を工夫していたりと私はいつも先生方の斬新なアイデアに感心させられます。
去る11月15日は唐丹(とうに)児童館の遠足へ参加してきました。この日は遠足だけでなく、七五三のイベントも重なり子ども達はいつも以上におおはしゃぎでした。では、当日の様子をお伝えします。
まずバスに乗った園児と先生、保護者の方は七五三のお参りに近所の天照御祖神社へ向かいました。
元の唐丹児童館は津波で全壊してしまいましたが、震災前は園舎がこの神社の真下に位置していたため、先生方と園児は震災のあった日もここへ逃げ込みました。唐丹児童館の主任さんは「震災当日はもちろん、いつもこの神社に守られていました。唐丹児童館にとって、とても思い入れのある神社です。」とおっしゃっていました。
子ども達が神社の中へ入って行く様子です。参加者全員で子どもの今後の成長を祝いました。
その後保護者の方は唐丹児童館前でバスを降り、先生方と園児はさらに30分程バスに乗って大船渡市の「ふるさとふれあい公園」へ向かいました。
これは「ふるさとふれあい公園」の写真です。手前に大きな複合遊具が設置され、奥にはロープを伝って遊ぶ遊具が設置されています。その他小さい子ども向けの遊具やトイレも完備されていて、とても充実した環境の遊び場だと思いました。
この日の「ふるさとふれあい公園」は唐丹児童館の貸切状態でした。子ども達も沢山の遊具の中であっちへ行ったりこっちへ行ったりと大忙しでした。
小さい女の子も果敢にロープ伝いに挑戦しました
見ている大人の方が、子ども達が手を滑らして落ちたらどうしようと冷や冷やしましたが、子ども達はそんな心配を他所にロープの上へ上へと登って行きました。その後、子ども達は皆安全に下まで降りることができたので私はほっと一安心しました。
こんな面白い形の遊具もあり、子ども達は「山へ登るー!」と言って、楽しそうに遊んでいました。
1時間半があっという間に過ぎて行き、帰る時間となりました。帰りのバスの中では一日中遊び疲れてぐっすり眠ってしまう子もいる程、皆十分に楽しめた様子でした。
その後唐丹児童館へ戻ると、保護者の方が子ども達へ七五三のお祝いにと焼きそばと野菜スープとチョコレートケーキを用意してくださっていました。
大変恐縮ながら上柳の分も用意してくださいました。 お母さん達の愛情がたっぷり詰まったお料理は本当に美味しかったです。子ども達も沢山遊んでお腹が空いていたのか、おかわりをする子がほとんどでした。
私はこうして多くの保育施設の遠足に同行したり、行事に参加したりすることによって、その保育施設の特徴を垣間見ることができます。唐丹児童館は特に自由奔放で思いやりのある子が多いと私は思います。
唐丹児童館の現状は以前の『唐丹児童館 遊具支援・砂場整備プロジェクト~1日目 準備編~』でお伝えした通り、決して良好な状態とは言えません。しかし、先生方が常に笑顔を絶やさず明るく子ども達と接しているので、子ども達もいつも元気一杯です
園児数も12人と少数ということで人間関係がしっかり育まれていて、大きい子が小さい子の面倒をみるという様子がいつも伺えます。子ども達にはこれからもすくすくと元気に育っていって欲しいと思いました。