どうなったの?MDGs~ゴール2:小学校に通えるようにしよう!~ | グッドネーバーズ・ジャパンのブログ

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みなさんこんにちはニコニコ

ファンドレイジング部の谷口ですひらめき電球


前回に引き続き、今回はMDGsゴール2小学校に通えるようにしよう!について書きます晴れ

(MDGsゴール1についてはこちら で)


世界には学校に通えない子どもが6700万人(2010年)いるといわれてます。


教育がなければ適切な収入を得られる仕事につけません。

低賃金、過酷な労働を強いられ、ますます家は貧しくなります

教育を受けさせるお金も時間もないので子どもには出稼ぎか、家事をさせます

教育を受けていない子どもは大人になっても適切な仕事につけません


この悪循環が延々と続きますリサイクル

国の経済を支えるのは国民ひとりひとりですから、

当然国自体の発展も妨げられます。

貧しい国に、国民を救う力はありませんショック!


教育の欠如と貧困は深く結びついているんです。

だから教育はすごーーく大事なのですビックリマーク



さて本題に入りましょう!

ゴール1の飢餓貧困の人口は増えている…


では教育はどれくらい普及しているのでしょうはてなマーク

このゴール2具体的な目標

2015年までに、全ての子どもが男女の区別なく初等教育の全課程を修了できるようにする。こと。


①就学率

②最終学年まで到達する生徒の割合

③15~24歳の男女の識字率


これら三つの指標が100%であれば、ゴール達成ということです。

ところで②のように最後まで通えることにこだわるのはナゼでしょうはてなマーク

それは途上国では入学しても途中で辞めてしまう子どもが多いから。

2006年の統計だと、学校に通っていない途上国の子どもの23%はかつては学校に通っていた

子どもたち。

退学してしまった子どもたちがこれほどいるのです。



特にサハラ以南アフリカの修了率は50%程度で、国別にみてみるとニジェール、ブルキナファソなどは30%未満なので地域によってはかなり深刻な問題といえます。


原因は、授業料が払えない、働かなければならない、学校が遠い、などなど雨

だから子どもみんなが入学して、みんなが卒業できるようにしなければならないのです。



それでは、現在までの結果をわかりやすくみてみましょうひらめき電球(2010年の報告)


①世界全体の就学率は84%から90%になりました→NG

②就学率が100%に満たないので、卒業できる子どもも100%にはなりません→NG

③徐々に改善され、世界全体で89%になりました。→NG


目標値をクリアしている地域もありますが、ゴールは「すべての子どもたち」なので

世界全体として考えると2015年までに達成するのは難しいでしょうしょぼん


「うーんでもほとんどの子どもは小学校に通えてるんだよね?

就学率90%って結構高いような…えっ



そう感じる人がいるかもしれません。

というより実は私がそう思いましたショック!


「飢餓人口は9億人」「6700万人の子どもが学校に行けていない・・・」などのいろいろな情報から、

就学率はもっと低いものだと思っていました。

知識不足でお恥ずかしい…叫びあせる


クローバーそれでは話を戻して、世界の就学率を整理してみましょうメモ


小学校に通えていない子どもの7割はサハラ以南アフリカと南アジアに集中しています。

その2地域の変化をみてみると…


●サハラ以南アフリカ  

  1999年58%右矢印2009年76%

●南アジア(インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュなど)

  1999年77%右矢印2009年90%


10年で大きな進歩を見せています合格

この2地域が世界全体の就学率に与える効果はとても大きいです。


じゃぁ世界の就学率90%を100%にするには何が足りないのでしょうはてなマーク

教育普及のためにはこれからはどうすればいいのでしょうはてなマーク


まずは男女格差、地域格差をなくすこと。

男子より女子、都市部よりも農村部の子どものほうが就学率は低く、この差を埋めていくことがカギになります。


そして学校の教室、教員数を十分に用意して環境を整えること。

もちろん就学率と同時に、卒業率も100%にしなければいけません

学校に行ったすべての子どもが字を読み書きできるように、教育の質も高めなければいけません


クローバーこのように、日本で育った私たちは当然のように教育を受けてきましたが、

途上国で教育を普及させるには、乗り越えるべき課題が山積みです富士山あせる


途上国には、学校に行きたくても行けない子どもたち

先進国には、学校に行けるけど行きたくない子どもたち


地球に住むわたしたちはそれぞれ種類の違う問題を抱えながら、解決の糸口を模索しています。


子どもが幸せに暮らせる世界、希望をもてる世界、わたしたちは何ができるのでしょうか。


さて、次回のブログではゴール3性による差別をなくそう!について書きますニコニコ


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参考資料:

JANICホームページ「MDGs(エム・ディー・ジーズ)ってなに?」http://www.janic.org/more/mdgs/what/

国際連合「国連ミレニアム開発目標報告2010」http://unic.or.jp/pdf/MDG_Report_2010.pdf

United Nations "The Millennium Development Goals Report 2011" http://www.undp.org/content/dam/undp/library/MDG/english/MDG_Report_2011_EN.pdf

外務省ホームページ「ミレニアム開発目標」 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/doukou/mdgs.html

ユネスコ「ユネスコ EFAグローバル・モニタリング・レポート2010」 http://unesdoc.unesco.org/images/0018/001865/186525JPN.pdf