6月9日
報告者:神谷
6月4日、とうとう待ちに待った「やっぺし!大槌再興祭り」当日を迎えました。
我々の普段の行いが良いのか(????)、絶好の祭り日和のお天気。始まる前から、かなり盛り上がりそうな予感がしています。
前日からテント、舞台、仮設トイレ、そして仮設水場(会場となった大槌中学校には、まだ水は復旧していません)などの設営をし、当日もスタッフ一同、朝7時半に会場入り。
またまた、かなりのラストスパートで会場の準備を進めます(なぜか、いつもこのパターンに陥る私たち
大槌内外から来てくれたボランティアさん達も、到着すると同時に仕事を振られ、皆大忙しです(ボランティアさん、有り難うございます!)。
地元、大槌高校の有志の生徒ボランティアさん達も、大人ボランティアに混じって一生懸命にやってくれています。 そして、お祭り開場1時間前には、オープニングを飾る大槌高校の吹奏楽部が到着。音合わせを始めます。
その頃には、お祭り会場と各避難所を回ってもらうシャトルバス1台とタクシー2台も出発。いよいよお祭りモード満載になってきます。
10時半くらいからは、続々と人が集まり始め、お祭り開始の11時には、駐車場はほぼ満杯。食べ物屋台からも、美味しそうなにおいが漂いはじめ、子ども達は、すでに「ふわふわとらじろう」の前に長蛇の列。
10時55分。MCの合図と共に、お祭り開始!!!
まずは、地元のスター、大槌高校吹奏楽部の演奏。
大槌高校吹奏楽部は、県大会で優勝するくらいのレベルです。以前から、老人ホームで慰問演奏をしたり、地元のイベントで演奏する事も多かったそうで、地元にファンが沢山いるようです。
今回は、被災後始めてのお披露目とあり、地元の人々は本当に嬉しそうです。 アンパンマンやルパンの曲をやるなど、高校生とは思えないレベル。演奏を聴いていた自衛隊の音楽隊の人達が「さすがだねえ。解ってるねえ。」と呟いていました。個人的には、指揮をしていた金丸先生がノリノリで、楽しそうにやっていたのが印象的でした。
そして、次は陸上自衛隊東北方面音楽隊。自衛隊の中でもいろいろな音楽隊があるそうですが、この音楽隊は、一番本格的な音楽隊だそう。で、なんと演奏曲目は嵐やAKB48。こういう曲もやれちゃうんですねー。しかも、歌・振り付き(もちろん、衣装は自衛隊の制服)。ある意味、新鮮(笑)。でも、さすが演奏はうまい!
そして、最後は、大槌高校吹奏楽部との共演で、山口百恵メドレーなんかもやっています。お客さんと一体となった演奏は大きな大きな拍手を受けて終了。生徒さんや先生の顔が充実感で満たされていたのが印象的でした。
そして、舞台上入れ替えの間に、ステージ前に30畳の畳を敷き詰めます。これで、これから19時40分までの長丁場に向けて、寝そべりながらステージを見られます。
舞台上には、宮城県から和太鼓チーム 3D Factory族 -yakara-の登場。
yakaraさんの和太鼓には全国から被災地に向けた応援メッセージがびっしり。
もともとお祭り好きな大槌町民。曲やスタイルは違えど、和太鼓の音に馴染みは深く、皆気持ち良さそうに、和太鼓の音に聞き入っています。そして、演奏終了後は、まちにまった『酒解禁!!』。和太鼓がドンドコドーンと、酒解禁の合図をしてくれ、いよいよ本当のお祭り開始です(私だけ??)。
次は、マグロの解体ショー!これは、町の人達の「刺身が食いてエ…」というつぶやきから出たアイディアです。
漁港の町、大槌。新鮮な魚が食べれて当たり前だった人々にとっては、魚がめったに食べられない今の食生活はかなりストレスのようです。だからこそ、このマグロ解体ショーは、お祭り前からかなり注目を集めていました。
解体ショーは、トークやクイズを交えて進んでいきます。元々、『生物解体』などが好きで見入っている私の横では、「どーでも良いから、早く寿司食いてー」と地元中学生の男子軍団。お寿司が待ちきれない様子(笑)
解体が終わった所でステージから撤収。後は、ステージ脇のテントで、お寿司2貫×750皿の準備を始めます。 その間に、吉本の芸人、『パンクブーブー』と『マキシマムパーパーサム』が登場。
子どもからお年寄りまで巻き込んで、会場全体が笑いの渦となっています。みんなで思いっきり笑っています。こんな時だからこそ、被災地だからこそ、「笑い」が必要だと感じます。思いっきり笑った後、ふと気持ちが軽くなった経験は誰にでもあるはず。その機会を、大槌の人に提供してくれた吉本の芸人さん達に感謝します。
そして、いよいよ『お寿司』!!!すでに、お寿司テントの前には、長—い長—い人の列が…。
解体ショーの職人さんと、ボランティアさん、そして吉本の芸人さんもお手伝いしてくれ、お寿司を振る舞います。みなさん、本当に嬉しそう。待ちきれずに、その場でかぶりつく小学生も。誰の具が一番大きいか、言い争っている高校生軍団も。とりあえず、みんな、久しぶりのお寿司にはしゃぎまくり!といった感じです。見ているこちらまで、嬉しくなる喜びようです。
お箸配りを手伝ってくれたパンクブーブーとマキシマムパーパーサムのみなさん
たのしーいお祭りはままだまだ続きます。
その2へ続く…