桜花 散りぬる風の なごりには 水なき空に 浪ぞたちける
―紀 貫之
地上で終わった“桜花”が、空に舞い立ち、
“浪の花”漂うごとく春爛漫の最中となりましたが、
黄金週間を間近に控えたこの週末はいかがお過ごしですか?
“桜”の後の春の風景には、
青い空一面に春風を受けて勢いよく泳ぐ五色の色鮮やかな「鯉幟」が似合いますが、
残念なことに、最近の都会の空では、その雄姿もあまり見られず、
だんだんと初夏を飾る風物詩とはならなくなってきましたが、
田舎では、まだまだ「端午の節句」の行事として、
男児の健やかなる健康と立身出世を願う「鯉幟」が空高く棚引く様が見られ、
その姿を見上げるだけでも、何となくおおらかな気分になれますね。
この「鯉幟」の由来は実にさまざまで、
最も有名なものとしては、中国の「登竜門」の故事に由来し、
「“鯉”が霊山の『竜門』の滝を登り切ると“竜”に生まれ変わる・・・」と云う伝説からで、
その“鯉”に、我が子の健康と出世を準え、
また、天上の神様から守護を受ける目印として、
“幟”を立てる風習が生まれたと云われています。 http://www.tokyoku.co.jp/koi/yurai.html
由美ママは昨夜、久しぶりに“銀座9丁目”板前料理『そうかわ』(2009年5月18日号)
http://ameblo.jp/ginzayumimama/entry-10263306134.html へと行きました。
早、“鱧椀”・・・
さて、中国の歴史から生まれた「端午の節句」の慣わしですが、
元は中国の戦国時代(約2300年前)の楚の国王に使え、
悲劇の死を遂げた忠臣「屈源」の物語がそもそもの始まりとされ、
当時の楚の国民は、故国の行く末に失望し、
汨羅(きべら)川に身を投げた「屈源」の死を嘆いて、
その亡骸が、魚に食べられないように・・・と、
「太鼓を打って魚を脅かし、ちまきを投げて弔った・・・」と云う伝説があり、
それがやがて、中国の年中行事となり、
舳先に竜の首飾りを付けた竜船が競争する行事となりました。
その後幾多の時を経て、
奈良時代に日本に伝わった「端午の節句」ですが、
その当時は災厄を避けるための重要な行事として、
宮廷での“端午飾り”は、軒に菖蒲やよもぎを挿し、
臣下の人々は菖蒲を冠に飾るのが主流でした。
それが鎌倉時代に入り、武家の弾頭とともに様式が変わり、
「尚武昂揚」のため、“菖蒲”を“尚武”とかけて大切にする気風が生まれ、
屋敷の門や塀などに、本物の幟を立て、
また梅雨前の手入れも兼ねて、鎧や兜を飾るようになり、
その風習がやがて庶民に広がりました。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/2729/tangonosekku2.htm
ところで「端午の節句」には、
何故菖蒲湯や柏餅なのでしょうか・・・???
“菖蒲”は昔から薬草として用いられていたため、
五月五日に菖蒲湯を沸かして入るのも、無病息災を念じたからで、
また“柏餅”を食するのは、その葉の「新芽が出ないと古い葉が落ちない・・・」と云う特徴から、
家系が途絶えないようにとの縁起を担ぎ、子孫繁栄を願いました。
〆の炊込みご飯は由美ママ大好物の“鯛めし”!
豪華な盛り付けが人気の“板前料理”『そうかわ』は、食べることが大好きな方には、もって来いのお店です。
夜は、鯛飯コース 10,000円~ ふぐコース15000円~ おまかせコース 15,000円~ですが、先ずはお得な
昼定食(天丼) 1,000円/900円からチャレンジすることをお薦めします。
http://www.ginza9.com/shop_Guide2/2_039_soukawa.htm
今日は久々に晴れ渡る青空に、緋鯉真鯉が原色豊かに映えるようなよき週末をお過ごし下さい。