虫の居どころ | 銀座きものギャラリー泰三

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一度は袖を通したい着物がここにあります。きもの創作工房 (株)染の聚楽

最近老若男女を問わずいわゆる虫の居どころの悪い人が多いですね。


かく言う私もその一人です。私の場合は義憤からくるものですが、近年あまりにだらしない男が多く、情けない思いが高じて酒を飲みすぎた時などテレビに向かって吠えているようです(あまり覚えていないのですが)。


自らのキモノ業界にもまだまだ山ほど言いたいこともありますが、それよりもこの国の未来がこのままでは本当に危ないと真面目に思うようになりました。


今の政権は強引に金をばらまいた結果円安と株高に動いたくらいで鼻が高くなって、飛んでもないことを勝手に決めて行こうとしています。


史上最も頭が悪く見識がなく、平気で嘘をつくことに罪悪感のない危険な政権ですし、まあ同じ穴の狢の様な官邸の役人も、とんでもなく世間知らずの机上の空論ばかりを次々と打ち出してい来ますね。


経済が本当にわかっていないと思う経済対策など、腹を抱えて笑う程度のものですし、株価だっていつまでたっても14000円くらいをうろうろしており、日銀に金融機関が持つ当座に100兆もの金が余っている体たらくです。


無能のメガバンクにはつまり貸すところがないし、結局国際買うだけでしょう。

審査能力などないのかと思うほど最近ではまたも不動産や見識なき建築屋にとんでもない額を貸し込んでいますし、そのために東京には陳腐極まりない個性なき安っぽいビルが次々と建っていきます。


それがためにテナント集めに狂奔して、フリーレント1年などというとんでもない条件まで出ているようです。いずれ不良債権化してもその時には今の担当者は会社にいないだろうというお気楽さです。


この間のみずほの問題などさもありなんの無能さを露呈しています。


最近大企業でも茶坊主ばかり周りに置くようなところが激増してしまい、合議制が機能せず、無能経営者の言うままにとんでもない赤字を出してしまっているところが枚挙にいとまがありません。


目先の売り上げと利益取りに汲々とする、どの企業だけでなく政治家も官僚までもがサラリーマン根性丸出しの、嘆かわしい今の世相では、この国を正しく導くものが出てきません。


私の若いころにはもっとチャーミングで格好良い男がたくさんいました。


腹があって面倒見がよくて、若い者も可愛がり、厳しいけれど思いやりと優しさのある人がこの日本を引っ張っていたように思います。


今では誰も責任を取ろうともせず、謝らず、辞めず、まさにコンプアライアンスなど死語のとんでもないことになっているような気がします。


自分の仕事に命をかけているなどと堂々と言えるものなど皆無に近く、覇気のない連中を見ていると本当にイライラ来ますね。


こういう状況だから半沢直樹の様なドラマが大流行りしてしまうのです。


今の状況は決して風通しがよくないし、いわゆる構造改革が急務だと思いながらも政治は相も変わらず身を切る改革などどこ吹く風の口から出まかせです。


外面は恰好のいいことは言っていても、結局先送りで国民を欺き、私利のために平気で無駄金を使うことに何の罪悪感なき程度の低い教養のかけらもない政治家ぞろいに見えてしまいます。


お金は儲けることも大事ですが、どのように使うかということがもっともっと大事です。

その使い方でその人の生きざまがわかります。


特に高齢となればより生きた金の使い方をしたいものです。


ところがたとえば最近時計が売れているとはいっても買う時にそれがいくらで売れるか聞いて買うなどということがとても多いそうで呆れています。


いわゆる日本文化に金を使う人は少なく、その後継者が育ちません。


来月叙勲の季節ですが近年では色留袖を新調される方は激減しており、貸衣裳が益々増えているとのことでした。


自らの一世一代の栄誉の席に陪席できる、今まで陰で支えてくれた糟糠の妻に出来ればいいキモノを新調して上げたいものですね。


お金があるとかないとかは別の話で、人生に対してのメリハリの問題かもしれません。


日本人である気概を、何を持って示すのかということが益々問われているわけで
すから、世界に出して恥ずかしくない人材の教育を最近言うようになったのは良いのですが、今の大人もそういう意識を持つべきであることは言うまでもありません。


まあこうしたことから最近腹の虫の居所が悪いのですが、まあ我々はそれなりに分別もあるのでせいぜいこんなところで愚痴を言ったり、酒飲んで悪態ついているくらいなのですが、とても気になるのは、若い世代にとんでもない行動に走るものが目立つことです。


女性に振られたくらいでどうして殺そうなどと思うのか、理解に苦しみますが、これも矢張り小さなときからの環境や教育にかかわる問題だと思います。


叱られないで、怖いものがない状況下で育つ今の若者には、自分の思うようにならないことが起こった時の挫折感が大きく、跳ね返す意志力がなく、その原因となるものを恨むということなのかもしれません。


その連中の腹の虫は我々のものとは比べ物にならないくらい邪悪で危険です。


打たれ強い先進力のタフな人間となるにはどうすればいいのかという、徳育の強化が急がれると思います。


こんなこと書いているとまた腹の虫がおさまらなくなりそうですのでこの辺にしておきます。