理系の子 | ギッコンガッタン 

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日々、気の趣くままに綴る雑記帳

理系の子―高校生科学オリンピックの青春/文藝春秋
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 何となく面白そうだと思って買ってしまった本です。いわゆる高校生の科学オリンピックといわれる大会に参加した高校生のドキュメンタリーです。2009年の大会に参加したアメリカ国内の高校生6人とそれ以前の大会に参加した高校生のエピソード4つそして2009年の本大会のレポートそして締めは、日本から参加してこの大会で賞をいただいた女子高生のレポートです。


 ただ、この本に出てくる高校生達は、色々な背景があります。例えば、ライ病を患っている女の子、モデルをやっていた派手な女の子、自分の家族の問題を解決するために研究を志す子供達、少年院にいる子供たちを大会に参加させようと頑張る教師などと様々です。こんな科学に青春をかける高校生の奮闘振りに引き付けられてしまいます。


 何分に、科学発表をする子供たちは、青白いオタクというイメージで暗く見られがちです。そして、スポーツ少年は、カッコよくこれぞ青春と見る向きが世間にはあります。しかし、この本を読めば、科学発表もスポーツと同様に汗と涙を大いに流し頑張る青春だと思えてきます。すごく、読後感が爽やかな小説だと思えましたね。