スーパーDIO(AF27)のバイスタータ交換 | 原付専門店日野オートバイブログ「日野の本音」

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奈良県生駒市のバイクショップ、日野オートバイです。125cc以下の原付バイク・中古バイクの販売、修理、買取りを行なっています。一台一台丁寧に、一人ひとりを大切にが営業方針の小さな店です。

まいどおおきに。

今週は来客が多くて中古車整備が進まなかったので、それを取り戻すべく午後から休日出勤してました。

その前に修理でお預かりしていたスーパーDIOから作業します。

数年前にうちでお買い上げいただいた車両です。

スーパーディオシリーズの中では後期に生産されたモデルですが、もう18年ほど経ちますから色々と不具合が出てきます。

症状としてはアイドリング回転のバラつき、低速不調、始動不良(エンジンのかかりが悪い)などです。

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エンジン不調は様々な原因で発生しますが、今回交換するのはキャブレターに装着されているこのパーツ、「バイスタータ」です。

始動性を向上させるために設けられた装置ですが、レバーを手動で操作する「チョーク(チョークバルブ)」に対し「オートチョーク」と呼ぶ事もあります。

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黒いプラスチックカバーが被さっていますが、外すとこんな形の部品です。

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ここに装着されていて、低温時に混合気を濃くすることで始動性を良くします。

内部には熱で膨張するワックスが入っており、その周囲には熱線が巻かれています。

エンジンがかかると熱線に電気が流れてワックスが徐々に膨張し、バルブ(先端の金色の部分)が伸びてバイスタータ用の燃料・吸気通路を閉じる仕組みです。

始動直後にエンジンの回転が上がるのはこの装置が働いているからです。

でもこれが結構アバウトな造りで、年数が経つとバルブが所定の位置まで動かなくなったり伸びたまま固着して上記のような症状が出ます。

ちなみに自動車など燃料噴射方式のエンジンはバイスタータやチョークではなく、温度センサーが気温を感知して燃料の供給量を制御する仕組みになっています。

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キャブレターの吸気側に三つの小さな穴がありますが、一番右側のがバイスタータへの吸気口です。

ちなみに真ん中はメインジェットホルダー(メインエアブリード)用の吸気口で、メインジェットが吸い上げた燃料にエアを混入させることで霧化しやすくしています。

左はスロージェット用の吸気口で、吸気量はエアスクリューで調整出来ます。

スロージェットはアクセル開度が小さい状態での燃料供給をコントロールします。

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右はスロットルバルブですがバイスタータの先端と形が似ていますね。

上下に作動することで混合気の量をコントロールする仕組みは同じです。

スロットルバルブは普段閉じていてアクセルを回すと開きますが、バイスタータは逆にエンジンが冷えている時は常に開いた状態で、エンジンがかかってしばらくすると(エンジンが温まると)自動で閉じて燃料と吸気をカットします。

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古いバイスタータは作動不良で閉じきらない状態になってました。

エンジンが温まっても混合気が多いままの状態になるためプラグがかぶってエンストや不調をきたしてました。


この後はシャッターを半分閉めた店内で黙々と中古車整備をしてました。

明日は買取りと廃車手続きで役場回りの予定です。

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