「旧『出雲大社口』駅から出雲大社まで歩いてみた」企画の第3回です。
(第1回はこちら)
(第2回はこちら)
13時19分(スタートから2時間39分、うち休憩30分)、大社駅着。休憩がてらしばし見学しよう。
駅舎は1924年(大正13年)に建てられたもので、大社線廃止後、重要文化財に指定された。
正面から見ると、真壁造り(ハーフティンバー)の柱が織り成すデザインの華麗さが、
斜めから見ると、重厚感が際立つ。
近づいて見ると、屋根に亀が乗っているなどの遊び心も。
内部も豪華だった。木製の出札口に、細かな彫刻が施されている。
天井は折上格天井というぜいたくな造り。照明の台座にしっくいの装飾。
かつての一等・二等待合室を使った展示スペースも、小さいながら充実。
そして旧ホーム。
構内踏切に、因幡の白ウサギとガマの穂。
D51の運転室に入れるようになっている。
月曜日だけど観光客が何組か、入れかわりたちかわり訪れ、昭和の風景を楽しんでいた。
旧大社駅
13時56分、大社駅を出て、出雲大社へ向かう。このあたりは住宅地。
道の駅ご縁広場の前に、出雲阿国像や、
国引き神話のモニュメントがある。
道の駅 大社ご縁広場・吉兆館
堀川に架かる宇迦(うが)橋を渡ってすぐ、高さ23mの大鳥居。でかい。
14時11分(スタートから3時間31分、うち休憩1時間7分)、出雲大社前駅着。
ここは私鉄の一畑電車の駅。建てられたのは、この駅が開業した1930年(昭和5年)。
JRの大社駅ほどの古さはないが、それでも竣工から85年も経っており、国の登録有形文化財となっている。現役の駅舎としての歴史は大社駅より長くなった。
既に壮大な和風建築の大社駅があったからか、こちらは出雲大社の最寄り駅なのに洋風。
出雲大社の大遷宮に合わせてリフォームされたので、古い駅舎なのにきれい。カフェで休めるし、トイレもある。
休んでもいいんだけど、ゴールはもうすぐなので、3分後に駅を出てまた歩く。
出雲大社前駅には、一畑電鉄で2009年まで走っていた、昭和初期の電車「デハニ50形」が展示されている。映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」で使用された車両だ。車内にも入れる。
(※写真は前日訪れた際に撮影したもの)
一畑電車
この先は「神門通り」と名づけられた参道。観光客向けのお店も多く、休憩場所には不自由しない。各店は最近一斉にリフォームしたのか、どこも新しい。
店名に「縁結び」と入ったお店が多い。若干、縁結びをプッシュしすぎな気がしなくもない。
とはいえ出雲神西から3時間半かけて歩いてきて、この景色を目にすると、やはり気持ちがたかぶってくる。
出雲駅伝でこの道を走るランナーも、こういう気持ちなんだろうかと思う。
……後で知ったが、出雲駅伝のゴールはここじゃなくて出雲ドームだった。神門通りも通るけど逆向き。
神門通り
14時22分(スタートから3時間42分、うち休憩1時間10分)、勢溜(せいだまり)と呼ばれる場所に到着。
木の鳥居が建っており、ここから先が神域となる。
勢溜のそばに、町屋風のスタバがあった。
下り坂の参道。
14時26分(スタートから3時間46分、うち休憩1時間10分)、祓橋(はらえのはし)を渡って、鉄の鳥居の前へ。
手水舎で手を清めて、
遂に14時30分、銅の鳥居をくぐって、出雲大社の境内に到着!
おつかれさまでした>自分
出雲神西駅をスタートしてから3時間50分。
休憩時間が1時間10分だったので、歩いた時間は実質2時間40分だった。
結論:旧「出雲大社口」駅(出雲神西駅)から出雲大社へは、2時間40分で歩くことができる
……ただし、気候が良くて、体調が良ければ。
この日はたまたま歩きやすい気候だったけども、翌日は爆弾低気圧の影響で、風速10m前後の風が吹き荒れた。さらに翌々日には雪も伴って、横殴りの吹雪に見舞われた。
つくづく、歩いたのがこの日で良かったと思う。
ご本殿に参拝。
私の彼女いない歴は、実に43年7ヶ月。呪われてるとしか思えない縁のなさだが、縁結びの神様に何とかして頂けるだろうか?
長さ13m、重さ5t。日本最大級の大しめ縄が掛かる神楽殿。
出雲大社
なお、帰りに一畑電車に乗ったら、出雲大社前駅から出雲市駅まで22分で行けた。
(歩いたルートをGoogle Mapで見る)
(この旅の前後にもあちこち回っています。その模様はこちらから)