ひとつ前のエントリーで紹介した、お東京都様の新たなる墨塗りの件の追加情報です。

2010-06-12
イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<7>(新たな都議開示資料は全面墨塗り!)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10560994806.html

共産党都議団がサイトに質問と回答をアップしているのでそこからの紹介です。

前回、新たな墨塗り資料としてお知らせした、

Like a rolling bean (new) 出来事録-都議の要求に開示された都の資料
ですが、こちらは、あの、Natureに酷評され、日本の科学技術の信頼感を損ねることに大きく寄与した「初期値もないのに実験と言い募った」ことに対して、開示した資料です。
要するに、「きちんと業者と話し合いをしている」と言いながら、その23時間の中、お話し相手はいつもの仲良し業者であるという点が明らかになっただけで、他が全て伏せてある・・・これを見て、都議会に喧嘩を売っていないと思うことがどうしてできるでしょう。

強調は引用者によります。

日本共産党 東京都議会議員団
http://www.jcptogidan.gr.jp/html/menu4/2010/20100608200457_10.html
二〇一〇年第二回定例会 代表質問 2010年6月8日

古館 和憲(板橋区選出)

<略>
 築地市場の豊洲移転問題も、ひきつづき都政の焦点です。
 わが党が、昨日記者会見で明らかにしたように、豊洲新市場予定地の「適用実験」なるものは、見過ごすことができない重大な問題、欠陥があります。第一に基本的な情報を一切隠して「実験」を進めていることです。
まず「中間報告」です。
 
都は、三月の「中間報告」で実験前の初期値を公表せずに、「無害化できることが実証された」と宣言しました。わが党の追及に対し、初期値については専門家と相談しなければ都民に説明できないからだ。説明を受けたらホームページへも出す、と答えています。ところが、いまだに公表されていません。しかも、わが党が入手した新たな開示文書によれば、「中間報告」を出す前に、五回、二十三時間に及び専門家と相談していたのです。その内容は全面墨塗りでした。なぜ隠すのですか。やましいことがなかったら、出せばいいではありませんか。答弁を求めます。

 しかも、その後は専門家と電話でやりとりしているというだけで、その中身は闇の中です。専門家と相談しても、都民が納得する理由を示せないからではありませんか。

 都合の悪いデータは隠し、一部の都合のよいデータのみを示して「土壌汚染対策の有効性が確認された」とした「中間報告」は、豊洲新市場予定地の用地取得を通すために都民と都議会を欺くものだったといわざるをえません。ただちに撤回すべきですが、答弁を求めます。

 さらに、わが党が入手した「中間報告その二」は、初期値のみならず、すべてのデータを墨塗りにした異常なものです。いったい実験をやったか、やらなかったかさえ隠しているのです。もはや、すべての基本的な情報を隠蔽していると言わざるをえません
(管理人追記: たとえばこれです。クリックで拡大します)

Like a rolling bean (new) 出来事録-適用実験の結果。全て黒塗り

実験の途中経過を示すと「無害化が実証できた」とする予定の最終報告と整合性がとれなくなるからではありませんか。違うというなら、ただちにすべての情報を公開すべきです。答えて下さい。

第二に、「実験」そのものが欠陥だらけであることです。

 「適用実験」の欠陥のひとつは、洗浄処理の対象物質について、仕様書では七種類であるにもかかわらず、三種類にしぼってしまったことです。都はその理由として、ヒ素が環境基準以下になれば他の四物質も基準以下になるからだと説明しています。しかし、その論拠だとした文献は、いずれも科学的根拠を示すものではありませんでした
(管理人注: ジミントー政権時代、国政で土壌汚染対策法を策定するにあたり、大いに貢献したとされる、お東京都様も参照していたと話した、土壌環境センター資料でも「ヒ素だけでいいよ」とは書いていません)
逆に、それらの文献は、汚染除去の困難さを述べたものばかりでした(管理人注: あそのとおりでした!)。対象物質を七種類から三種類にしぼったことが、いかに間違っていたかは明白です。どうですか。お答え下さい。

 知事、いま進めている「実験」を、直ちに中止すべきです。見解を求めます。

 そして、実験をやるというなら、今度こそ、まともなものに改めなければなりません。データをリアルタイムで明らかにすることはもちろん、実験現場への環境学会など専門家の立ち入りを認めることや、公開の説明会を開催するなど開かれた実験を行うことは、最低限必要です。答弁を求めます。
さらにいえば、いま都が力を注ぐべきは、都民と関係者の願いを実現するために、現在地再整備計画案を都の責任で必要な対価も支払って公募することを早急に進めることであることを、強く申し述べておくものです。

【答弁】

〇知事 古館和憲議員の代表質問にお答えいたします。
<略>
 次いで、豊洲新市場予定地で行われている土壌汚染対策の実験の中止についてでありますが、豊洲の土壌汚染対策については、各分野の最高権威の学者の方々で構成される技術会議(管理人注: ロボット工学の専門家が座長でしたね!)で信頼性の高い対策を取りまとめていただきました。この対策は、幾つもの成功事例がありますが(管理人注: 嘘ばかりということは明らかになっていますよ)、豊洲でもやってみよう(管理人注: この大枚はたいた実験ごっこで、移転OKを出したり、もし移転できなくても別の施設にしようというのだから、とんだ人体実験ですね)ということで今実験しているわけであります。今月末に、実験結果が出そろうので技術会議(管理人注:ありがたいご専門家がいらっしゃるという) 検証していただきます(管理人注: 初期値がなくデータの根拠もない実験を検証できる学者がいたとしたら、そりゃまあすごいことですね。先生方の将来が、もしあるとするなら心配ですね)実験の中止などは全くあり得ません(管理人注:税金で人の健康と日本の食文化を破壊に追い込もうということですね!) 


〇中央卸売市場長 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、専門家との相談内容の公表についてです。
 豊洲地区での実験結果につきましては、技術会議で、科学的知見に基づき(管理人注:うわー) 客観的に(管理人注:だからそれが違うと質問しているのに) 評価、検証していくこととしております。技術会議の委員からは、初期値や実験途中の値などのデータにつきましては一括して取り扱い、実験の内容や与条件とあわせて実験全体を確認、検証すべきと助言を受けてございます。(管理人注:4月からその話を聞いています。何ヶ月助言を受け続けているのでしょう???) 
 また、技術会議の委員に加え、土壌汚染対策に精通した専門家(管理人注:国際環境ソリューションズなどなど。あるいは「加え」とあるのですから、別の裏会議でもあるのでしょうか、昨年都知事が口を滑らせたように) から初期値の問題(管理人注:大問題です) だけでなく、実験に当たってのさまざまな留意点(管理人注:どう言い逃れるか) 、実験の進捗に応じた与条件の修正(管理人注:結果のつじつま合わせのための) に関する提案(管理人注:誰が提案してるんでしょうね) もいただいてございます。こうした専門家(管理人注:ああ、やっぱり別の人々ですね、裏会議ってことでよろしいでしょうか) からの提案などは、実験結果と密接に関連するものであることから、データと同様に、一括して取り扱うものとの意見を技術会議の委員からいただいております。

 都としては、このような技術会議の委員の意見を踏まえ、実験で得られたデータや専門家の提案などにつきましては、技術会議における評価、検証の際にすべて公表していくこととしており、実験が終了する前に公表することはふさわしくないと考えております(管理人注:爆笑ですね。なぜそれなら中間報告で除去できると説明したんでしょうね!!) 

 次に、専門家との相談についてであります。
 都は、技術会議の委員や土壌汚染に精通した専門家に、初期値そのものが実験を行う上でどのような意味合いを持っているかなどについて意見を伺っております(管理人注:春からずっと) 。また、実験の進捗に応じまして、掘削微生物処理における昇温材の使用や地下水浄化処理での揚水、注水サイクルなど(管理人注:すでに何回もサイクルを回しているはずじゃないですか、今さら意見を聞いているんでしょうか) 実験の諸条件(管理人注:だから実験はすでにやっているのに) について、また微生物処理に関する室内実験の実施(管理人注:追加実験と捉えていいですか?) についても提案をいただいております。
 こうした提案の詳細な内容などにつきましても、先ほどご答弁申し上げましたとおり、一括して取り扱い、技術会議での評価、検証に際し、すべて公表してまいります。(管理人注:修正に時間がかかっているからだと思われて已む無しですね) 

 次に、実験の中間報告についてでございます。
 新市場予定地で行っている実験のうち、ベンゼン、シアン化合物、重金属を含む複合汚染を対象とした洗浄処理及び油膜が見られる汚染土壌を対象とした中温加熱処理につきましては、汚染物質濃度が環境基準以下になったことを示す客観的データが得られたことから、これら技術の有効性を確認したことを報告したものでありまして、撤回する考え方はございません(管理人注:確認したことを報告してしまったからもう撤回できないんですか?内容の妥当でない点を指摘しているのに、この強がり、まったく分かりません) 

 次に、実験に関する情報の公開についてであります。
 三月九日の中間報告に引き続きまして、三月末に委託業者から中間報告その二を受けてございます。この報告の内容は、既に公表してございます洗浄処理や中温加熱処理の結果に加えまして、中温加熱処理の後、洗浄処理を行うものの結果や掘削微生物処理、原位置微生物処理、地下水浄化処理のデータでございます。これら実験途中のデータや処理結果など、実験で得られたすべてのデータにつきましては、技術会議で科学的知見に基づき、客観的に評価、検証していただく際に(管理人注:お笑いです!その検証のできない人たちに、しかもパズルで言えば、完全にピースが欠落した状態の数字を出して、いったい何をさせようというのでしょう。また専門家会議のように逃げられて税金をヘドロに捨てることになるか、あるいは強行突破を図るかどちらかですね) 公表してまいります。

 次に、実験の対象物質についてでございます。
 専門家会議では、都市ガスの製造過程で生じる有害物質の発生状況、ガス製造工場の施設配置などを詳細に検討した結果、土壌汚染対策の対象物質を環境確保条例で定める二十六物質のうち、操業に由来するベンゼン、シアン化合物、砒素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀の七物質といたしました。
 これら七物質は、その物質特性から、揮発性有機化合物でございますベンゼン、シアン化合物及び砒素、鉛などの重金属などの三つのカテゴリーに分類することができますが(管理人注:カテゴリーごとに処理方法が同じだと言うんじゃないでしょうね・・・?そうは書いていませんよ、権威ある資料にも) 、ベンゼンにつきましては微生物処理、シアン化合物につきましては洗浄処理が有効な処理方法として広く認められてございます。残る砒素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀の重金属などにつきましては(管理人注:十把一絡げです!) 、汚染物質の一般的な処理指針として認められている文献で、洗浄処理が有効であるとされていることに加えまして、技術会議が行った技術、工法等の公募の中で示されておりますデータでも、その有効性を確認してございます。(管理人注:専門家会議の元座長、平田和歌山大副学長ですら、すべての土地の条件は異なるから処理状況も異なる、とNatureで話していましたね) 
 これらのことから(管理人注:話がつながっていませんね) 、重金属などについてはいずれも洗浄処理で除去が可能であり、汚染濃度が一番高い砒素を代表としたものでございます。この結果 対象とする物質は、ベンゼン、シアン化合物、砒素の三種類となってございます(管理人注:洗濯する時、衣類にインクのしみとお醤油のシミとケチャップのシミとワインのシミとカレーのシミがあったので、とりあえずインクのシミ抜き剤でやってみました、全部落ちているはず、うちは一生こうやって洗うんだから文句あるか、というようなものじゃないでしょうか) 

 最後に、開かれた実験についてであります。
 実験内容やその結果に対する評価、検証につきましては、透明性と客観性を確保(管理人注:今はされていない) し、信頼に値するもの(管理人注:今は値しない) であることが必要であると、このように考えてございます。このため、実験内容やその状況につきましては、広く都民や報道機関などを対象に、現地で処理内容を説明し(管理人注:処理内容でなくて、単に実験設備を抽選で選ばれた140人に見せただけでしたよ) 、実験状況を確認(管理人注:だから設備だけですってば) していただいております(管理人注:していただいていないから、科学者が問題視しているのですけれどね。Natureで世界に恥を晒して日本に損失をもたらしたことも反省なしですか) 
 さらに、実験結果につきましては、第三者機関である技術会議(管理人注:東京都が非公開で非専門家を選んだものがなぜまた第三者機関だと) で、科学的知見(管理人注:何度も笑わせないで欲しいです) に基づき、客観的に評価、検証(管理人注:だからそれができない状態だと指摘しているのですが) していただくこととしております。こうしたことで、実験の信頼性は十分確保されると考えてございます(管理人注:よく言い切ったものです!!!) 

これでも実験を中止しないとイシハラ都知事が言い募っており、6月9日の都議会では、休会中も継続して審議されることになりました。放置できないものと思います。

また、築地の現在地再整備に関する、都議会民主党の質問も掲載します。

2010/6/8
都議会民主党
代表質問 山下 太郎
http://www.togikai-minsyuto.jp/teireikaihokoku/post_335.html#d220604
 次に、築地市場の再整備について伺います。
 築地市場については、平成22年度 中央卸売 市場会計予算 に対する付帯決議に基づき、現在地 再整備の可能性について検討することになっています。
 私たち都議会民主党は、より多くの都民の皆さんのアイデアを募るべく、さる4月13日から募集を行い、その結果については、5月31日に公表したところですが、実に45件ものアイデアが寄(よ)せられました。
 その内容も、ほんとうに一人ひとりが、築地市場のことを真剣に考え、築地市場のことを愛してやまないのだなと言うことを実感させるものでしたし、建築の専門家をはじめ、市場関係者などからも本当に熱心なアイデアをいだたきました。
 今後、私たち都議会民主党は、寄せられたアイデアを類型化しながら、都議会に提示し、検討材料として役立てていきたいと考えています。
 付帯決議では、「知事は、議会における検討結果を尊重する」となっており、また、予算特別委員会の締め括り総括質疑でも、石原知事は、「議会における現在地再整備の検討結果について真摯に受け止める」と答弁するとともに、「執行機関として、現在地再整備の組織を設けていく」と答弁されたところです。
 そこで、東京都におけるこれまでの取り組みと今後の対応について、伺います。

思うところは、以下のエントリーに書いています。
全員の口に入るものが、これまでにないほどの程度と規模で汚染された土壌の上で扱われていいはすがありません。

2010-03-29
今回より大きく東京都側を妥協させた以上、心ある議員、そして当然消費者も一体となって築地を守りたい
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10494040419.html

また、この移転問題は、官製地上げと私物化であり、その根底には、不動産絡みの利権だけでなく、卸売市場の構造改革も横たわっています。
英語圏に、事実と反する「築地市場があたかも落ち目であり、流通センター化しなくては」といったことを正当化する記事が出されていることにも、イシハラ都政がなんとしても諦めるわけにいかない背景が伺えます。

The Japan Timesの記事を批判的に検証されたGreenvoiceのエントリーがあります。
こちらもぜひ、ご参照ください。
Greenvoice
Tsukiji and Structural Changes in Distribution [II]
http://greenvoice.com/campaigns/333-sos-save-our-sushi-save-our-tsukiji/wikis/331/pages/469

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この汚染除去実験の問題についてのエントリー一覧です。

2010-04-25
イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<1>(豊洲新市場見学会概略:参加者情報)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10517165495.html

2010-04-26
イ シハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<2>(実験見学会公開への都のスタンス)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10517841920.html

2010-4-30
イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<3>(科学誌Natureの指摘にどう反応?)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10521559325.html

2010-05-02
イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<4>(汚染処理実験へのNature記事仮訳)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10523297412.html

2010-05-07
イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<5>(微生物浄化実験の怪)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10518826475.html

2010-05-20
イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<6>(6種の実験はすべて未検証)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10539551712.html

2010-06-12
イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<7>(新たな都議開示資料は全面墨塗り!)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10560994806.html

===
だから、もう、汚染物質大量投棄のヘドロの埋立地で生鮮品市場操業な んて到底無理です。

科学誌"Nature"も、東京都の汚染対策の非科学的態度を世界の学者に向けて発信しています!
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10523297412.html

Like a rolling bean (new) 出来事録-100218経済港湾委員会資料から
 

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柏崎刈羽原発の運転再開は危険です。(こちらも署名続行中)
Like a 
rolling bean (new) 出来事録-UNPLUG KASHIWAZAKI-KARIWA

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築地移転問題の全体を記した、英文のB4版チラシです。

表(クリックで拡大)
Like a rolling bean (new) 出来事録-2009_Tsukiji_flyer_collage

裏(クリックで拡大)
Like a rolling bean (new) 出来事録-2009_Tsukiji_flyer_document

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掘っただけで液状化する豊洲新市場予定地土壌(ここにたっぷり汚染)。
Like a rolling bean (new) 出来事録-5街区_液状化顕著な部分_コントラスト補正

スライム(いわゆるヘドロ)をなぜか土壌サンプルケースに素手で詰める様子。

Like a rolling bean (new) 出来事録-090523東京ガス跡地豊洲新市場予定地にて


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英文解説へのリンク↓です。


Like a rolling bean-Tsukiji_SOS_logo4_small


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