オリンピック招致の政府財政保障は改めて不成立（野党になるジミントーはどう出るのでしょう）

今日は満月の日ですね。

植草さんの収監に抗議します。

http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10304564650.html

http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10313600957.html

8月30日の投票日を前に、不自然なニュースが続くように感じられてなりません。

5日の夜のNHKニュースは、女優の酒井法子さん失踪について、これまで見たことのないワイドショーのようなコーナーを放映していました。

「もし」ここが独裁国家の独裁政権が転落の憂き目にあったのなる局面なら、有権者から選挙への興味をそぐために、有名人を失踪したと称して拉致したりもするのでしょう。

そんなことを思わせられます。

ご無事であることを祈っています。

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オリンピック招致に向けて、都議会が大紛糾した日のイシハラの記者会見記事が、いつものように産経MSNに掲載されていました（掲載はだいぶ遅れたように思っていたのですが、7/31の深夜だったのですね。その時間には発見できないでいました）。

産経MSN

【石原知事会見詳報】「都財政の格付け依頼を撤回する」 (2/7ページ)
2009.7.31 23:03
このニュースのトピックス：地方自治

http://sankei.jp.msn.com/politics/local/090731/lcl0907312307007-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/090731/lcl0907312307007-n2.htm

（略）

「冒頭、私からひとつ、ムーディーズっていう格付け会社がありますがね。そこに、東京の財政がちゃんとしたので、格付けを依頼しておりましたけども、それを撤回します。本来、格付けは個別団体ごとにですね、その財政力を評価して行うべきものであります。それにもかかわらずね、このなぜか知らんけど、なにを根拠でか突然、妙な原則を構えて、それは地方債は国債以下にするという、なんか訳の分からん原則を踏まえて、東京の格付けを下げて、今までは国より上だったんですが下げたんですな。これは極めて無責任な話でね、膨大な負債を抱えている国よりもはるかに健全な、その東京の財政力を無視して、国から自立した財政運営を行っている都の現状をまったく評価していない。実にその現場ってのを直視しないで、言語道断な話でありますが」

「昨年のリーマンショックによって、実体のない格付けで市場に幻想を振りまいて、マネーゲームをあおってきた格付け会社のいい加減さが今回また明らかになったわけ。今回の事態もこれを改めて明示するものだと思います。都の格付け依頼撤回はこうしたアメリカ型の市場原理主義と言うんですかね、なんて言うんでしょうね。物を作って堅実な健全な経済ってものを凌駕（りょうが）したマネーゲームってものをあおってきたアメリカの市場原理主義ってもの、批判にさらされていますけど、これに対する抗議のひとつでもあると思います」

「もとより投資家からいただいている都の財政の健全性、都の債券の安全性についての高い評価はいささかも変わっておりませんで、今回も措置が都の財政の信用に影響を及ぼすことはまったくありません。今後ともですね、都財政は堅実につとめております。一部の新聞でオリンピックの招致に影響があるんじゃないかって報道がありまして、同じ記事の中にね、投資家に対する影響はない、と書いてんだから、言ってることがまったく矛盾しててね。武士の情けで名前あげないけど、こういういい加減な報道をしないでもらいたいね。はい、私から申し上げるのはそれだけです。質問があったらどうぞ」

（略）

驚きますね（一言コメント）。

そうでした、都議選のポスターがこれでしたね。

この大恐慌の時代に全力をかけられてしまったら、投票するわけにはいかないでしょう。

ところで、このオリンピック招致の最大の「売り」は、国家財政保障だと以前（やっぱりこれも）NHKが妄想を放映していました。

けれど、実際のところ、その財政保障たるや、国会承認を得ていないもので、現・与党（もうすぐ野党転落）のアソー氏が勝手に署名してきてしまった、という性質のものです。

2009-02-12

アソー総理が勝手に東京オリンピック赤字補填の署名（野党議員の皆さま、どう思われますか？）

http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10207080153.html

2009-03-31

（アソー氏が勝手に署名した）東京オリンピックの財政保証が東京の強み、とNHKが堂々の「誤報」

http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10233038964.html

3/31に書いたエントリーから一部再掲します。

まず、国家財政保証を国会の承認を一切得ずにアソー総理が勝手に署名し提出しました（下記にも書きました）。

さらに、その嘘をベースに、「日本政府として」IOCにどう約束してしまったかについては、2月12日提出の立候補ファイル（日本の招致委員会のサイトにある日英双方板）にも、それらしい言葉が（アソー氏の写真付で）記載されています。

http://www.tokyo2016.or.jp/jp/plan/

この部分です。

国際オリンピック委員会会長
ジャック・ロゲ伯爵
（略）
　我が国が開催国として選ばれた場合、日本国政府としても、大会の成功のため安全面、財政面の支援を含む万全の措置を講じる所存であります。日本国はオリンピック憲章及び開催都市契約を支持し、遵守します。
　2016年に貴殿とIOCの皆様方とお会いできることを心から期待して、IOCの永続的なご成功を
祈念いたします。
敬　具　

日本国内閣総理大臣
麻生太郎

赤字で示した部分は、こうなっています。

If our country is accorded the honour of becoming the host country, the National Government of Japan will implement full meadures including security and financial support to ensure the successful delivery of the Olympic and Paralympic Games. Japan will uphold and respect the Olympic Charter and the Host Country Agreement.

クリックで拡大します。

自民党にはこの手形を切れません。

となると、都の財政どうのということの前に、異常な手続きで立候補を行ったことを十分に反省していただく必要があります。IOCの方々もご存じだといいのですが。

また、本件に対する野党の質問主意書のことも、上記のエントリーで触れています。

この招致の件では、すでに以下の質問主意書が出されています。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a171126.htm

平成二十一年二月十六日提出
質問第一二六号

平成二十八年夏季五輪招致に関する質問主意書

提出者　　岡本充功

　平成二十八年夏季五輪招致に関連して、平成二十一年一月二十六日に内閣官房長官は平成二十八年夏季五輪が東京で開催され、運営で赤字が出た場合は政府で補てんするとして財政保証することを表明したと報道されている。また平成二十一年二月十二日に東京招致委員会が国際五輪委員会に提出した開催計画を記した立候補ファイルには国の財政保証が明記されていると報道されている。この財政保証の考え方につき質問する。

一　政府は平成二十八年夏季五輪を東京で開催するにあたり発生する赤字につき全額政府で保証するのか否かを明らかにされたい。また政府は国の財政保証が明記された文章を東京招致委員会に提出したのか問う。また国が財政保証をした文章が国際五輪委員会にすでに提出されたと政府は理解しているのか見解を問う。

二　財政保証の性格について問う。保証金額の上限如何。負担金額を東京都とどのように按分することになっているのか按分計算の方法如何。

三　財政保証するのであればその根拠如何。日本国憲法八十五条の求める国会の議決はあると考えているのか見解如何。また憲法八十五条の求める国会の議決なしで国が債務を負担することは可能なのか政府の見解如何。先に債務負担を決めてから国会の議決を求めるという方法は憲法の求める手続きとは異なると考えるが見解如何。

四　これまでの国際的なイベントで国が財政保証をした事例があるのか。あるならばそのイベント名を明らかにされたい。またどのような基準で国の財政保証を与えるのかその基準如何。その基準に照らし、平成二十年夏季五輪の大阪招致では財政保証を与えず、平成二十八年夏季五輪の東京招致には与えた理由如何。

　右質問する。