宿泊先でNHK総合TVをつけたところ(もともと、薬害肝炎のニュースを見たかったためです)、21:30ごろ、NHK次期会長福地氏が選ばれたというニュースが、「客観的事実」として報道されていました。


この件については、アベ氏の肝いりで不透明なプロセスで就任した古森経営委員長(放送機器を納入するメーカーの社長であるために放送法違反に相当)、さらにその人自身の資質の問題があり、今回の古森氏主導のこれまた不透明な決定プロセスの問題など、要するに「何一つ正しいところのない」と言ってよいやり方が強行されたものです。


古森氏就任反対についての情報を、去る5/25にアップしました:

◆『【転載】 緊急 NHK経営委員への申し入れ(署名しましょう!)

そして、今回の福地氏会長の一件については、非常に多くの方が書いてくださっていますが(わたしももっと追いかけるべきでした)、経緯の全体については、以下のマスコミ9条の会のメッセージをお読み下さい。


◆マスコミ9条の会 

07/12/24 桂敬一/日本ジャーナリスト会議会員/メディアウォッチ(27)

NHK次期会長問題をメディアはもっと真剣に報じよ  ―古森経営委員会をこそ、市民の声で「改革」すべきだ―


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福地氏のことは、社長としての肩書き以外にあまり存じ上げていませんでしたが、古森氏と同様にやはり「四季の会」のメンバーだそうです。

Yahoo! NHK次期会長福地氏、アサヒビール相談役で調整

12月24日10時0分配信 日刊ゲンダイ


 NHK経営委員会の古森重隆委員長(富士フイルムホールディングス社長)は20日、2008年1月24日に任期切れとなる橋本元一会長の後任に、アサヒビールの福地茂雄相談役(73)を充てる方向で最終調整に入った。25日に開かれる経営委の次回会合に諮り、同日中に決定したい考え。
 ただ、12人の委員の中から古森委員長主導の人選に反発する2委員が抗議を申し入れたことで、放送法が定める9人の同意が得られるかは予断を許さない情勢だ。
 福地氏は古森委員長と同様、安倍前首相や与謝野前官房長官を囲む財界人の集まり「四季の会」のメンバー。古森委員長は、気脈の通じた福地氏とともに、NHK改革を推し進める必要があると判断したもようだ。

最終更新:12月24日10時0分

アベ政権がとても遠い過去のようにも思える昨今ですが、おさらいとして「四季の会」について言及した中央日報の記事をリンクします。

中央日報 2006.09.04 11:28:52

<安倍の日本>「新しい歴史教科書をつくる会」前会長、対北強硬派 … 極右ずらり


小泉純一郎首相を引き継いで次期日本政府を率いる安倍晋三官房長官の人事起用と意思決定の過程は小泉首相とは確実な相違を見せる。

小泉は政策ブレーンを置かずに自分の直感と決断によって政局を引っぱったと言える。しかし安倍官房長官は「集団討論」によって政策を作っていく。そのため彼の周辺にはブレーンが多い。


(略)


◆経済は専門家に任せる=安倍長官は経済問題には相対的に門外漢だ。自民党総裁選挙に出馬した麻生太郎外相は「安倍長官から経済の話を聞いたことがほとんどない」と皮肉るほどだ。安倍長官も「経済は信頼できる専門家に任せるのがいちばんよい」という。彼が信頼するいちばんの経済専門家は与謝野馨経済財政金融相だ。先月、政府が「経済政策骨格方針」を定めるときも安倍長官は与謝野氏の考えをほとんど受け入れた。

安倍長官は「社会的格差があるのは悪いことではない」と主張した小泉首相とは違い「『再挑戦社会』を作るのが重要だ」と強調する。社会的敗者たちにまた挑戦することができる機会を与える方法で経済政策を立てるというのだ。そんな点で財界の活力が強まるはずだというのが一般的な分析だ。

この場合、安倍長官を支援するために2000年に発足した財界関係者の集まりである「四季の会」の影響力が大きくなる見通しだ。この会の代表は憲法改正論者である葛西敬之JR東海会長だ。また安倍長官の実兄(寛信、三菱商事勤務)の義父である牛尾治朗ウシオ電機会長もずいぶん前から安倍長官の経済諮問役をしている。

(略)

さらに、るいネット「131889 安倍晋三を取り巻く人脈 」から、「四季の会」メンバーの一部を引用します。

【四季の会】
 葛西敬之  JR東海会長
 勝俣恒久  東京電力社長
 西岡 喬  三菱重工業会長
 濱口道雄  ヤマサ醤油社長


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以上を踏まえた上で、21時のニュースでの記者会見から福地氏および古森氏の発言を引用します。


【解説】

会長としての資格要件を審査して採決、賛成10、反対2人で指名

福地氏は73歳、アサヒビール営業本部副本部長、社長、会長を経て、去年3月から相談役。


【福地氏記者会見画像より】

公共放送としての質の高い番組、この国、社会、文化、教育、経済などなどの大きな課題について適切な情報を発信していく使命の大きさに意義を覚えて指名を受ける覚悟をつけた。

人生の最大の最後の覚悟だ。

編集権の自律(←という字幕が出ました)、不偏不党という問題への覚悟を持っている。


【古森氏記者会見画像より】

福地氏は大企業のトップとしての責任、改革を進めることができる力文化的素養を持った、素晴らしい経営リーダーである。


【解説】

会長の任期は3年間。外部からの登用は、昭和63年7月からの池田芳蔵氏以来。

NHK経営委員は、橋本会長の後任として、新しい会長には、視聴者第一主義、編集権の独立、自主自立、視聴者に真に信頼される公共放送を目指す(ことを希望する)。


【増田総務相談話】
今後は、放送と通信の融合、受信料、国際放送、コンプライアンスが重要になるが、これまで、国民の皆様から非難されることも多かった。


【アナウンサーにカメラが戻り】

(コメント一切なし。無言で頷いて次のニュースに移りました)


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なお、特別に意図的に暗い将来を示唆するものではありませんが、池田芳蔵 氏の任期9ヶ月での成果について記しておきます。注目すべき点は、赤字強調の箇所です。

NHK会長時代

池田が会長に就任したとき既に77歳。当時特殊法人の役員は原則65歳、特別の場合でも70歳までという閣議決定があった。そのため曲折があったが政治的決着で池田が会長に就任した。しかし、NHK会長が務まる能力はなかった。

1988年12月14日には衆議院逓信委員会に出席したときには、国会議員からの質問に対し、いきなり英語で話し始めたり、また、日本語での答弁も支離滅裂でまともに応答が成立しないような状態であった。

1989年1月4日、池田はNHK職員に対しての新年の挨拶を行った。このような挨拶では通常、秘書室が用意した原稿をそのまま読むのであるが、池田は原稿を無視し自分で話を始めた。大阪放送局(BK)を間違えてAKといったり、潜水艦なだしおの衝突事故があった場所を瀬戸内海と間違えたりする始末であった。通常、この挨拶は会報に掲載されるが、実際に会報に載せられた挨拶は事務方が書いたと覚しい内容に差し替えられていた。

1989年3月、ついに国会の場で会長には不適任とされ退陣を求められることになった。しかし池田自身は辞める気は全くなかった。しかし経営委員長らの工作により3月31日に不本意ながら辞表を出した。そして4月4日をもってNHKを去ったのであった。


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これから本業に戻ります・・・。

コメントやTBへの対応が遅れていて申し訳ありません。

強制集団死の教科書についても、また次の時間ができたらアップしたいと思います。


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