第8話『戦場の掟(前編)』
第8話 『戦場の掟(前編)』
市街地に着いた僕達は、敵の捜索を始めた。
周囲のビルが崩されている...
『メグミは俺の後ろを守れ。
マサキは少し後ろに下がっていろ。』
とリュウがモニター通信を使って指示を出す。
ユイちゃんからの情報では、敵ブラッド・フレームは1機。
こちらは3機もいる。
―――これなら余裕だな。
僕は少しだけ油断していた。
突然、ビルの陰から、黒いブラッド・フレームが
現れたかと思うと、僕の‘烈火’に攻撃を仕掛けてきた!!
反応が遅れた僕は、攻撃をもろに受け
バランスを崩し倒れてしまった。
相手の武器は...燃えさかる炎で出来た斧のようだ。
頭上から、その斧が降り下ろされようとした瞬間
『マサキ!』
とメグミが叫んだかと思うと
‘水月’のソウルが形を変え、鞭のような武器を作り出した。
その鞭が敵ブラッド・フレームの手足に絡みつき
動きを封じた。
『これで終わりだ!』
リュウがそう言うと同時に、‘疾風’のソウルが
研ぎ澄まされた刃へと変わった。
空中に浮かぶ二つの刃。次の瞬間
それは凄まじいスピードで飛んでいき
敵ブラッド・フレームの左腕と右脚を切り裂いていた。
全く無駄のない戦い慣れている二人の動き。
僕は何も出来なかった...
バランスを崩し、倒れこむ敵ブラッド・フレーム。
―――無事、任務完了だ。これで帰れる。
そう思っていた僕の目に、リュウからのモニター通信が
飛び込んできた。
『マサキ。お前はもう兵士だな?
こいつのトドメはお前が刺せ。』
(後編
に続く)
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