実は車体の幅が違うんです! | 新田鉄人「久慈だョ!全員集合」

新田鉄人「久慈だョ!全員集合」

難病と闘いながらピンの鉄道芸人、その他で活動する、元本物の鉄道の駅員と電気部、さらに保線の経験を持つ、新田鉄人のブログへようこそ!岩手県久慈市公認、北三陸久慈市ふるさと大使。潜水士の資格取得済。

荒川夢悟「テツろぐ」-東武50050系.JPG
東武鉄道の新しいカラーの通勤型電車として、勢力を強めつつある50000系をアレンジした電車たち…。日立製作所が開発した「A-Train」の一つなのですが、細かい点はきちんと投入線区に合わせた仕様になっています。
上の車両は、伊勢崎線系から東京メトロ半蔵門線、東急田園都市線に乗り入れる運用で活躍中の50050系電車。それぞれの線には、車両限界というものがあって、これを超えるとホームに車体がかすったり、最悪の場合は反動で脱線したりと、守らないと大事故になります。もちろん、走る前から審査があり、これに触れるような車両だと設計認可が降りません。
荒川夢悟「テツろぐ」-東武50070系.JPG
こちらは、東上線から東京メトロ有楽町線や副都心線に乗り入れる50070系電車。実は一番上の電車より幅が3cm広いんです。写真では分からないと思いますが…。側面も、副都心線のホームドアに合わせるため、微妙に先頭車の長さが違ったり、扉の位置が違ったりしています。
3cmと書きましたが、実際はミリ単位で設計されており、本来は30mmと書くのが正しいです。線路のレールの幅も、ミリ単位で管理されています。
鉄道は、見るもの見るもの大きい物ばかり。しかし、安全の確保には、誤差は許されません。車両もそうですが、保線や電気に至るまで、細かい規則に基づきながら作業や建設が行われています。日本の鉄道の緻密さは、世界一とも言われています。普段、目にしない大勢の方々が影で支えていることも、ここに記したいと思います。