東京駅を通り過ぎても上り下りが変わらない路線 | 新田鉄人「久慈だョ!全員集合」

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難病と闘いながらピンの鉄道芸人、その他で活動する、元本物の鉄道の駅員と電気部、さらに保線の経験を持つ、新田鉄人のブログへようこそ!岩手県久慈市公認、北三陸久慈市ふるさと大使。潜水士の資格取得済。

荒川夢悟「テツろぐ」-メトロ02系.JPG
昨日の当「テツろぐ」で、列車の上り下りを決める起点は東京駅だということをお知らせしました。これを忠実に守るのは旧国鉄であるJR。実は、東京駅を通り過ぎるのに上り下りの呼び方が逆転しない路線が一つだけあります。それは、東京メトロ丸ノ内線です。
東京メトロは、民営化前は、帝都高速度交通営団という名前で、利用者からは「営団地下鉄」と呼ばれておりました。営団地下鉄時代の資本は、国鉄清算事業団と東京都がほぼ半分ずつといった感じでした。にも関わらず、この時代から丸ノ内線は東京駅をもろに通り過ぎるにも関わらず、池袋側から来る電車が下り、荻窪側から来る電車が上りに統一されています。
荒川夢悟「テツろぐ」-メトロ05系.JPG
また、東京駅にほど近い、大手町を通る路線も、上り下りは一定方向になっています。
これは、乗客の混乱を避けるのと、路線名が変わらないことなども関係しています。昨日採り挙げた京浜東北線は、東京を境に正式路線名が東海道本線から東北本線に変わります。
また、東京メトロの場合は「東京駅に近い始発駅からの電車が下り」という法則も成り立ちません。これは、部分的な路線延長をくり返しているのも影響しています。有楽町線は新木場のほうが東京駅に近いですが、和光市方面から来るのが下り、新木場から出るのが上りになっています。但し、相互直通運転を行う東武東上線や西武池袋線と逆転するので上り下りの呼び名や記載はなるべく避けて乗客に配慮しています。
こうして見ると、狭い範囲だけ見ても、鉄道は奥深い感じがします。全国的に見たら尚更のことですね。