ルナティック青獅子ルート、まずは第1部をクリア。特に難しかったのが序盤で、こちらのユニットが貧弱なことに加え、それを補強する手段も乏しいためとにかくギリギリの戦いになる。
第1部ラスボスのエーデルガルト。全体的にステータスが高く、特に攻撃の値がずば抜けているが、命中が低いので攻撃自体はそれほど脅威ではない。それよりも超範囲の計略が怖い。
序章の時点でハードとは比べ物にならないほど難しかったが、その序章よりさらに二回り難しいのが第1章の模擬戦。ここが最初の難関というか鬼門というかいきなり難易度上がりすぎだろという感じなのだが、まずここで「1対1ではなく1対多の状況を作れ」「戦技は惜しみなく投入しろ」というルナティックの基礎事項を徹底的に叩き込まれる。
本作はあまりお金の使い道がなく所持金が余りがちだが、戦技は武器消費が激しい代わりに威力が高いという、数少ない「お金をパワーに変えられる」部分なので、ちょっとでもダメージが足りなければ迷わず戦技を使ったほうがいい。
また、序盤はステータスが低いため命中が安定しない。天刻の拍動のおかげで多少は無茶がきくものの、肝心な場面で攻撃が外れるとどうしようもなくなる。鉄の武器を使ってようやく命中率7~8割と心許ない数値なので、アーチャーのマスタースキル「命中+20」があると安定感が大きく向上する。アーチャーは中級職で簡単にクラスチェンジできるので、マスターしたら優先的に装備させたい。
武器も複数もたせたほうが融通がきく。武器種にもよるが、訓練用武器(とにかく命中を安定させたいとき)、鉄の武器+(もう少しダメージが欲しいとき)、銀の武器(戦技などで一撃の威力を重視したいとき)、勇者武器(目の前の1体を、絶対に反撃を受けずに倒したいとき)を持たせておくと様々な状況に対応できる。特に、ダメージがインフレし命中が安定しない本作において、低威力・高命中の訓練用武器はネタでも何でもなく普通に強い。値段が激安なので、戦技を連発しても全く金欠にはならないのも嬉しい。
序盤さえ乗り切れば、それだけこちらにも対抗手段が増えてくるため、それらをフル活用することで序盤より余裕をもって戦えるようになってくる。
■吟味
ルナティックではハード以下に比べ取得経験値がかなり少なく、必然的にレベルアップの回数も限られてくる。限られたレベルアップで少しでも攻略を楽にしたいなら、レベルアップの質を上げるしかない。つまり良成長を引くまで何度もやり直す、これが吟味である。
もちろん相応に手間がかかるので面倒ならやる必要は全くないが、レベルアップのたびに上昇する能力がランダムに変わるというのは、FEシリーズの特徴であり醍醐味でもある。ちなみに自分は蒼炎・暁でボーナスEXを使って能力を底上げし、新暗黒・新紋章でマップセーブをフル活用して良成長を引き当てるまでリセットしていた吟味大好き人間である。これまでは難易度的にあまり必要なかったが、今回はルナティックに挑戦しているということもあり、嬉々として吟味を行っている。
吟味のやり方は、作品によって異なる。基本的には、上で述べたようにボーナスEXやマップセーブなど、その作品独自のシステムを使って効率よく吟味を行うのだが、風花雪月では天刻の拍動を活用する。
天刻の拍動というのは簡単にいえば巻き戻し機能のことなので、気に入らない成長を引いてしまったときはこれを使ってレベルアップ前の状態に戻すことができる。ただし再度レベルアップしても同じ能力しか上がらないので、そのユニットはもう同じマップ内でレベルアップしてはならない。そうしてマップをクリアしたら、次のマップで改めてレベルアップを行う。このとき、なるべくレベルアップギリギリまで経験値を稼いでおくとラク。リセットすればレベルアップの内容は変わるので、マップ冒頭であれば何度でも簡単に吟味ができる。
ただしこの吟味というはある種の泥沼なので(何人ものユニットを並行して育てなければならないこともあり)、ある程度のところで見切りをつけないといつまで経っても先に進めない。「いくつ以上ステータスが上がったらOK」という予め自分ルールを決めておいてもいいし、重要なステータスが上がったかどうかで判断してもいい。
FEのステータスというのは決して等価値ではなく、かなりの軽重がある。本作でいえばまず力(魔法ユニットなら魔力)と速さが最重要で、それ以外のステータスの重要度はこの2つより大きく劣る。耐久に関係するHP・守備・魔防に関しては、ダメージインフレを起こしている本作では1発耐えるだけの値があればとりあえず十分であり、壁役のように特化させるのでなければ中途半端に上げても恩恵は薄い。前衛であれば特殊運用でないかぎり魔力はゴミ同然だし、後衛なら力は無価値とまではいかなくとも、やはり重要度は低い。そのため、吟味の際は上がったステータスの個数だけでなく、その内容にも注意しておきたい。
例えば、上の画像は1周目に使っていた第2部クリア時のヒルダ(吟味なし)と今回使っている第1部クリア時のヒルダ(吟味あり)。レベル的には大きな差があるものの、吟味によってHP以外はほとんど遜色のないステータスになっている(むしろスキルや騎士団の差により下のヒルダのほうが強い)。ステータスを高くして臨めば、それだけ攻略が楽になるのは当然の話。吟味を使えば成長率のハンデを大きく埋めることができ、そのぶん個人スキルや初期ステータスで使うユニットを選んだり、お気に入りキャラを使ってパーティを組んだりすることもできる。
また吟味についてもう1つ、「兵種ボーナスでどうせ補強されるから今は上げなくていい」という視点もある。どういう事かというと、それぞれの兵種には「基本能力値」という「最低限これだけのステータスは保証されていますよ」といった値が設定されているのだが、これを活用すれば吟味をもう少し楽にすることができる。
例えば、リシテアなどの後衛ユニットはLv.20になっても守備が1桁どまりのことがほとんどだが、ウォーロックにクラスチェンジした時点で守備が12まで底上げされるため、それまでは能力を吟味しなくてもいいと割り切ることができる。
上の画像のリシテアはLv.20の時点で守備が4しかなかったが、ウォーロックにクラスチェンジした時点で守備にプラス8ものボーナスが手に入っている。大亀の甲羅4個ぶんに匹敵するパワーアップであり、下手なドーピングより効果がある。もちろん、はじめから守備が12以上ある場合は一切ボーナスは得られない。守備を完全に切り捨てるぶん、それ以外のステータスに注力しやすくなる。
具体的にはウォーロック、ビショップのHP30、力8、守備12や、ソードマスターなど前衛職の魔防8が活用しやすい。
それと吟味の話題からは逸れるが、ルナティックでは取得経験値が非常に少なく、延々と戦えるフリーマップのようなものもないので、いかにして経験値を稼ぐかが重要なポイントになってくる。昔からFEにはボスチク(威力の低い武器でボスをチクチクと虐めて経験値を稼ぐ)などのテクニックもあるが、これも中々時間がかかって面倒くさい。
その中にあって白魔法使いは比較的経験値を集めやすいユニットであり、味方を回復しているだけでそれなりの経験値が手に入る。そのため、特に切羽詰まっていないなら敵を倒すのは前衛ユニットに任せ、自らは専ら回復に回ってしまうといい。
ダメージを受けた味方は全て貴重な経験値のモトであり、取得経験値はライブよりリブロー、リザーブのほうが大きいため、たとえ隣接している味方であってもリブローを優先的に使っていく。また、複数の味方がダメージを受けたときもいきなりリザーブを使ってはならない。リブローで一人ひとり順番に回復し、最後の一人になったらそこでリザーブを使用する。なんだか普段と順番が真逆な気がするが、これも少しでも経験値を稼ぐためである。もちろんリシテアのワープは使い道がなくても全部使い切る。
■修道院での過ごし方・お茶会のすゝめ
魔力の伸びが悪く、リシテア達の半分程度のダメージしか出せない。ニルヴァーナの兵種スキルに黒魔法の達人がないのも残念。いっそ剣使いとして特化させたほうがまだマシなダメージが出せそうだが、それだと劣化カトリーヌにしかならない気がする。一応、これでも敵の前衛ユニットを倒すことぐらいはできるのだが、後衛同士の戦いでは押し負ける。耐久力が低いので、たとえダメージが出なくとも黒魔法のほうが便利な場面は多い。能力合計は自軍最高の230だが、そのくせ火力は一番低いというのが悲しい。
前衛3人組。このうち、ディミトリはまだ技能スキルを上げきれておらず、そのせいでスキルも中途半端。そのうえハイロードにもなれないので「槍の達人」もない。しかしそれでも一撃のパワーは他キャラに見劣りしないのはさすが。これでスキルが完成したらどうなることやら。ただしやはり速さがヘタれ気味であり、2回攻撃を取れるのはアーマー相手ぐらい。ここから先、速さの補強は必須か。
カトリーヌは当初見込んでいたとおり圧倒的な強さ。初期能力の高さも手伝って、序盤から猛威を振るう。どれぐらい強いかというと、訓練用の剣でアーマー系を叩き切るぐらい強い。ただし第1部ではストーリー上の都合で出撃できないマップがたびたびある。そしてフェリクスも使い勝手がよく、4回攻撃で障壁越しに魔物を殴り倒す。
しかし意外にもディミトリ(199)よりもカトリーヌ(196)のほうが能力合計は低く、フェリクスに至っては合計182と自軍最低。ステータス合計と強さは必ずしも一致しないことがよく分かる。カトリーヌ、フェリクスは力と速さに偏重していることも強さの1つだろう。そのぶん守備面は脆い。フェリクスの力がもう少し上がったら「アイギスの盾」を装備させる予定。
後衛3人組。前衛組を凌ぐ火力を有していながら、普段は回復役に徹し前衛に花を持たせる存在である。少しでも経験値を稼ぎたいのでしょうがない。3人に共通して言えることは速さの低さ。ディミトリと違って「飛燕の一撃」があるので多少誤魔化せてはいるものの、それでも追撃できない場面が多々ある。吟味しているつもりだったのだが、まず全体的なステータスを高めることを優先して速さにそれほど注力していなかった。ここからは速さをしっかり上げていく必要がある。
リシテアのワープも攻略において非常に重要。特に外伝では中立軍を守らなければならないマップも多いが、このときワープを使って自軍のエースをいち早く前線に送り込むことで、攻略が格段に楽になる。またリシテア自身の火力も高く、対死神騎士の切り札でもある。
ちなみにメルセデスはなぜか力が上がる機会が多く、20まで伸びてしまった。
壁役。ルナティックではほとんどの敵が「殺し」系のスキルを持っており、そのうえ味方のものより性能がよく有利武器で命中・回避が30も上がってしまう。そのため、ルナティックでは疑似的に3すくみが存在していると考えてよい。
これに苦しめられる場面は非常に多いのだが、フェルディナントに関していえばたかだか30程度の命中アップではビクともせず、たとえ槍相手だろうと持ち前の回避率でまず当たらない。まだ第2部が控えているが、回避の指輪なしの時点でこれなので、回避盾の地位はルナティックでもまず盤石と考えていいだろう。もしルナティックの敵に「絶対命中」などという戦略性もへったくれもないゴミスキルが付与されていたらどうしようと危惧したが、それは杞憂だったようだ。
そして何より強力なのがスキル「切り返し」との組み合わせ。基本的にフェルディナントは敵陣に放り込んで待機し、反撃で敵を倒すという戦法をとるため、確定追撃の「切り返し」との相性はすこぶる良い。その強さは、ルナティックの敵だろうと地雷戦法を成立させてしまうほどに強力。やる前から強いだろうなとは思っていたが、想像以上だった。
遊撃、兼サブの壁役。敵の「殺し」系スキルが強力なので、使用武器に合わせて剣多めならイングリット、槍多めならヒルダという風に使い分けていく。風花雪月は飛行ユニットを活かしやすい環境なので、どのマップでも存分に活躍してくれる。しかし後半はマップ兵器も増えてくるのが若干不安。イングリットはまだペガサスナイトなので「槍の達人」がなくパワー不足な部分もあるが、ヒルダについてはパワーも十分。また、守備が31あるのでちょっとした相手なら数値受けも可能。