「白の影はグレーじゃない!」と訴え続けてきたせいか、当塾でペインズグレイやインディゴを“影(陰)色”として使う人を見かけなくなりました。
影(陰)やバックは、さまざまに変化するところ、変化させることができるところですから、ここで遊ばない手はないですよね。
影(陰)色をペインズグレイやインディゴ、もちろんほかのどんな色でも“決めつけ”て何も見ない、考えないというのが一番いけないと思います。
ここに二つの光の条件を替えたモチーフの写真があります。全く同じ条件で、光だけちょっと変えました。
A.
B.
A.は、右側からハロゲンランプ(500w)を一灯だけ当てて撮っています。
B.は、A.の状態のまま左上の蛍光灯を点けて撮りました。
影(陰)の色が全然違うのがわかると思います。
ハロゲンランプはオレンジ色の光で、蛍光灯は青い光なので、オレンジ色を遮られた影(陰)の中が、A.は何も影響を受けず暗くなり、B.は蛍光灯の色が出てきたということですね。
【参考サイト】
Chromatic Shadows, Part 2
この通り、光源だけでも全く影(陰)は変わってしまいますし、まして、周りに強い色のモチーフが置かれたらその影響も受けるのですから、“カラフル”になるのは当たり前です。
もし、どんな状況でも影(陰)がグレイや紫や青にしか見えないのでしたら、ちょっと思い込みが強すぎるかもしれませんね。
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