こんにちは
ママ獣医師の鈴木綾香です
この前の大分の往診で出会ったもう1匹のワンコ。
糖尿病のワンコです
7月末に糖尿病と診断され、今インスリン注射をしているところですが、なかなか血糖値が安定しないとのこと。
また、糖尿病になってから、後ろ足が立たなくなり、寝たきりになってしまったとのことでした(おそらく、糖尿病になってからというより、元々後ろ足が弱ってきていたのが、この肥満で限界に来たのだと思います)
また、寝たきりになって、呼吸も荒くなり(これも脂肪で胸が圧迫されてきついのが一番)、あっという間に腰に床擦れもできてしまいました
西洋医学的にいっても、糖尿病は、様々な合併症を起こします。
この子を東洋医学(中医学)的に診てみると、体のあちこちが熱を持っているような状態でした
特に胃の熱、肝の熱がすごい
胃の熱がすごい子は、舌や歯茎が真っ赤になりやすいのですが、この子も真っ赤っか
これじゃあ、呼吸もハーハーなりますね
この子は、熱を出すように鍼を。
床擦れの出来ている腰周りもかなり熱を持っていたので、そこにも。
この子は体の中からも、熱を冷やした方がいいですし、何よりも早く血糖値を下げてあげなければならないので、まずはタンポポ茶を
タンポポ茶は、解毒作用、利尿作用もすごいのですが、人でも糖尿病の方が飲んでいて、血糖値を下げる効果も出ているそうです
うちの義父も糖尿病なのと、猫は腎不全なので、1人と1匹で飲ませてます
糖尿病で、元々飲水量も多かったので、難なく飲んでいるそうで、飲ませると今まで1日2回で大量におしっこが出ていたそうですが(糖尿病の子の症状の特徴ですね)、5回くらいに分けて、適量が出るようになったと昨日お電話がありました
タンポポ茶は、効果もマイルドなので、まずはこれで様子を見て、落ち着いたら漢方で胃の熱を取ったり、血糖値を改善できるようなものを使っていこうと思います。
糖尿病は、昔はなかった贅沢病ですから、漢方の世界では、あまり特化したものはなさそうですが、胃の熱を取ったり、タンポポ茶のようなものを使うことで、西洋医学と合わせた治療ができるかなと思います。
この子が、このまま寝たきりにならないように、早く立てるようになってほしいです