「石と大吉と私」 | 福盛貴弘の脳炎日記

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日常生活で起きたことを素朴に書き記しています。
まずは、予告編2編をご覧ください。

おみくじの話ではない。

ちなみに私はおみくじでただの一度も大吉を引いたことがない。

 

博多大吉の尿管結石のような病気・奇病の名前は?

 

3月29日、日本テレビ系「ザ!世界仰天ニュース」で、博多大吉さんが「24歳の頃、日本で4例目だった」奇病について告白されたとのこと。

 

日本で4例目の奇病という話はだいぶ前にも他の番組でもしてたと思うんだが、ネット上のニュースでは今更ながら大騒ぎしているのでのっかってみた。

 

 

デイリースポーツ

博多大吉 国内4例目の奇病保持者だった 尿管結石が治らず精密検査しついに判明

スポーツ報知

博多大吉「仰天ニュース」で「生まれつき尿管がねじれてた」と仰天告白

スポニチ アネックス

博多大吉 “奇病”を患った過去を告白「24歳の頃、日本で4例目だった」

 

 

 

腎臓のあたりが痛くて尿管結成だと言われていたと。

これについては、X線やらエコーやらを見れは石の存在は分かるはず。

 

治療しても治らなかったというのは、薬物治療のみだったのだろうか。

あるいは手術をしても症状が改善されないから、精密検査をしたんだろうか。

 

結石の手術といえば、ESWL(体外衝撃波結石破砕治療)、TUL(経尿道的尿管結石除去術)、PNL(経皮的尿管結石除去術)が代表的。[注]

 

ESWLは、寝っ転がって体外からバーンバーンという衝撃波をずっとくらい続ける。かめはめ波だと死んでしまうので、かなり軽め。だから、いわゆる手術ではない。

 

日帰り入院ですむのだが、結構疲れる。脳炎で倒れるまでに1か月おきに左右をやった時は、かなり免疫力が落ちていた気がする。

 

まあ、それは他のストレスとの複合技で、それ単体でどうこうというわけではない。2010~2015年にかけて、毎年1,2回は破砕していたので。

 

→ 「石と今年もと破砕」

→ 「石と衝撃と不眠」

→ 「石と入院と去年」

 

TULは尿道から内視鏡を突っ込んで石を直接砕く。PNLは背中から腎臓に穴をあけでっかい石を破砕して摘出する。よっぽどひどい場合はこれらになる。

 

薬物で流れなければ、EWSLだろう。リソトリプターSⅡは1980年代後半には日本にあったんで、同学年の大吉さんも世代的に可能なはず。

 

 

※リソトリプターSⅡ(ドルニエ社製)

 

 

尿路結石は数時間で治まる激痛だけがつらいのではなく、軽い鈍痛やたまの痛みが続くのもかなりきつい。いつ治るんかというのを想像するだけで痛くなってくる。

 

痛みが緩和されないのが続いたところで、尿管がねじれているという症状を医師が見つけた。奇病だと普通は想像がつかないだろうに、お見事である。

 

「下大静脈後尿管」と言うらしい。相変わらず医学用語はいかつい。おそらく絵がないと分かりにくいので、専門サイトに詳細は任せる。

 

この病気だと小便が流れにくいから詰まって痛かったのかも。いや結石も合併していただろう。とにかく、手術ですんなり治るというのはありがたい話である。

 

気になるのは、当時は奇病だったかもしれないが、今は奇病ではないのかもということ。臨床記録が増えれば医師の想像力は高まり、見つけやすくなるだろうから。

 

医療の進歩には頭が下がる。

結石で欠席は避けきれないが、できるだけ避けたいので。

 

 

 

 

 

追記

私は医師ではないのだが、結石に関しては以下の教科書を買ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[注] 何の略語か書いておく。

ESWL:Extracorporeal Shockwave Lithotripsy

extracorporeal 体外、corporeal 身体、shockwave 衝撃波、lithotripsy 破砕術、砕石術

 

TUL:Transurethral Ureterolithotripsy

transurethral 経尿道、uretero 尿管、

※論文や雑誌記事ではuretero(尿管)が省略されることが多い。

 

PNL:Percutaneous Nephrolithotripsy

percutaneous 経皮的、nephro 腎臓