前回 は、
富士登山=高山病との闘い
だというお話をしました。
私はかつて富士山レンジャーとして、
富士山6合目の安全指導センター(標高2400m付近)
に常駐していました。
センターを拠点に毎日富士山に登り、
安全登山指導をしながら、
登山道やトイレの美化活動を行うのが主な仕事です。
また、
登山者がケガをしたり、
高山病にかかって動けなくなったりした場合には、
その救助活動もします。
こういった遭難事故は夜間に発生することがほとんどで、
1日中富士山を歩き倒した後に出動
ということになるわけです。
私が重度の高山病患者に遭遇したのはそんな時です。
夜間、安全指導センターの電話が鳴り、
7合目半ば付近に動けなくなった登山者あり
との情報が。
タンカや救急道具を担ぎ、
大急ぎで現場に駆けつけてみると・・・
そこには、
動けなくなった中高年の男性が横たわっていました。
どうやら意識はなく、
重い高山病にかかっている様子で、
見るからに危険な状態。
「早く病院に行かないと大変なことになる」
すぐそばには男性の奥さんと思われる方がいて、
すがるような目線をこちらに向けていました。
すみません・・・、夜遅くなってしまいましたので、
続きは次回 にします。

人気ブログランキングへ