さて、来月の1日はカトリックの暦で、
復活の主日(英名:イースター)と呼ばれる祝日です。
この復活の主日という祝日、
教会ではとうの昔から祝日でしたが、
日本の各企業が近年、これに目をつけ始めたようで、
国内のメディアから「イースター」と言う言葉が発せられる機会も、
そう珍しくはなくなってきました。
さて今日は、
そんな復活祭(英名:イースター)について、
解説いたします。
まず、「イースター」とは、二つの側面をもつ祝日であります。
一つ目は、処刑されたイエズスが
弟子たちの前に再度、姿を現したことを祝うこと。
二つ目は、キリスト教の発祥以前から
ヨーロッパで広まっていた、
ドルイド教という宗教における祝日としての、
「イースター」です。
このblogにて過去に説明しましたが、
現代のキリスト教とは、多重構造の宗教(詳しくはこちら)。
よって、キリスト教とは、発祥の地であるイスラエル的要素と、
広まった地であるヨーロッパ的要素(≒ドルイド教的要素)を
併せ持つ宗教です。
イスラエル産の食材を、
ヨーロッパで調理したようなものです。
さて、そのドルイド教では、
冬が終わり春が訪れることを喜び合う習慣があり、
それを「イースター」と呼びました。
その後、ヨーロッパにキリスト教が普及した際、
イエズスが処刑され復活した時期と、
元来のイースターの時期が重なったため、
元ドルイド教徒とも言うべき、
ヨーロッパのキリスト教信者たちは、
この二つを併せて祝うことになりました。
それが、現代のイースターです。
キリスト教がヨーロッパで広まった際、言い換えれば、
ヨーロッパ人たちがキリスト教に集団改宗した際、
彼らは改宗前の習慣をキリスト教に
「輸入」したわけですから、
現在のキリスト教の習慣の中には、
聖書に由来しないものもあるわけで、
イースターは、その一例と言えますね。
・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
もしこの記事が面白いと思っていただけたら、
同じテーマの他の記事もご覧いただけると幸いでございます。