野球を終えてからの人生を |  カベスタ 北の球児たち since2011

 カベスタ 北の球児たち since2011

いつもありがとうございます。
北海道高校野球専門誌「北の球児たち」の
お知らせを中心に更新しますので
よろしくお願いします。

スポニチコラム(道内版) 「北海高野球部、110年目の百折不撓」 毎週日曜日掲載


FMアップル 「北海野球部百年物語」 月曜日20時~21時(札幌76.5MHz)


             インターネット放送はこちらからお入りください。


         番組提供:株式会社アインファーマシーズ

             長壁明のブログ「北のスポーツ物語」



2年目を迎えた「北海野球部百年物語」ますます頑張ります!

現在は「センバツヒストリー」などコーナーをいくつか企画しながら

毎週皆様にお送りしています。

引き続きメッセージを送ってください。ラジオで高校野球を語り合いましょう!


さて先週の丹下勇さん(昭和41年度・19期)の放送をダイジェストで紹介します。


 長壁(おさかべ)明の北海野球部百年物語

丹下さんは昭和23年大阪生まれ、札幌幌南小、柏中から北海へ進みました。

私の中学校の大先輩にあたります。硬式野球部には1年の10月頃まで在籍しました。1学年上には若松勉さんや朝倉年明さんらが在籍します。

2年春から軟式野球部に入部しすぐに投手とて活躍、選手権4強、国体優勝に貢献。3年時は選手権、国体を制して二冠を達成。選手権での5試合67奪三振は大会記録で以後30年間破られず国体での同一日準決勝決勝での

2試合連続無安打無得点試合は現在でも記録として残っています。

卒業後、北海学園大で硬式野球に転向し1年の終わりごろに富士鉄室蘭(新日鉄室蘭)に入社し都市対抗野球などでも活躍しました。

現在は北海鋼機株式会社で取締役営業部長を務めています。



丹下さんへのゲスト出演依頼は11月5日に行なわれた北海軟式野球部を応援する会でお会いした時でした。この会は今までありそうでなかった軟式野球部としての後輩を応援する会です。


北海野球部のOB会は硬式も軟式も同じです。

でもどこか華やかな硬式に比べて軟式のOB、そして現役の部員も引け目を感じているのも事実。

そんな中、有志が中心となって第1回目の会が催されたのです。


丹下さんへの取材、そして番組でのインタビューを通して感じたことがあります。


「野球での思い出や苦労を語ろうとしない」


ことです。


日本一、国体との二冠、そして社会人野球(富士鉄、新日鉄)での活躍など

劇的な野球人生を過ごされていながらも、未だ一社会人として何が出来るか、を

考えているのでしょう。


それこそ、高校時代に波田正則先生が口うるさく、厳しく指導していた

「野球を終えた後の人生」


この人生を堂々と歩んでいる、ということでしょう。


「20代後半で野球を退き、さぁ、仕事だ!となった時にいい年して何も分からない。

何をしていいのかすら分からない。それは大変でした。

でも、それと同時に職場の方々が本当に優しかったんです」


北海道を離れ本社での勤務も長くなりました。


「責任の大きさに驚くこともあったし、本社時代には運動部の縮小や分割という

厳しい仕事もありました。でも仕事がすごく面白かったんです。

社会人としてのスタートは遅くてたくさん迷惑掛けましたけれど、

周囲の方々に支えられて、本当に充実した仕事ばかりでした」


この充実した人生、丹下さんは幸運だったのでしょうか。

私はそう思いません。本人も気づいていないかもしれませんが、北海で硬式野球を諦めた際も

軟式野球を始めた際も誰かのせいにすることも、硬式への敵対心を抱くこともなく

純粋にその場での野球、その場での生活を素直に取り組んできたように思うからです。


その素直さが仕事への取り組みにも生きたのでしょう。

その素直さが周囲が丹下さんにやさしくなれた要因だったのではないでしょうか。


「今の北海鋼機も数年前からですね。ここも仕事が面白いんですよ!」


丹下さんは62歳。

まだまだ仕事への意欲は衰えません。


丹下さんのドラマティックな人生を次回、もう少し紹介して

丹下さんが最も今回の放送で望んでいた、職場の若者たちへ、そして北海の後輩たちへ

そのエールをお送りしたいと思います。


・・・続きは次回以降に


センバツヒストリー 18


 長壁(おさかべ)明の北海野球部百年物語

「センバツヒストリー」としながらも直接センバツの話とは遠い話が続きました。

ここで軌道修正を。


センバツといえば前年秋季大会の結果が大きく左右します。

これは昭和26年の秋に函館西が優勝し、そのまま翌春の甲子園出場を飾って以来、結局秋の優勝校すべてが翌春の甲子園に選抜されています。


北海道の場合、秋季大会優勝しながらも翌春に甲子園へ出場できなかったのは3例あります。すべては事情は別としても学校の不祥事が原因。


逆に言えば、3度ともセンバツ出場が決まってから不祥事が発覚しているわけです。


さて時代は昭和29年。夏の甲子園で数々のドラマを残した北海ナインは

その足で函館国体へ向かい、早稲田実業の榎本選手らと対戦し敗れます。


そして9月には早くも新チームで秋季大会。

この秋季大会に優勝すれば、昭和28年のセンバツ以来5季連続甲子園出場という記録となります。


今にして思うと本当に惜しいことをしたのがこの秋季大会。


全道大会は今では有り得ない霧の町・釧路で開催されました。秋の釧路の霧に加え、東に位置する釧路は夕暮れが早いため日程が大きく変動します。

2回戦の帯広柏葉戦では北海道球史でも唯一といえる7回終了時日没、サスペンデッドゲームが記録されます。

1-1のまま7回を終え、翌日に8回以降の試合を続行したのです。


これも限られた日程で釧路の日暮れの早さを考えた場合の苦肉の策。結局4イニングス目の延長11回に

北海が決勝点を挙げて準決勝へ。


準決勝の前日(9月26日)には「洞爺丸台風」により北海中出身の

北海道野球の父とも呼ばれる水谷喜久男さんが殉職する悲劇も重なりました。

その水谷さんは当時、国鉄釧路局に勤務し、2回戦の帯広柏葉戦では主審を務めました。


当時の北海の主将・高木光雄さんは

「準決勝、決勝をガンバレ!」

と水谷さんに激励されたことを憶えていました。


水谷さんは帯広柏葉戦の後、業務のため函館へ行き、洞爺丸に乗船し帰らぬ人となりました。


「影響はなかった」

と高木さんはきっぱりと話ますが、偉大なる大先輩を失った悲しみは大きかったことでしょう。

決勝の北見北斗戦を迎えます。


序盤2点を先行しながら北見北斗の粘りにあい、2-2の同点の7回に

決勝点を奪われました。

 長壁(おさかべ)明の北海野球部百年物語

この敗戦はあまり多く語られませんが、非常に大きな分岐点となった気がします。


地方の有力校に大きな自信を与えたのが一つ。

もう一つは1点を争う競り合いに北海が弱さをみせるようになるのです。


昭和30年夏  4-5 美唄工

      秋  2-4 札幌南

昭和31年夏  甲子園出場

      秋 3-4 釧路江南

昭和32年夏 9-10 室蘭清水丘

      秋 3-4 札幌商

昭和33年夏 0-1 釧路商

      秋 2-3 函館工

昭和34年夏 1-2 苫小牧東


どうですか? 昭和31年夏の甲子園出場は「奇跡の出場」と言われ、戦力的にはかなり低く評価されてました。

そして伝説の豪腕・荻野一雄さんが在籍する昭和32年から34年まではすべて1点差で北海は敗れるのです。


<同時代の甲子園出場校>

昭和30年 春 北見北斗  夏 芦別

   31年 春 苫小牧工  夏 北海

   32年 春 苫小牧東  夏 函館工

   33年 春 函館工   夏 札幌商

   34年 春 苫小牧工  夏 苫小牧東


4季連続甲子園出場から一転、北海野球部にとってライバル校が力をつけ

常に「打倒・北海」とされる追われる苦しみを味わう時代となりました。


それでも、北海に代わった代表校は善戦こそしますが、惜しいところで力不足が露呈され

昭和32年夏の函館工が挙げた1勝に留まります。


打線の弱さや大舞台での気後れもあったかもしれません。

名門・北海が甲子園から遠ざかって(当時は2~3年甲子園へ行けないと糾弾された)

そこで改めて「北海待望論」が高まるのです。


さて復活の昭和30年代中盤へ。

続きは次回以降。


・・・・・・・・・・


改めてお知らせです。

ラジオ「北海野球部百年物語」は毎週月曜日20時~

来週 12月20日は年末特別企画 VOL.1

  1.ルーキー美馬健太さん(JR北海道)電話出演!

  2.名将・宮田昭弘さん、ついに登場!(すでにインタビューは収録済みです)


昭和35年秋から約6年間、昭和50年秋から3年間、

北海野球部を鍛え上げた伝説の名将がいよいよ登場します!


みなさん、お気軽にメッセージを寄せて下さい!


またスポニチ「110年目の百折不撓」

来週日曜日 12月19日(日)の掲載です。


FMアップルへのメッセージは apple@765fm.com  (FAX)011-813-6767

スポニチへのメッセージは 直接私へ  osakabe-story@ex.me-h.ne.jp    お待ちしています。

   

北の高校野球ファン必聴!FM アップル 「北海野球部百年物語」-百年物語(右本体、手前別冊)       北の球児、闘いの記録~北海野球部百年物語/長壁 明


¥12,000  Amazon.co.jp



電子書籍(見本)「北海野球部百年物語」(昭和8年まで。ぜひ参考にしてください!)



2010年の高校野球に感謝!

北海野球部史「北海野球部百年物語」 特別販売!

12,000円→ 8,000円で!

選手たちの頑張りに感謝!歴史を刻んだOBのみなさんに感謝!

ご希望の方は「ブログを見た」と明記の上

osakabe-story@ex.me-h.ne.jp までお気軽にお問い合わせください。



★この『ブログ』、そしてラジオ番組、書籍についてのお問い合わせ、ご意見、ご感想

 (出演者への質問、出演してほしいゲストなども大歓迎です)は

お気軽に osakabe-story@ex.me-h.ne.jp までお寄せ下さい。


その他、「北海野球部百年物語」のご購入は下記取り扱い店まで

長壁明ホームページ「KABE-スタジアム」 もご参照ください。

★函館地区で初の扱い! 

函館市美原 MEGAドン・キホーテ2階 北文館でも取り扱い開始!

北文館 0138-45-4107


★札幌地区なら

・紀伊國屋書店(札幌本店・オーロラタウン店・厚別店) 

  011-231-2131

・三省堂書店札幌店(JR札幌駅ステラプレス5階)

  011-209-5600

・くすみ書房(地下鉄大谷地駅直結キャポ1・2階)

  011-890-0008

・西宮の沢バッティングパーク・ピッチャーガエシ(手稲区西宮の沢3条2丁目) 

  011-671-8989


★堀松さん(3月1日放送)の会社でも本「北海野球部百年物語」を扱っていただいています!OBのみなさん、是非お問い合わせください!

  ・堀松産商 留萌市花園町 0164-43-0702

 

さらに北海野球部関係者の方なら

★「ドリスポ」45期の斎藤秀行さん(2月22日放送)へ


★野球関係者の方なら

 北海道野球協議会(北4西6 毎日会館ビル地下1階) 011-281-5589

★オンラインショップは

上記「アマゾン」 か 「47クラブ」(本の詳細もわかります) へ  


★改めてお知らせです。

来週 12月20日(月)は年末特別企画VOL.1

    宮田昭弘さんインタビュー(その1)放送予定!


札幌市外の方もインターネット放送 で聴くことも可能です。


番組へのメッセージ、ご意見、ご感想もお待ちしています。

メッセージは apple@765fm.com FAX 011-813-6767