スポニチコラム(道内版) 「北海高野球部、110年目の百折不撓」 毎週日曜日掲載
FMアップル 「北海野球部百年物語」 月曜日20時~21時(札幌76.5MHz)
番組提供:株式会社アインファーマシーズ
2年目を迎えた「北海野球部百年物語」ますます頑張ります!
現在は「センバツヒストリー」などコーナーをいくつか企画しながら
毎週皆様にお送りしています。
引き続きメッセージを送ってください。ラジオで高校野球を語り合いましょう!
さて先週の丹下勇さん(昭和41年度・19期)の放送をダイジェストで紹介します。
丹下さんは昭和23年大阪生まれ、札幌幌南小、柏中から北海へ進みました。
私の中学校の大先輩にあたります。硬式野球部には1年の10月頃まで在籍しました。1学年上には若松勉さんや朝倉年明さんらが在籍します。
2年春から軟式野球部に入部しすぐに投手とて活躍、選手権4強、国体優勝に貢献。3年時は選手権、国体を制して二冠を達成。選手権での5試合67奪三振は大会記録で以後30年間破られず国体での同一日準決勝決勝での
2試合連続無安打無得点試合は現在でも記録として残っています。
卒業後、北海学園大で硬式野球に転向し1年の終わりごろに富士鉄室蘭(新日鉄室蘭)に入社し都市対抗野球などでも活躍しました。
現在は北海鋼機株式会社で取締役営業部長を務めています。
昭和41年、北海軟式野球部は全国優勝を目標に練習に取り組みました。
軟式野球部の練習はご存知、早朝です。
朝4時頃には起きて弁当を作ってもらて自転車で猛ダッシュ。
丹下さんはじめ軟式野球部員は心一つに白球を追いました。
「自信はありました。キャッチャーの大矢君とも呼吸はバッチリでしたし。
大矢君ですか?本当に野球が大好きなヤツでね・・・」
北海野球部には知られざる「名将」が何人もいます。
筧智さん、宮田昭弘さん、そして大矢昭さん。
その大矢昭さんとは
「私たちのキャッチャーです。素晴らしいキャッチャーでした。私は大矢君のミットめがけて
サイン通りに投げるだけ。守りも良かったし、試合は本当に楽しかったです」
軟式野球で日本一に輝く、といっても軟式野球はロースコアの実力伯仲の戦い。北海道大会を含めて
楽勝は一つもありません。北海道大会の決勝も夕張北に1-2。7安打も打たれながら要所を締めて
全国大会です。
「全国大会も延長があったりして苦戦ばかりでした。中でも初戦(根雨・鳥取)は不本意な試合でした。
波田先生からも怒られたし・・・延長11回で4-3でしたけど私も6四球と乱れたし。
あれで気が引き締まりました」
1回戦から登場の北海は全5試合、丹下さんは50回を投げて67奪三振。
これは圧倒的な大会記録で1996年(平成8年)に破られるまで記録でした。
「準々決勝(洲本実・兵庫)も8回に1点先制されてその裏5点を挙げて逆転。決勝も0-0のまま
延長12回、ボークでサヨナラ勝ちです。でも負ける気はまったくありませんでしたよ」
北海道勢悲願の初優勝。前年の国体から全国大会二冠。さぁ、三連覇を目指しての国体は・・・
「国体は完全にリラックスしていました。選手権の決勝の再現となった中京商に勝って、あとは
準決勝、決勝は同じ日。前日には大矢君と優勝して抱き合う練習をしたものです(笑)」
同じ日に行なわれた準決勝、決勝で丹下さんは連続無安打無得点試合を記録します。
練習どおりの大矢さんと抱き合う丹下さんの写真が北海道新聞紙上を飾りました。
「あれほど野球好きな男を見たことはありませんでした。彼(大矢さん)くらいでしょう、卒業後も
後輩たちにあれだけ熱心に指導をしたのは。朝は軟式、夕方は硬式の指導も。選手たちからも
慕われていたしね・・・それなのに・・・。彼が亡くなって20年くらいが過ぎましたけれど、まだ40代でしょ・・・あのまま生きていてくれたならどれだけの選手を育てたでしょうね」
二男の塁さんは北海野球部では有名な存在。1994年(平成6年)の主将(47期)で外野手として活躍、
現在も上富良野高校で野球を指導しています。丹下さんも現在でも大矢昭さんの
奥様とは話をする機会があるそうです。
「当時の軟式は藤井寺球場でした。藤井寺でも投げて、神宮も後楽園も経験しました。
私の野球人生、社会人野球は9年間やり切った、という爽やかな気持ちでしたよ」
恩師・波田先生の教えのとおり、野球を退いてからの長い人生が始まります。
・・・続きは次回以降に
センバツヒストリー 17
昨日(12月14日)の北海道新聞夕刊社会面「まど」というコラムをご覧になった方いますか?
先日の「甲子園で野球をしよう」イベントのサイドストーリーが紹介されています。
引き続き「シミズ」ネタにからんで。
食堂兼お土産物店を営む「シミズ」さんは北海の選手だけではなくたくさんの高校球児を見てきました。それでもなぜ「北海」なのか。
それは他校にはない独特の雰囲気があったといいます。
それがいったい何なのか、は言葉ではうまく表現できないのでしょう。
でも戦いに挑む球児の朴訥とした少年らしさを感じていたのかもしれません。北海が全国の高校野球ファンから高い人気を得ているのはこうした「伝統校の郷愁」なのかもしれません。
その「シミズ」の奥様もよく憶えている人気者・堀田薫さんが活躍した昭和29年夏、福島商に勝った北海は準々決勝で新宮(和歌山)と対戦します。
エース西村さんが骨折で戦線離脱、頼みは2年生の田村義通さん。
その田村さんが一世一代のピッチングを見せるのです。
優勝候補の新宮に対して11回まで無安打に封じます。
新宮は同じ2年生で「怪物」と言われる前岡勤也さん(阪神)が北海に得点を与えません。0-0のまま回は進みます。当時は延長戦の制限がありませんでしたが田村さんが力尽き延長17回に1点を献上し延長17回の熱戦の末
0-1で準決勝進出を逃しました。
延長17回は今でも北海道勢の延長試合としては最長です。
今は15回で打ち切りとなるので、この記録を破ることはできません。
そして田村さんの延長11回無安打記録も、道産子投手最長記録。
実は北海道勢の無安打無得点試合は春夏通じて1試合も記録されていません。ですから、田村さんの快投は
北海道勢唯一の無安打無得点試合になるほどのもの。まさに幻の大記録だったのです。
北海はこの年、初の国体(函館での開催)出場を果たし、春夏国体と年間3度の全国大会を経験します。
これも史上初で、のちに昭和35年、37年、39年の合計4代しか経験していません。
春夏連続準々決勝進出も昭和35年とこの昭和29年だけの記録。
まだまだ元気な工藤正明さん、堀田薫さん、中谷功さんら堂々、誇りにしてほしい年代だったのです。
さて激動の昭和30年代へ。
続きは次回以降。
・・・・・・・・・・
改めてお知らせです。
ラジオ「北海野球部百年物語」は毎週月曜日20時~
来週 12月20日は年末特別企画 VOL.1
1.ルーキー美馬健太さん(JR北海道)電話出演!
2.名将・宮田昭弘さん、ついに登場!(すでにインタビューは収録済みです)
昭和35年秋から約6年間、昭和50年秋から3年間、
北海野球部を鍛え上げた伝説の名将がいよいよ登場します!
みなさん、お気軽にメッセージを寄せて下さい!
またスポニチ「110年目の百折不撓」は
来週日曜日 12月19日(日)の掲載です。
FMアップルへのメッセージは apple@765fm.com (FAX)011-813-6767
スポニチへのメッセージは 直接私へ osakabe-story@ex.me-h.ne.jp
お待ちしています。
¥12,000 Amazon.co.jp
電子書籍(見本)「北海野球部百年物語」(昭和8年まで。ぜひ参考にしてください!)
2010年の高校野球に感謝!
北海野球部史「北海野球部百年物語」 特別販売!
12,000円→ 8,000円で!
選手たちの頑張りに感謝!歴史を刻んだOBのみなさんに感謝!
ご希望の方は「ブログを見た」と明記の上
osakabe-story@ex.me-h.ne.jp までお気軽にお問い合わせください。
★この『ブログ』、そしてラジオ番組、書籍についてのお問い合わせ、ご意見、ご感想
(出演者への質問、出演してほしいゲストなども大歓迎です)は
お気軽に osakabe-story@ex.me-h.ne.jp
までお寄せ下さい。
その他、「北海野球部百年物語」のご購入は下記取り扱い店まで
長壁明ホームページ「KABE-スタジアム」 もご参照ください。
★函館地区で初の扱い!
函館市美原 MEGAドン・キホーテ2階 北文館でも取り扱い開始!
北文館 0138-45-4107
★札幌地区なら
・紀伊國屋書店(札幌本店・オーロラタウン店・厚別店)
011-231-2131
・三省堂書店札幌店(JR札幌駅ステラプレス5階)
011-209-5600
・くすみ書房(地下鉄大谷地駅直結キャポ1・2階)
011-890-0008
・西宮の沢バッティングパーク・ピッチャーガエシ(手稲区西宮の沢3条2丁目)
011-671-8989
★堀松さん(3月1日放送)の会社でも本「北海野球部百年物語」を扱っていただいています!OBのみなさん、是非お問い合わせください!
・堀松産商 留萌市花園町 0164-43-0702
さらに北海野球部関係者の方なら
★「ドリスポ」45期の斎藤秀行さん(2月22日放送)へ
★野球関係者の方なら
北海道野球協議会(北4西6 毎日会館ビル地下1階) 011-281-5589
★オンラインショップは
上記「アマゾン」 か 「47クラブ」(本の詳細もわかります) へ
★改めてお知らせです。
来週 12月20日(月)は年末特別企画VOL.1
宮田昭弘さんインタビュー(その1)放送予定!
札幌市外の方もインターネット放送 で聴くことも可能です。
番組へのメッセージ、ご意見、ご感想もお待ちしています。
メッセージは apple@765fm.com FAX 011-813-6767