【速報】早稲田大学 教育学部(理系) | 2015年大学入試数学
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^
2015年 大学入試数学の評価を書いていきます。
2015大学入試シリーズ第23弾。
私大シリーズ、第23弾。
早稲田大学(教育学部)です。
問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、
典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。
難易度の指標は、こんな感じです。
D・・・難関大学でも難しい部類の問題。
E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。
また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの
標準的な時間です。
したがって、
目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越える
ことも、当然ありえます。
同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、
ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。
早稲田大学 教育学部
(試験時間120分、4問)
全体総評・合格ライン
昨年より易化です。昨年は2014年最難問と言われた論証が入っていたためで、その分の差だけ易化したと言えます。すなわち、他の問題は題1問の小問も含めて、どれもよく練られた良問で、実力差がしっかり反映される試験と言えます。今年は発想寄りの問題はそこまでありませんでしたので、点数には結びつきやすいと思いわれます。
試験時間120分に対し、
目標解答時間合計は127分。【107分】←穴埋め考慮
(昨年は記述考慮で175分)
今年は時間に対して適量だと思います。第1問の小問は決して基本というわけではないですが、ここに時間をかけすぎないように注意が必要。
■合格ラインですが、
第1問は(1)~(4)のうち、3つはとれそうです。
第2問は本学受験者であれば類題経験済みであって欲しい。(2)までは必須。(3)までできれば安心^^
第3問はキー問題。式いじってるだけでできますが、抽象的な問題は受験生が苦手なので、変に図形的に考えて解けない可能性もあり。
第4問は第3問がダメならとらないとアウト。交点が因数分解できることに気づけるか。
ボーダーは昨年よりはかなり上がって、65%ぐらいでしょうか。
第1問(1)・・・因数定理、多項式で割った余り(AB、12分【9分】、Lv.1)
あまりを求める問題ですから、当然因数定理の活用です。2次式、2次式→4次式 のパターンです。一番高い4次式で割ったあまり(3次式)を用意しておくことが原則です。
(Principle Piece 数学II 複素数と方程式 pp.27-28)
(Principle Piece 数学II 複素数と方程式 pp.27-29)
今回は、すべて1次の積に因数分解されていますので、因数定理がそのまま使えます。x=1、2、3、4を代入して4元連立です。順番に差をとればdが消え、さらに順番に差をとればcも消えます^^
第1問(2)・・・微分法、最小値(B、12分【9分】、Lv.2)
こちらは、基本的な微分法の問題です。5線分の長さの和ですが、うち4つは同じ長さです。図を丁寧にかけばすぐにわかることですね^^ 2点間の距離公式で式を出し、微分して終わりです。なお、記述式の場合は、前後で負から正に変わる、と一言書くか、増減表を書くかのどちらかは必須。
第1問(3)・・・確率、カードの数字の和(AB、8分【5分】、Lv.2)
基本的な確率の問題です。本セット最易問題と言えます。3枚の和が3の倍数である場合は、以下のようにグループ分けして解くんでしたね^^
3の倍数×3
余り1×3
余り2×3
それぞれから1枚ずつ
記述式ならA={1、4、7、10}などとグループに分けるといいでしょう。
☆第1問(4)・・・楕円と円の接点(B、20分【14分】、Lv.2)
大問1つになってもおかしくない問題です。図形問題なのでアプローチの仕方はいろいろあると思いますが、円、楕円ともにy軸対称であることと、正三角形であることからAP、AQの傾きが√3、ー√3 であることを用いて交点を実際に出せます。
交点における接線が、AP(もしくはAQ)と垂直であればそれはAを中心とする円にも接することになります^^
(1)は計算が少し面倒。(2)は微分なのでこれぐらいは当然か。(3)はちょっとなめてる^^;(4)はがっつり図形問題やな。連立しようと思うが、、、いやまてよ、傾き出るし直線決定だから交点だそう。あと使ってない条件は、楕円と円が接するだから楕円からせめればいいのか。解答時間23.5分(6+7+0.5+10)昨年よりかかってないと思ったけど、かかった。 (4)で一瞬とまったしなぁ。
☆第2問・・・場合の数と漸化式(B、30分、Lv.2)
場合の数と漸化式です。条件自体は非常に単純で、「a」が偶数個か奇数個かなのですが、後半は文字数が「m」個に増えているため、文字定数入りで漸化式を解くことになるので、少々メンドウです。
確率の単元の原則ですが、こちらの3点セットが使えます^^
(Principle Piece 数学A 確率 pp.39-43)
出来た漸化式は階差型なので、すぐに一般項は出せますね。
(Principle Piece 数列B 数列 p.32)
(3)は文字数が一般のm個に増えたぶん、漸化式の難易度が上がります。作り方は(1)と同じ要領なので、(1)ができれば出来るでしょう。出来た漸化式は●^n 型です。誘導なしで解かされます。
(Principle Piece 数列B 数列 pp.34-35)
※KATSUYAの解いた感想
場合の数で漸化式か。割と穏やかかな。(1)、(2)はさくっと終了。(3)は一般にm個だから、、、階差型にならないのか。ちょうど階差になるのは、m=3のときだけなのね。どちらにしてもパターンの漸化式なので、原則どおりに式変形して終了。解答時間11分。
第3問・・・平面ベクトル、抽象的ベクトル(B、20分、Lv.2)
平面ベクトルの問題です。具体的な数値があまりなくて抽象的なベクトルなので、とっつきにくかったかもしれませんが、適当に数値いじっていれば答えにたどり着くので、実は対して難しくありません。
(1)は|y→|を2乗して、計算できるところはすればOK。原則どおりです。
(Principle Piece 数列B ベクトル p.16)
(2)も、内積の定義式に従えばOK.です。|n→|=1 を代入していけばどちらもいつのまにか終わっています。
※KATSUYAの解いた感想
なんかいかにも意味ありげな式。正射影が関係してそう。がしかし、原則に従って(1)を終え、(2)も内積の定義にあてあめると目的の式が得られる。特にキレイになるわけでもなく、式をいじるだけで終わるので、いまいち後味が悪い。解答時間8分。
第4問・・・微積分総合、、接線、面積、不等式の証明(B、25分、Lv.1)
今年の最後は標準的な数IIIの微積総合問題で、昨年の大物系の論証問題はなし。簡単な関数が2つあり、一方の接線と他方の曲線で囲まれる面積を求める問題です。
(1)は、接線の式とy=1/xが2つの正の解を持てばいいですね。ただ2解をもつだけ結果的には同じ答えが出ますが、正の解を求めていることをアピールする記述をしましょう。
(Principle Piece 数列I 2次関数 pp.39-41)
なお、Dの式が平方式なので、因数分解できると途中でわかります。(2)では面積を出すのに交点がいりますので、気づかないとちょっと厳しいです。
(3)の不等式は、差をとって微分で終了です。特記する部分はありません。昨年の第4問よりもだいぶやさしかったですね^^
(Principle Piece 数列III 微分法の応用 )
※KATSUYAの解いた感想
今年は普通の問題でよかった^^まだ昨年の記憶が蘇る^^;特に詰まることはなく、終了。(3)の不等式は差をとればすぐに出来るので、標準的。解答時間11分。
対策
第1問の基本は典型問題の演習量(青チャートでOK)で十分カバー可能。ここはスピード重視で解く練習を。第2問以降も、典型問題の演習量次第ではまかなえますが、今年のレベルよりもう少しレベルを上げた入試問題集で量をこなしましょう。特別癖のある問題ではないので、国公立が第一志望の人は、その対策で十分です。
じっくり演習:量をこなす演習=3:7 ぐらいがいいですね。
以上です^^
次回から国公立となります。おそらく最初は東京大学(理系)です。
■他年度、他の大学の入試数学■
>> 2013年
>> 2014年
>> 昨年度の早稲田大学 教育学部
■関連するPrinciple Piece■
★ 数学II 複素数と方程式 (第1問(1))
★ 数学A 確率 (第2問)
★ 数学B 数列 (第2問)
★ 数学B ベクトル (第3問)
★ 数学I 2次関数 (第4問)
★ 数学Ⅲ 微分(第4問)
★ 数学Ⅲ 積分 (第4問)
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