奥健夫氏続報 | ほたるいかの書きつけ

奥健夫氏続報

 このエントリ「トンデモ本:『意識情報エネルギー医学』」 でとりあげた著者の奥健夫氏であるが、本屋で物理本を見ていたら彼の専門に関する本があったのでパラパラと眺めてみた。
動かして実感できる三次元原子の世界/奥 健夫
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まあ彼の専門に関する解説書だから、変なことは書いてないだろうと思い(期待し)つつ…。

 ダメだコリャ。
 いや、専門に関する部分はたぶんマトモなんだと思いますよ。だけど、間に挟まってるコラムにホメオパシーを擁護する発言があったり、意識は脳内分子だけで理解できるのだろうかと疑問を挟んだり(まっとうな疑問の持ち方ではなく、なにか通常の科学を超えたものがあるのではないかと臭わす)、それからシュレーディンガーの「負のエントロピー」について、さきのエントリで触れたような変な理解(誤解)を書いちゃったり。
 もちろんそういう「ダメ」な部分は全体から見ればごくわずかなんだけど、もう少し専門とあっち系は切り分けるだけの矜持を持っていると期待していただけに、とても残念。この調子じゃ、自分の学生にもいろいろ吹き込んでいると思わざるを得ないなあ。大丈夫か?