日々、企業の人材育成に勤しむなかで、

昨今とみに課題となってきている、

中高年層のキャリア開発。


いまや日本は世界先進国のなかでも

一人あたりの労働生産性が

最も低い部類に入ると言われます。


長時間会社にいる割には、

成果を出せていないということ。


その最たる層として

中高年男性がやり玉に上がります。

バブル期大量入社世代とほぼ重なります。



大卒求人倍率が調査史上、

最も髙かったのは1991年。


現役で順調に社会人デビューしたならば、

ちょうど45歳。


大企業正社員として、ちょうど

働き盛りになる年代なので、

「あなたたちが働かなくてどうするの?」

と詰められても、致し方ないのかもしれません。


私もバブル大量入社世代の一人なので、

なんとも心苦しい思いを抱くこともしばしば。


ただ、40代半ば以上の男性は、

頑張って働いてきたつもりなのに、

想定外の未来に至ってしまったと

感じる人も少なくないはずです。


バブル経済で右肩上がりを信じて

会社に滅私奉公し、

今の年齢になると、課長くらいにはなっていると

思っていたところ、未だ管理職になれていない。


管理職になっていたとしても、

プレイングマネジャーとして、

若手時代に見上げていた、

デンと構える管理職のイメージとは程遠い。


手を動かす実務は抱えたまま、

部下たちの価値観も多様化し、

セクハラやパワハラのリスクにびくびくする毎日。


にとどまらず、

一世代下の就職氷河期世代の

30代は厳しい時代に鍛えられてきただけあって、

とても優秀で、自分の立ち位置が微妙になってきた。


雇用延長によって、60歳までのマラソンのつもりが、

65歳までゴールは延びつつある。


会社は

先の長い定年まで雇い続けてくれるのか、

心配にもなってきた。


結婚し子供がいる人は、

とはいえ簡単には会社は辞められない。


そんな家庭持ちの同僚を横目に

独身貴族を装う人も、一人で生きていく不安が高まる。。


さて。

どうしたものか。


この想定外の未来に至った今。


45歳からの働き方をどう見つめ直していけばいいのか。


そのマインドセットに向けて、私は

「もしも自分が自営業者だったら?」

と考えて、行動を見つめ直すことをお勧めしたいと思います。


少し古いですが、

国土交通省国土計画局が

ライフスタイル・生活専門委員会「働き方について」

http://www.mlit.go.jp/singikai/kokudosin/keikaku/lifestyle/1/shiryou7-3.pdf

という興味深いデータを公表しています。


この中で注目すべきは、

就業者数に占める被雇用者および自営業主の割合



1953年に57.6%もいた

自営業主+家族従事(家族で自営業)は

2010年には12.3%と激減。


一方で、1953年に42.4%だった

雇用者(会社員)は

2010年には87.3%と9割になろうとしています。


会社と会社員という仕組みは、

人々が一丸となって高度成長を

なし遂げるには有効でした。


現場で働く人たちには、

創業経営者やプロ経営者たちが

立てた方針を現場で忠実に具現化する

ことが求められ続けてきました。


その結果、経済大国のこの国があります。


しかし、

雇われ意識が当たり前になるという
課題も生み出してしまいました。



雇われ意識は、会社や事業の先々、

ひいては自分の将来の食い扶持の作り方を

自分で考えて、自分で行動する筋肉を

退化させてしまったのです。



まだそういった受け身で

従順な会社員が現場にいることは

組織としては望ましいことですが、

ミドル、さらにはトップ層にも広がってしまったら・・・。


会社が低迷するのも頷ける話ですね。


この国の生産性が世界でも最も低いと

指摘される背景はここにあると私は見ています。


であるならば、

やはり、中高年には、自律意識を持ってほしい。


特に45歳という年齢は、

まだ働く人生の折り返し時点に過ぎません。


ここから、もう一度やる気を持ち直し、

輝くキャリアを作っていかねばいけません。


その鍵になるのは、

やはり、自分で自分の未来を切り開く姿勢であり、

そのヒントは自営業にあると思うのです。


何も、本当に脱サラする必要はありません。


自分が個人事業主で、

今の会社・職場と1年単位の

業務委託契約で働いていると考えてみましょう。


 まず毎月会社から得ているお金以上、

 自分は価値を作り出しているか?


 それは、何も給料だけではありません。

 与えられたデスク+αの家賃、

 貸与されているパソコン、モバイル、

 文房具、コピー用紙、会議室使用料、トイレetc.


 社会保険の半分は会社が負担してくれています。


もし自営業者なら、全部自己負担の経費です。

健康診断の手続きも自営業なら自分でやらなければいけません。


会社や業種によって差はありますが、

販管費はだいたい売上の2~5割ほど。


となると、給料分の3倍くらいは稼がないと、

会社はペイしない計算です。


年収700万円であれば、

2100万円ぶん価値を創っているかどうか。



また、自分に仕事を提供してくれる

上司は自営業なら、大切なお客様です。


 単に金銭面のみならず、

 お客様に対して、期待以上の成果を感じて頂けているか?


大きな仕事に共に励む同僚は、

大切なパートナー、取引先です。


 パートナーが

 義務感からではなく

 心からあなたと一緒に

 働きたいと思って頂けているか?



どうでしょうか?


ちょっとしたイメージトレーニングで

あなたの働き方は変わっていくと思いませんか?。


何も壮大な転職計画や脱サラ計画を立てる必要はありません。


わずか1割になってしまった自営業者たちは

生きること、働くことに主体的で貪欲です。


かといって、金の亡者というわけではない。

むしろ会社のブランドのないぶん、

ご縁や人間関係の大切さが

いかに大切かを痛感されています。


私も起業家のはしくれとして痛感する毎日。


自営業の友人や経営者仲間がたくさんいますが、

共通するのは、みんなタフということ。


少々の想定外が起こっても、

自ら難局を切り拓く強さを感じます。


誰も守ってくれないし、助けてはくれないから

そうならざるを得ないともいえますが。


一方で、

いかに大企業であっても、

いや逆に大企業の中で何十年も働き、

社外の世界を知らない会社員は、

外を知らず受け身に慣れてしまったが故の

もろさや弱さを感じることも多い。



厳しい受験戦争に勝ち抜いた

高学歴な方ほどそうなりやすい気がします。


45歳からの働き方。

まず「もしも自営業だったら?」

と身の回りを見つめ直し

先々考えていくことから始めませんか?


まずは、

会社の看板に守られている会社員と

自分の体を張って生きている自営業者の

金銭感覚がいかに違うか、

行きつけのお店のオーナーなどに

じっくり話を聴くことから始めてみることをお勧めします。


恐らく、消費と投資の概念からして

180度違うことに驚かれることと思います。



あなたの部下や後輩に

非正規有期雇用として、複数社を

渡り歩いて働き続けてきた人がいるならば、

彼らが自律的な働き方の

師匠になるやもしれません。。




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ドラマで学ぶ「働く人のルール」講座

 公開セミナー型研修



■対象

・新入社員
・若手社員
・働くリアルを学びたい大学生の方





■開催日時

【1日講座】
・2014年3月24日(月)10:00~17:30 <申し込み締切>
・2014年4月17日(木)10:00~17:30 <申し込み締切>
・2014年5月18日(日)10:00~17:30 <申し込み締切>
・2014年5月20日(火)10:00~17:30 <申し込み締切>
・2014年 6月18日(水)10:00~17:30
・2014年 6月19日(木)10:00~17:30
・2014年10月 15日(水)10:00~17:30
・2014年10月 16日(木)10:00~17:30


【2日講座】
・2014年4月17日(木)4月18日(金)10:00~17:30 <申し込み締切>
・2014年 5月20日(火) 5月21日(水)10:00~17:30 <申し込み締切>
・2014年 6月18日(水) 6月19日(木)10:00~17:30
・2014年10月 15日(水)10月 16日(木)10:00~17:30


■教材

・書籍「あたりまえだけどなかなかわからない働く人のルール」
・研修テキスト


■講師

㈱FeelWorks 講師陣

若者のキャリア支援はもちろん、

上司へのマネジメントやコーチング研修を行う

経験豊富な講師が「若者」「先輩・上司」

双方の視点を解説しながら研修を実施いたします。


■受講料

【1日講座】 3万円
【2日講座】 5万5000円
※先着順:定員になり次第締め切り

※定員に達しなかった場合、
中止することもございます。ご了承ください。


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■詳細およびお申込みページ■


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