![]() 底を見なければまったく普通のスニーカー。それがコンセプトなんだが、ちょっと地味。色の選択肢が、ブラックとモスグリーンはいいとして、ホワイトがなくてグレーというのが、どうもすっきりしない。作りは決して安物ではないので見栄えで損しているかも(※註:2012年モデル) |
本格的なシューズはロードバイクに乗ってからにしようと思っていた。価格がそれなりにするのと、奥さんとポタリングするのに面倒だというのが理由。しかしそのあたりの心理をうまくついた製品があって、以前から気になっていた。
シマノのクリッカーシューズ。スニーカーのような見た目のシューズと通常のSPDよりリリースしやすい専用両面ペダル。クリートの金具が靴底に埋まる構造で、歩行も楽だという。価格も合わせて1万ちょっとで収まる。それならロードバイクを買った後も、クロスバイクのポタリング用として無駄にならない。
![]() こういうアングルの写真はカタログにも載っていないので、検討中の方は参考にしてください。私のように現物見ずにネットで買う人も多いと思うので… |
乗れない三連休、ネットを見ていると、クリッカーシューズが一部メーカー在庫切れになっていた。大きいのと小さいのばかり残って、程よいサイズが売り切れている。次の入荷は3月だという。こうなると妙に欲しくなるのが人情だ。そもそも近所のショップで見たことがないので、店頭在庫もあてにできない。
あわててショップに行き、シマノの他製品を試し履きしてサイズを確認する。ペダルやクリートは店頭在庫があったので、手にとって実物を確認する。いままで真剣にシューズを見たことがなかったが、実際に触ってみるといろいろ分かる。
値段でいうと、クリッカーシリーズの靴は特別に安いわけでもない。しかし、専用シューズは靴の硬さや作りが一般のものとはまるで違うので、単純に価格だけでは決められない。
とりあえず、幅で合わせるとサイズは大きめという、いつものパターンだということが分かったので、ネットで注文した。大きめなのでかろうじて在庫があった。
![]() 甲の紐あたりにあるタグのようなものは、結んだあとに余った紐をとめておくゴムバンドを引っ張るためのもの。そして踵のループは靴ベラ要らず。地味でも機能は万全、細かいところまで作りこまれています |
シマノ クリッカーシューズSH-CT40L/ブラック
サイズ44 定価8,400円
44というサイズは、シマノの換算表では27.8cm。私のふだんの靴サイズは、4Eなら26.5、3E~通常で27.5cmを履いている。
シマノのクリッカーシューズはワイド表示があり、実際に履いてみると余裕の幅でゆったりサイズだった。3E相当だろうか。つま先は余っているが、これは毎度のことなので気にしない。これなら1サイズ下の43(27.2cm)でもいけそうな気がする。ショップにあった硬いSPD-SLシューズは、43では幅が狭くて合わなかった。
初めてなので、こんな仕組みになっているのかと感心するだけでコメント不能(笑)
クリートはペダルに付属しているので、別に買う必要はない。シマノのカタログにはそれが明記されていなかったので買ってしまった。いずれ磨り減る消耗品なので無駄にはならないが、高い。定価1,686円って、ペダル単体と同じ値段か?
![]() 靴の中を覗き込んでみた。写真上、右側のメッシュから光が入っている。通気は万全だが、このままだと冬は当然寒い。写真下、土踏まずから踵にかけて。黒い部分がフレーム。しっかり芯のある踵部分やこのフレームが一般用スニーカーとの大きな違いだ |
ダミーのクリートをはずし、インナーソールをめくると、クリートをとめる鉄プレートや、フレームが見える。さすがに普通のスニーカーとは違う眺めだ。シューズにクリートを2本のネジでとめる。前後左右に位置が調整できるようになっているが、とりあえず拇指球でペダル中心軸を踏めるような位置に合わせておく。
ペダルだけでシューズに着脱してみたが、思ったより軽く操作できる。ロードバイクに乗っている人が、発進直後にバチッとかガツンとか音をたててクリートをはめているような硬質のイメージではない。コツンといつの間にかはまったあとも、ガチガチの固定ではなく、遊びがある。
このあとペダルを自転車につけて、クリートの着脱練習と位置調整は、固定ローラーでじっくり行う予定。こういうときに固定ローラーはものすごく便利だ。
ということで1回目はここまで。続きは実際に使用しながら、ぼちぼちレポートしていきます。
※実際に走行した記事はこちら
この記事を書いてから1年以上たち、現在ロードバイクにも乗っている。ロードバイクではSPD-SLの本格的なビンディングシューズを履いている。で、このクリッカーシューズは引退しているかというと、そんなことは全然ない。気軽なサイクリング用に使い分けて愛用していて、その便利さをますます実感しているところだ。
クロスバイクに乗って、ランチを食べに行くとか、お買い物に行くときに、クリッカーシューズは最適。さすがに固い舗装路や砂利道だと、時々金具が当たってガチッと音がするが、ショッピングモールの柔らかい床やカーペットだと、普通のスニーカーと全く変わらない。自転車用のシューズだということを忘れてしまう。公園でちょっと自転車を停めて、砂地や芝生を歩き回るときも、何も意識することはない。
ESHCT70G360 SH-CT70 クリッカー SPDシューズ ブラック 36.0 posted with amazlet at 14.04.29 |
同じようなクリッカーシューズでも、値段が違うものがあり、こちらはハイグレード版。型番が70となっている。基本モデルの40とメッシュの大きい夏向けの45は紐だけだが、70はベルクロ併用。さらに、革靴風デザインのバリエーションも増えていて、スーツでの通勤にも似合う気の配りよう。女性専用モデルもある。詳しくはメーカーカタログで。
シマノ2016フットウエア&ペダルカタログ(メーカーサイト)
ペダルの方もバリエーションが増えている。軽量版のT700、普通のスニーカーでも使える片面フラットのT420、オフロードタイプのMT50。クリッカーシリーズは、シューズだけでなく柔らかいスプリングを使ったクリッカーペダルとセットで使うものなので、お間違えなきよう。
しかし、私が買った時もそうだったが、春になるとクリッカーシューズの売れ行きは好調で、ネットでも在庫切れになるショップが多い。シューズだけでなく、春からは自転車全般でハイシーズンに突入する。スポーツ自転車に乗り始めてワクワクしている人は、必要なグッズは旬を逃さず手に入れておくのが吉だ。次の週末にそれがあるのとないのとでは、気分が違う。自転車本体だけでなく、グッズやパーツで楽しめるのもこの趣味の楽しいところだ。
お気に入りのバイクとグッズをそろえて、どうか安全に、楽しく春を駆け抜けていただきたい。
※後記:自転車人気に支えられてクリッカーシューズも好調なようで、毎年新しいモデルが出ている。記事は2014年のものだが、上のメーカーカタログリンクは2016年版に更新してある。アマゾンのリンクは、古いモデルは在庫切れになっているが、記事の画像代わりにそのまま残している。クリックすると同様な商品が並べられるので購入の参考にするには支障ない。
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