弟小野寺進33歳、常に寝癖がある男。
姉小野寺より子40歳、30数年髪型を変えない女。
そんな姉弟は早くに親を亡くし、ずっと二人で
親が残した家で暮らしている。
穏やかな日常が続いていたが、そんなある日、
間違って届いた一通の手紙。
その手紙をより子は届けると言い出し、
進を無理やり連れ出して出かけるが、
これがきっかけになって姉弟の日常が変化して
大きく転がり出していく・・
進は結婚を考えていた女性に振られ、
それがトラウマになって前に進めない。
より子も、中学生の時初恋の男子にこっぴどく振られ、
恋愛にだけは積極的になれない。
このより子と言う人、人一倍こだわりが強くて、
とにかく元気で生命力にあふれるんです。
片桐はいりさんなんですが、この人のあの強烈な
キャラクターじゃないとだめでしょうね
他の女優さんだったらおそらく別物になるかと・・
姉にべったりの進に不安を感じての事でした。
でもその事を言えないんです。
手紙がきっかけになって、弟に恋の予感
同時に、姉にもほのかな恋が
その辺りが丁寧に描かれるんですが、
何かあるあると言う感じです。
より子が密かに思いを寄せる営業さんから
「明日の夜時間ありますか」
何て事を言われてときめいてしまいます。
結果は・・残念だったんですけどね。
いつも靴をそろえる姉が乱暴に脱ぎ捨ててあって、
変だと思った進はそっと姉の様子を見に行きます。
泣き崩れているより子。
玄関に戻ってさりげなくただ今と言う進。
進も、手紙がきっかけになって知り合った薫に
告られたのに、びっくり仰天して逃げだして・・
何とも不器用な男です。
より子も、たまたま自分を振った元同級生に再会し、
つい見栄から進を恋人と言ってしまうんですよねぇ。
切ない女心、何かわかるなぁ・・
そんな姉弟の日常が描かれて、
これと言って事件が起こる訳じゃないんですけどね。
姉弟の暮らす家、インテリアが昭和、それも古い昭和の
匂いがプンプンして、何とも言えませんでした
毛皮反対の絵本です、読んで下さい
http://moru.art-studio.cc/art/book.htm
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