久々スロットカーネタ | モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳

モータージャーナリスト・中村コージンのネタ帳

モータージャーナリスト中村コージンが、日々乗ったクルマ、出会った人、趣味の世界を披露します。

昨日、一番熱心に参加しているスロットカーのレースに出場。新エンジン(否、モーター)のシェイクダウンも兼ねて、かなり早い時間からサーキット入りして備えました。


新モーターは従来のものに比べてかなりトルクフルで、シェイクダウン(いわゆるモーター慣らし)さえうまく行けば、相当なポテンシャルを引き出してくれると事前に噂になっていたものです。もっとも、どうやらそれが難しいらしく、多くの人は失敗してブレーキの利きが甘くなったり、満足に回転が上がらなかったりしていたみたいです。僕が持ち込んだ新モーターは3個。そのうち2個を慣らして本番車とTカーに搭載して熱を入れ、一旦冷まして再び熱を入れ、最後に軸受などにオイルをたらしてタイムアタックをします。僕がおろした2個はどうやらあたりモーター。それなりのポテンシャルを示してくれました。


そして予選。先月までは1周30mほどのオーバルコースを5周して予選アタックをし、トップ3がおおよそ3秒1代後半のタイムが普通。それ以降は3秒2~3秒4の間に散らばるというのが当たり前だったのですが、新モーターが導入された今回は、何と1位から10位までが3秒1台。しかもトップが3.145秒、そして10位が3.195秒ですから、僅か0.05秒の間に10台がひしめき、しかも異様に速いペースであったわけです。


ほぼ全員がこの新モーターを使用し、恐らくはただ一人旧モーターで参戦した予選結果を見れば、どれほど新モーターと旧モーターに差があるかお分かりかと思います。







で僕の予選結果は4位。とはいえ、本番はコンマ1程度の差であれば十分に戦えますので、出場20名中、17名には優勝のチャンスがあったと言っても過言ではありません。


レースは5分間の周回レース。即ち5分間に何周できるか。それを1コースから6コースまで6ヒートをこなし、総計で順位が決まるという方式です。スロットカーは溝にはまって決められたところを走りますから、オーバルコースの場合、1コースと6コースでは距離の差が出ます。そのハンデを全員がすべてのコースを走ることで無くしてしまおうというわけです。


出走は予選順にコースのめぐりを決めます。この時のコース取りが勝敗に大きくかかわります。即ち、自分がライバルとするドライバーのコースめぐりに対して、できるだけ優位なめぐりを取る事で、順位を上げやすくなるから。といってもトップの人は最初にコースを取りますから、トップの人ができることは以下にモーターをうまく休めるかということだけ。


レースは10人ずつ二山に分かれます。予選の早い人は当然ながらあとからレースをする山を取ります。理由はコースにいわゆるラバーが乗って、グリップ性能が上がるからです。これ、ホンモノのF1と同じです。そして白熱したレースはのっけからレコード周回数が飛び出す予想外に速いペースでした。結果、従来最高周回数534ラップだったものが、今回は545周。実はこれを出したのが僕であります。実に嬉しかったです。534周というと1ヒートあたり平均89周です。それが今回は90.8ですから、限りなく91周ということで、如何に新モーターのスピードが速かったかと、コースコンディションが良かったかを示しています。


↓は僕の優勝車とそのシャシー。からくりなんてありません。極めてシンプルに作っています。からくりはあっても、このシャシーとボディをマウントする方法だけ。それはほとんどの人が企業秘密(でもないか)です。




月に3回ほど、こうしたレースに参戦します。クルマ作りは老眼の身にはつらいですが、手先を使うのでボケ防止に役立ち、5分x6の30分間精神集中をしますから、集中力を養うにも良いです。おまけにレースですが、けがもしないし危険なことはほとんどありませんから。時々クルマが飛んできてぶつかることはありますが死ぬようなことはないし…。かかるお金もほどほどですので、クルマ好きにとってインドアの趣味としては最高です。