マルイメンズ館ニコルクラブのDMがハンパない | 藤村正宏のエクスマブログ

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ボクは服を買う店は決めていません。
適当に店に入って、そのとき気に入ったブランドの服を、新宿や渋谷の百貨店とか専門店で買っている。
でもある日、気がついたんです。
「ニコル」というブランドの服がやたら多い。
でも、ボクはニコルが特別に好きなわけではありません。
まあ、デザインはけっこう好きですが、とりたててニコルにこだわっているわけでもない。
じゃあ、どうしてこういう現象が起きているのでしょう。
それはニコルのDMのためだったんです。

ニコルDM



大抵のブティックのDMというのは葉書1枚。
それも、「SALE!」って書いてあるだけの葉書。
あるいは、挨拶文なしのパンフレットやカタログ。
ところが新宿にあるマルイメンズ館のニコルは違います。
A4の封筒に、すごく大きなカタログが入っている。
そして、必ず手書きの手紙が入っています。


「藤村さん、こんにちは!! ニコルのサイトウです(^_^)
 今年に入ってから藤村さんに会えずにニコルフェアがやってきてしまいました・・・。
 絶対にニコルフェアでは藤村さんにお会い出来ると信じているので来て下さい!」


追い打ちをかけるように、サイトウ君、必ず自分のA4サイズの写真を入れてくるんです。
「ああ、サイトウ君だ」と思い出す。
これを見ると、そういえばそろそろ冬物の服だよな、どうせ買うんだったら、とりあえずサイトウ君のところに行こうということになって、買ってしまうんです。
そして、サイトウ君は毎回DMを工夫しているので、彼からのお便りが楽しみになってくる。

ニコルDM



たとえば、夏に届いた「秋冬物」のDMのカタログには、サイトウ君の手書きでボクに勧めてくれている。
ボクがどんな商品を買ったかわかっているから、「これはあのジーンズにも合いますよ」とか、「この間お求めいただいた、ジャケットとコーディネイトしても格好いいですよ」とか、「オススメ」という文字がカタログ掲載されている商品に、サイトウ君の手書きで書いてあるんです。
カタログに手書きっていうのは、それだけでボクのことを考えてくれているんだなと、特別感がある。
そしてこのときのDMのとどめは、「お待ちしています」と大きく書かれた紙を持ったサイトウくんの写真。
サイトウ君は、自分のお客さんに毎回、これだけの情報をきちっと送っています。
普段ボクはニコルのことは考えていないけど、夏物欲しいな、冬物欲しいなと思ったとき、どうせ行くならニコルで買おうと思うわけです。
ゆるやかな関係性が出来上がっているということ。


ここで大切なのは、ボクはニコルの服が特別に好きだから買っているわけではない、ということ。
なのにいつもニコルで買うのはどういうことかというと、サイトウ君がいるから。
ボクはニコルとは関係性はつくれないけれど、丸井メンズ館のニコルのブティックにいるサイトウ君とは関係性がつくれている、ということ。
個人とは関係性をつくれる。
だから、関係性をつくるために、個を出すことがすごく大切なことなんです。
個人と個人のつながり。
関係性で売れる時代です。
だからあなたも、個人を出したニュースレターやお手紙、ブログやフェイスブックなどで、お客さまとの「ゆるやかな関係性」を創り出してください。


リピートしてもらうためにも、購入後もゆるやかに関係性をもちつづけることが重要なのです。
そう言うと、今までやっていなかったのに、頻繁にお客さまのところに通い詰めて、無理やり性急に関係を作り出そうとしたり、売り込みばっかりのDMをしつこく送りつけたり、ネット通販で購入したお客さまに、売り込みのメールマガジンを無闇に送ったり、割引のクーポンの携帯メルマガを登録してくれた人に毎日売り込みメールを配信したり、早急に売上が欲しいからすぐにそういう行動をする会社があります。
そういうことは逆効果です。
焦らず、急がず、関係性を作り出す時代です。
ゆるやかな関係性です。
これから繁盛するために、繁栄するために「関係性」という視点ですべてのことを考えてみましょう。