前半にセレッソが作った決定機は4つ。
いずれも、超をつけてもいいくらいの決定機。
30分、扇原の縦パスで裏に抜けたボギョンがフリーに。 そのままシュートも選択できた場面だけども、より確実性を選択して、中央の曜一朗にパスするも僅かに合わず。
35分、ボギョンが裏に抜けてGKと1対1もあまりに余裕がありすぎてシュートミス。
36分、直後のCKにケンペスが頭一つ抜け出る形で決定的なヘッドも僅かに枠を逸れる。
43分、カウンターの流れる展開から、曜一朗が中央で受けたところでシュート体勢も、左から裏に抜け出した高橋大輔にスルーパス。大輔のシュートはGKのファインセーブでゴールならず。
この4つの決定機、一つでも決められていたら、試合展開は全く違ったものになっていたと思う。
前半の試合展開からしてみれば、セレッソだったと思いますし、プラン通り進んだと思います。
ボールを失うと、DFとMFの4-4の2ラインをきっちり敷いてブロックを作り、サイドを起点に崩されかけると、中央をがっちり固めて、F東京に危険な場所で決定的な仕事をさせませんでした。
無理な繋ぎからF東京のプレスの網にかかってショートカウンターを受けることも少なかったですし、F東京に崩された形はほとんど作らせず、被決定機もルーカスのシュートのみの1本程度だったと思います。
F東京には、自由に攻撃をさせていませんでしたし、セレッソは攻撃で4度の決定機を作っていた訳ですから、「得点さえ奪えていれば、」前半は全く問題のないものだったと思います。
ただ、「得点さえ奪えていれば、」が、このチームの大きな問題になっている訳ですが・・・。
これだけチャンスを作りながら得点のが奪えず、ここ数試合1点以上得点できていないチームにとっては、嫌な前半の終わり方でした。
『これだけチャンスを作っていて、仮に後半になって、F東京に先制でもされようものなら、チームは一気にガクっと落ちてしまうのでは・・・。』という勝てていないチームにありがちな、負のスパイラルの予感はあったんですよね。
で、後半のセレッソも、前半の終わり頃の勢いは無くなったものの、悪くはありませんでした。
攻撃の形は作っていましたし、プレスからショートカウンターで数的同数などの展開も作っていました。DFも崩されるような際どいシーンはありませんでした。
しかし、60分、嫌な予感が的中してしまいます。
F東京が先制。
右サイドからグラウンダーのパス交換で、中央の長谷川アーリアジャスールが中央にスライドしていって、左足のコントロールショットが決まってしまう。
このF東京の一連の攻撃の中で、セレッソの守備は、F東京にペナルティーエリアの中にボールの進入を許してないんですよね。それでも、ペナルティーエリア外からのコントロールショットが決まってしまうんです。
守備陣の寄せの甘さがあったと言われればそれまでですが、崩されたという形での失点ではなく、一瞬のシュートコースを見逃さずに突かれてしまったという失点でした。
これで、セレッソがビハインドを負う展開に。
これが、勝っているチームなら、『1失点ならサッカーではあること。よくある事故事故っ』と、ポジティブに捉えて、反撃の狼煙が上がってもおかしくないんですが、今のセレッソには、これが全く無くて、一気に意気消沈。
勝てていないチーム、点が獲れていないチームの典型的なトーンダウン。
若いチームであることや、精神的支柱的存在の選手がいないことも影響しているのでしょうが、前半あれだの決定機を作っておきながら、一度崩れだすと、修正できずにずるずると、時間を費やし、盛り返すことができないまま THE END。
そして、この日は、追加点も奪われて・・・。
ソアレス監督の交代カードも、効果的とはいえず、流れを変えられませんでした。
ただ、86分、永井の超決定機が決まっていれば、まだ同点にする可能性はあったかもしれません。
しかし、『これが勝てないチームということなのか・・・』と思ってしまうくらいのツキの無さでしたし、権田のミラクルな当たりっぷりでした。
今シーズン、何度か見てきたシーンを、この試合でも再現されてしまいました。
この次のセレッソ関連の投稿では、「課題」や「解決策」なんかについて、勝手に【放談】してみたいとおもいます。