アジア地区最終予選の初戦は、どの大会も苦戦続きでしたが、今回は、3-0の快勝でした。
しかも、前半の早い段階で先制したことで、非常に楽に試合を進められましたね。
日本は決していい内容ではなかったと思います。
それでも、サックリとオマーンを押し切って相手にしなかったあたりは、選手のポテンシャルの高さと、選手個々の積み重ねてきた自信を感じます。
スタメン11人のうち、8人が海外組。
若い選手が海外で揉まれていることで、舞台に飲まれたり、相手にメンタルで負けるようなこともありませんでした。
国内組の、今野、遠藤、前田も、この代表ではベテランに属する選手達。
浮き足立っていたプレーが垣間見えたのは、内田とヘッドを大チョンボした今野くらいでしょうか。笑)
前半の入りは慎重でしたが、先制点を獲ってからは磐石の試合運びでした。
このチームは、トップ下で本田が、ドンと居座るとボールが落ち着きますね。
中央での中途半端なボールロストがない分、カウンターを食らうシーンもほとんどありませんでした。
攻守において安定していた要因の一つでしょうね。
その分、割りを食う形でペナ内の得意な位置でプレーできなかったのは香川真司。
ただ、チームの約束事を守りつつも、中央へのカットインや相手を引きつけてのパスなど、存在感は示していました。
この試合は脇役に徹していたイメージですが、相手がもっと強くなればなるほど香川真司の力が求められるようになると思います。
本田には強いフィジカルとシュートのパンチ力がありますが、アジリティーは香川真司に遠く及びません。また、スペースを見つけたり、作り出したり、ボールを呼び込む動きは香川真司の方が上です。
ドリブルや意表をつくプレーもしかり。
相手の僅かな隙をつくのは、間違いなく香川真司の方が上です。
よって、チーム力が拮抗している、もしくは格上の相手になればなるほど、香川真司の良さは際立ってくると思いますね。
香川真司は、もういるだけで相手に脅威を与える存在になっているので、それだけで周りを活かせられることを考えれば十分だと思いますね。
アジア舞台では、主役の座を本田に譲ることになるのかもしれませんが、輝ける場所は本予選でもきっとくると思うので、今はその時まで牙を研いでおいて欲しいですね。
あと、やっぱりアジアのレベルでないと感じたのは、長友でしょうかね。
タイミングを見計らったオーバーラップ、フィジカル、クロスと一級品ですね。
で、決して強くなかったオマーン相手に課題を見つけ出すのは難しいですが、敢えてポジション別にバックアップも含めて見ていきます。
懸案だった1トップですが、この3連戦は、スタメンは前田でいきそうですね。
連携の部分も悪くなかったですし、ゴールという結果も残したので、ザックも無理にいじくってこないでしょう。
膠着状態でのパワープレー要因で、ハーフナー起用というところでしょうか。
森本は、この3連戦では大差がつくような展開でしか起用は難しそうですね。
2列目のスタメンは、香川・本田・岡崎は余程のことがない限り不動でしょう。
この試合の交代で、岡崎に替わって清武が投入されたように、2列目に変化をつけるところでは、清武が一番手といったところなんでしょう。
で、ギャンブル的な使い方で、宮市という位置づけでしょうか。
まだ、宮市は代表で結果を残している訳ではないので連携も踏まえて使い方は難しいと思いますから、使うなら最後の3枚目のカードとして、どうしても得点が必要な時ってところでしょうかね。
ボランチは、スタメンで遠藤&長谷部が固定化されていますが、ここのバックアップは育てていく必要がありそうです。
一番手は、細貝でしょうか。
彼が代表の中で計算がつくようになれば、ボランチに何かが起こってもメドがつきますね。
遠藤の代わりは、本田が下がって代役をすることも考えられる為、長谷部の代役として細貝が信頼を得られるようになれば、長い予選も大きな問題なく戦えそうです。
DFライン、GKは、ヨルダン戦以降にでも、まったり書こうかと思います。
相手がどうであれ、3点を奪い、失点0。
初戦としては十分な結果が得られたと思います。
次のヨルダン戦。
ベールに包まれて厄介な相手ですが、まずはホームで2連戦で、勝点6奪取といきたいものですね。