運動不足と足指トレーニング | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

先日は久しぶりに学生時代の同級生とお茶をした。彼は私を見るなり「かわらないなぁ~」という。彼の方はというと、・・・おっさんになったな。タバコをやめたそうだが、その反動で食事の量が増えて、太って、太って仕方がないという。おまけに肩が痛くて夜も寝れない。運動不足が気になっていても、仕事が忙しく運動をする余裕がない。そして、仕事ばかりでなく、家族の様々な問題がストレスになっているという。要は、肉体的にも精神的にも余裕がない。私は50歳になると皆、同じような悩みがあるのだと改めて実感した。
 
私は幸いにも精神的ストレスがあったとしても、肉体が活動しているので、ストレスの解消になり、精神と肉体のバランスを保っていられる。わたしは自分に強制することができない、自分が好きで楽しめることなら無理なくつづけることができる。そのおかげで私も20代で酷く太ったが、50歳になって学生時代の体型を取りもどしつつある。
 
私は若い人たちとトレーニングする機会があるので恵まれているのだと思う。彼らの元気は私の五感にプラスの影響を与えてくれる。それは活力となりいつも以上に運動量が増える。そして、もっと、もっと、動けるようになりたいと願望が大きくなり、肉体と運動をさらに追及するという好循環になっているようだ。
 
運動不足の人が、重い腰を上げて運動しようと思ったときに、動きの鈍った身体では運動を続けることが難しい。私は足指の感覚と運動の機能を回復させるためのトレーニングからはじめることをすすめている。運動をするには、動くための「足」、身体を支えるための「足」、動作の際に生じる衝撃をやわらげるための「足」が必要だ。これが十分でないと肉体に負担がかかる。だから、快適に運動をおこなうことができるように「足」を備えておく。運動不足の人が、一気に運動をして痛みで動けなくなったというケースは多い、足元から焦らずに動きはじめればよいと思う。
 
 
私は足指から股関節までをトレーニングし山中に赴く。冬は標高の高いところや日当たりの悪いところに雪が残っているので足をフラットについて滑らないように歩く訓練をしている。傾斜がきついところなどは、滑落する危険があるのでほどほどにしているが足指のレベルアップを実感するのによい。他にも、沢歩きや山登りで足指のレベルアップを実感している。沢歩きは、登るときも降りるときも、どの岩に足をかけるのか、慎重にルートを考えなければいけない。稜線を直登する山登りは、どの木の根を手でつかんで、どの石に足をかけるのか、慎重にルートを考え手足を上手く使わなければいけない。私は楽しみながら足指の実力を養うことができている。人から見ると遊んでいるように見えるようだ。べつに山に入らなくてもよい。自分が楽しんで続けれれば何でもよいのだと思う。
 

 
 
 
 

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