最近の見解では1人の人体に約1000種の常在菌が1000兆個住んでいると言われています。大便1gにも1兆個いるそうです。

我々はこの腸内細菌達と密接な共生関係にあります。菌達に住む場所と餌をあげることにより、それを遥かに上回る様々な恩恵を受けています。腸内細菌叢の善玉菌が活発になると何が良いのでありましょうか。

* 人が分解できない栄養素を更に分解して消化吸収を助けてくれる

* 人に吸収効率が悪いミネラルの吸収促進を助けてくれる

* 発生する有害物質の分解・無害化してくれる

* ビタミンB群の一部やビタミンKを産生してくれる

* 酵素、女性ホルモンの一部を産生してくれる

* セロトニンという神経伝達物質を産生してくれる

* 乳酸菌が作る乳酸で酸性となり悪玉菌の繁殖を抑えてくれる

* 悪玉菌への攻撃物質を産生してくれる:O-157の活動も抑制

* 免疫能力の安定化に繋がり、アレルギー症状が緩和される

* NK活性(対癌免疫)が向上する:2倍になると言われている

* 腸の蠕動運動が活発となり、整腸作用が得られる:快便へ

ビックリマーク
すぎる!!

腸内細菌ちゃん達よ、ありがとうございます合格 と言わざるを得ませんね。

もやしもんのマンガにもありましたが、この世に存在するであろう菌の種類で人類が把握しているのは1%に過ぎず、働きが分かっているのはその中の1割も無いと言います。この人知を越えた存在が腸内に住んでいて助けてくれるのであれば、彼らを愛でなければならないのは当然ですねラブラブ

これには、様々な発酵食品を日々摂取することも大切です。高い特別な商品を買っても悪くはありませんが、本当に発酵したお味噌でお味噌汁や、最近流行の塩麹・醤油麹、カスピ海ヨーグルト作りもいいですね。

逆に、むやみに抗生物質を使う事は重要な共生相手を痛めつけることとなり、同時に自分の首を絞めるということを認識しなければなりません。また、ハムやソーセージなどの保存料入りの食材もスーパーへ行くとたくさん有りますが、長期保存が効くということは、カビや腐敗菌が活動できないと言う事で、それを食べ続ければ腸内細菌の活動もえられると考えても良いでしょう。

要は腸内細菌の活動状況を把握し、悪化したら善玉菌を余分に補給すれば良いのです。腸内細菌叢の活動を判断する方法は簡単で、大便を目視確認して下さい。良い大便の色は明るい茶色で、柔らかく、悪臭ではありません。絶好調ですとあまい匂いさえします(発酵臭に近い)。発酵ガスが豊富ですと大便が水に浮きます。沈んでもガッカリせず、小さな破片が一個でも浮いていれば良しとしましょう。基本、快便となります。悪い大便は便秘がちとなり、色は黒っぽく、固くポロポロだったりして(肛門が裂けるほど太い事も有る)、悪臭を放ち深く沈みます。
参照: ◆ うんち(大便)の話し◆ 軟便を下痢と勘違いしやすい