鬼龍院花子の生涯 | 映画を観よう

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鬼龍院花子の生涯 [DVD]/仲代達矢,夏目雅子,岩下志麻
¥4,725
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日本 1982年

仲代達矢、夏目雅子、岩下志麻、仙道敦子、佳那晃子、高杉かほり、中村晃子、新藤恵美、室田日出男、夏木勲、佐藤金造、アゴ勇、益岡徹、松野健一、岩下浩、誠直也、梅宮辰夫、岩尾正隆、成田三樹夫、内田稔、小沢栄太郎、谷村昌彦、山田良樹、桜井稔、役所広司、浜田寅彦、笹木俊志、宮城幸生、富永佳代子、森源太郎、津奈美里ん、内田良平、夏木マリ、山本圭、丹波哲郎、綿引洪


監督:五社英雄 『三匹の侍』、『櫂』、『吉原炎上』

脚本:高田宏治 『白馬童子』、『櫂』、『極道の妻たち』

原作:宮尾登美子


【ストーリー】

大正十年の土佐。侠客の親分・鬼龍院政五郎(仲代達矢)は、四国一といわれる魚市場はもちろん、港から遊郭まで幅広く支配下におき、その威勢を誇っていた。政五郎には正妻(岩下志麻)のほかに大勢の妾たち、そして一人娘の花子(高杉かほり)がいたが、そこに政五郎の身の回りの世話をすることとなる松恵(夏目雅子)が養女としてやってきて、ここで暮らす人々の壮絶な人生に巻き込まれていくのだった。



先日BSで放送されていました

あの有名すぎるほど有名な台詞の印象と

とにかく美しい夏目雅子しか覚えていない作品で

今回、再鑑賞して初めて

ああ、こういう内容だったのか・・と

まるで新しい作品を観た気分になりました


人の記憶の不確かなこと(苦笑)

鬼龍院花子は夏目雅子ではありませんし

花子の生涯・・といっても

どちらかというと「松恵の生涯」というほうが

ピッタリくるかもしれないです


物語は松恵の語り部で進み

あの見事な啖呵のおかげで

松恵が主役のように見えますが

実は、政五郎を取り囲む

たくさんの女性たちの物語なのだと

今なら理解できます


五社監督といえば「極道の妻」や「陽暉楼」で

遊郭や極道の女性たちを描いているわけですが

この作品でも、それぞれの女性たちが

何の不満ももらさず、それぞれの立場で

政五郎に従っている・・・


私にはとうてい理解できない世界ですが(汗)

この世界ではこれが美学なのでしょう・・・

そんな中で、松恵は必死に自分の生きる道を模索し

政五郎にぶつかって切り開いていく


その正反対にいるのが娘の花子

彼女は父に逆らうことも無く

自分の生きる道を自ら考えることも無く

ただ愛玩される女性として生き死んでいく


ラストのつたない文字で書かれた紙を

真っ直ぐと前を見据えたまま

ちぎって捨てていく松恵の逞しさ


どうしても・・・娘を持つ親としての

目線で観てしまうのですが

(以前なら絶対にないですねぇ~)


女の子をどう育てていくか・・・


可愛いかわいいだけで甘やかしてばかりいると

自分で生きることができなくなる

親に反抗しても、そこに自分の意思がちゃんとあるならば

しっかり認めて、見守る・・


元来、女性はしなやかな強さを持っているはず・・なのですが

今の時代は、よりしなやかに、より強く、そして逞しく

幸せな人生を!!と

そんなことを考えた作品でした♪




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