宮廷料理人ヴァテール | 映画を観よう

映画を観よう

古くても、新しくても、映画はイイよね!

素敵な映画に出会えた時の気持ちを、誰かと共有したいな♪

宮廷料理人ヴァテール
¥4,200
Amazon.co.jp


フランス/イギリス 2000年

ジェラール・ドパルデュー、ユマ・サーマン、ティム・ロス、ジュリアン・サンズ、ジュリアン・グローヴァー、ティモシー・スポール、


監督:ローランド・ジョフィ 『キリング・フィールド』、『スカーレット・レター』

脚本:ジャンヌ・ラブリューネ 

音楽:エンリオ・モリコーネ 『荒野の用心棒』、『オルカ』


【ストーリー】

1671年、フランス。コンデ公の居城に、太陽王ルイ14世(ジュリアン・サンズ)が3日間訪問することになった。現在は重職から外されている年老いた英雄のコンデ公にとって、王の訪問は借金だらけの生活から抜け出すチャンス!ぜひとも国王の信頼を回復したいと願ったコンデ公は、ベルサイユを上回る豪勢で贅沢な宴を用意するようにと、料理長ヴァテール(ジェラール・ドパルデュー)に託す。準備の期間もそこそこに、ついに太陽王・ルイ14世が城に到着。ヴァテールは豊かな感性と、奇抜なアイディアで王をはじめ宴に出席した人々を魅了する。あまりの見事さにルイ14世はカードにヴァテールを掛けるようにコンデ公に言う程・・。見事に3日間の宴と、そのすべてを取り仕切ったと思われた天才料理人ヴァテールだったが、最後の料理の食材が届かないというアクシデントに見舞われ、一人部屋に篭るヴァテールは・・・。




ちぃっともハンサムじゃないのに

なぜかとてもセクシーなジェラール・ドパルデュー


ユマ・サーマンやティム・ロスといった有名どころも

それぞれにピッタリの配役で出演


ちなみにヴァテールは

いまやケーキの主役(?)ホイップクリームを考案した方


使えるコンデ大公は借金が多くて

国王を十分にもてなす財力などない!

材料も不足がちなところ

キノコやホイップクリームを使うなどして

おいしい料理を作り出す凄腕の料理人


でも、この作品で驚くのは料理よりも

豪華に演出された饗宴

野菜をくりぬいたランタン、氷細工やオペラ歌手

何百と打ち上げられる花火

それはもう豪華絢爛、贅沢の極みというもの


これだけの見事な宴会はヴェルサイユでもない・・と

彼はついに太陽王に見初められてしまうほど


けれど、彼は信念と見事な忠誠心を持ち主

たとえ、王の弟であってもへつらう事をしない

それが自分の命取りになるとあっても

決して自分を曲げない


そんな彼が心惹かれるのが

王妃の女官マダム・モントージェ

彼女もヴァテールに惹かれるけれど

王に逆らうことなど出来ない身


誰にも服従しないと思ってきたヴァテール

今度も見事にその才能を発揮して

皆を満足させたはず・・・だったけれど


マダム・モントージェの言葉に

自分もまた彼女と同じなのだと気づく


食材が届かず、落ち込んだ彼が

最後に選んだ道

そしてマダム・モントージェに託した手紙


それは、決して宴を最後まで完璧にできなかったからでなく

自らを自由に解き放つためだったと思うと

この時代の人たちは

生きるのが大変だっただろうと思いました


ただ、最後にヴァテールが託した手紙は

彼女を自由の身にしたのかもしれない

そんな風に感じるラストに

少しだけ救いを感じた作品でした



この時代を描いた作品のもう一つの楽しみは

衣装や髪型、建物や風景なのだけど

この作品も、十分に楽しめるものでした♪


それにしても、ジュリアン・サンズのルイ14世

ティム・ロスのローザンヌ公爵

似合っていました~♪