フェイス | 映画を観よう

映画を観よう

古くても、新しくても、映画はイイよね!

素敵な映画に出会えた時の気持ちを、誰かと共有したいな♪

フェイス
¥3,420

FACE

イギリス 1997年

ロバート・カーライル、レイ・ウィンストン、フィリップ・デイヴィス、スティーヴン・ウォディントン、デイモン・アルバーン、レナ・ヘディ、ピーター・ヴォーン


監督:アントニア・バード 『司祭』、『マッド・ラブ』

脚本:ローナン・ベネット 『ラッキー・ブレイク』


【ストーリー】

ロンドン。レイ(ロバート・カーライル)は5人組の武装強盗団“FACE"のリーダー。長年つきあっている恋人コニー(レナ・ヘディ)は、彼の生活を心から心配していたが、レイは強盗を辞める気はなかった。ある日造幣局を襲撃するが計画通りにいかない。予想をはるかに下回る金額に、お互いの取り分でもめる仲間達だが、なんとか分け前を決めて解散した。だが、翌朝仲間のデイヴ(レイ・ウィンストン)が何者かに襲われて金を奪われたといってくる。不安なまま、友人宅に確認をしにいったレイが見たものは、空っぽになったクローゼットと、無残な姿で横たわる友人だった。

レイとデイヴは、出所したばかりのソニーと新入りを疑うが、彼らもまた無残な姿になっていた。仲間を疑えないレイだったが、ついにデイヴを問い詰め、悪徳警官のクリスに脅され、言うままに金を奪ったと聞かされる。仲間たちとクリスを訪ねたが、金は警察署においてあると言う。かくしてレイは金を取り戻すため、仲間とともに死地となる警察に向かうのだが・・・



悠雅的生活  の 悠雅さんの記事を読んで

どうしても観たくなった作品!

ロバート・カーライル

決していい男系じゃないけれど

繊細で壊れそうな雰囲気と

両刃の剣のように、触れるだけで危うい感じと

不思議な色気を感じる俳優さん

そして、この作品もまた

いつものように、彼の演技に魅了された作品でした


ただの強盗団の仲間割れ、血で血を洗うヤクザ物・・

表面的にはそんなストーリーかもしれないけれど

やはり、ロバート・カーライルが魅せてくれました!!


レイは強盗団のリーダーで

刑務所にも入ったことのあるワル

けれど、刑務所で知り合った少し知恵遅れのスティーヴィの世話をして

恋人の活動に理解を示し、家族の居ない子供達への援助もしている

実は、彼自身、母親と共に政治活動をしていた過去があって

どんなに活動していても変わらない世の中に辟易して

強盗の世界に入ったようなところがあるように感じました・・


けれど強盗の時、自分が銃を向けた人質の姿が

若い頃、デモ中に警官隊に襲われた仲間の姿と重なって

どこかやりきれない毎日に・・・

そんなときに起きた、仲間による裏切り

大切な人々の死

ついにレイは本当に大切なものを手にして

このどうしようもない日々から逃げ出そうと決心します

逃げるための車とお金を貸してくれと母親に頼むシーン

「母親をがっかりさせた・・」というレイに

「がっかりしたのは自分自身にでしょ?」という母

それでも、ここから這い上がって欲しいと願う母の想いと

それに応えたいと思う息子の視線がなんともいえませんでした


そして、ラスト・・・

コニーを探して彷徨ったレイ

どこにも彼女の姿はなく、沈んで車に戻ったレイは

そこに居るはずのスティーヴィの姿が無いことで

絶望に満ちた悲しい顔をしてあたりを見渡します・・

けれど、そこにはパトカーが・・・

ああ、もうだめだ・・・

そう思った瞬間

なんともいえない安堵感と優しさに包まれます

最後に見せるレイの表情

ロバート・カーライルのこの表情に

いつもながら、巧いな~と感心・・

どうしようもないワルなのに

心奪われてしまうのですよねぇ~