シャンプー台のむこうに | 映画を観よう

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古くても、新しくても、映画はイイよね!

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東宝
BLOW DRY シャンプー台のむこうに

イギリス

ジョシュ・ハートネット、アラン・リックマン、レイチェル・グリフィス、ナターシャ・リチャードソン、レイチェル・リー・クック、ビル・ナイ、

ヒュー・ボネヴィック、ウォーレン・クラーク、ハイジ・クラム


監督:パディ・ブレスナック 

脚本:サイモン・ボーファイ 『フル・モンティ』


【ストーリー】

イギリスの田舎町ヨークシャーのキースリー。この町に住むブライアン(ジョシュ・ハートネット)は、父のフィル(アラン・リックマン)の経営するヘアサロンを手伝いながら、夜な夜なバイト先の葬儀場で死体相手にカットの練習に励んでいた。実はフィルは、かつてこの大会で2連覇を果たしたほどの美容師だったが、3連覇のかかった10年前、妻のシェリー(ナターシャ・リチャードソン)がヘア・モデルのンドラ(レイチェル・グリフィス)と恋に落ち、駆け落ちしてしまって以来気力をなくし、しがないオヤジに成り下がってしまったのだった。そんな静かなこの町で全英ヘアドレッサー選手権が開催されることになった。嬉々とする市長を横目にマスコミも市民も興味なさそう。ブライアンも少し気にはなるが、出場しようとまでは思っていなかった。そこへ、家出した妻シェリーがやってきて、サンドラも含めた“家族”で大会に出場しようと持ちかける。両親の経緯を知っているブライアンは、出場をする気はないと言うが、本大会で連覇を狙うレイモンド(ビル・ナイ)の挑発にのり、出場を決心する…。



片田舎のしがない理髪店のオヤジはのアラン・リックマン

いや~~~素敵ですねぇ~

くたびれ具合もまたイイ感じで!!

あの、モゴモゴとこもったような話し方は

『ハリー・ポッター』のスネイプ先生ですねぇ~


男にならまだしも、女性に妻を取られてしまった情けないオヤジ

10年もの間、妻とその恋人と口も聞かず

ジッと絶えて暮らしているところに

突然、妻がやってきて!それも元凶の選手権に出たいと言い出す!


なにをふざけたことを言い出すんだ?コイツ???

状態だと思うけれど、さすがアラン・リックマン

あの独特の表情で冷ややかに切り返します!!

(片方の眉毛をあげて半目っぽい冷たい視線を送る)


そこには深く傷ついた中年男の意地みたいなものが見えるのだけれど

それでも、まだ妻に対する愛情が残っていることもわかります

う~ん、さすがですねぇ~~~アラン・リックマン♪


実は、なかなか恐ろしく酷い仕打ちを夫にしたくせに

ホイホイと選手権に出ようと持ちかける妻シェリ~には

バラバラになった家族をもう一度つなぎたいという思いがありました

ちょっと、勝手すぎじゃない??というツッコミはおいといて・・

髪の毛のない美容師は、この10年の間

それなりに苦しい思いをしてきたのです(幸せでもあったけれど)


息子と夫、そして恋人が

自分のいなくなった世界でも家族として助け合っていくようにと

そんな願いを込めたシェリ~の思いは

それぞれの人たちによって見事にかなえられました


アラン・リックマンの好敵手レイモンドにはビル・ナイ

(これって「ラブ・アクチュアリ」?と・・思い出してしまいますが)

姑息な手段で勝ちに行こうとするレイモンド

そのイカサマの裏をかいてニヤリとするアラン・リックマンの表情に

私もまたまたニヤリでした


女優陣も実はなかなかの方々

妻シェリーを演じていたのは、ヴァネッサ・レッドグローブの娘で

『ネル』や『ファミリー・ゲーム』に出ていたナターシャ・リチャードソン

どこか、エマ・トンプソンを思い出させる面差しは

これぞイギリス女性!というところなのでしょうか・・


シェリーの恋人はレイチェル・グリフィス

『オールド・ルーキー』での内助の功の奥さんを好演していました

この作品では、マリリン・モンローや芸者姿になって

ちょっと笑わせてくれたり、シェリーの病気を知って

丘の上のバスタブに入っていたり

ラストでは、本当に美しい「サンドラ」を見せてくれてよかったです!


丘の上のバスタブの中にはいったサンドラとフィル

二人の会話は、お互い同じ人を愛してしまったもの同士

最後まで、ちゃんと愛してあげようという心と

自分達の気持ちにきちんと向き合う強さみたいなものがあって

丘の下に広がる田園風景と重なってすごくきれいでした


そして、満を持しての登場!
それまでの、くたびれた服じゃなく
いかにもヘアードレッサー的な服装
そして、ひそかに足の裏にあるイレズミ!!
見事な世界を見せてくれてスカッとしました♪



若者二人がこれから先どうするのか・・・

それはまた、これからのお話なんでしょうね



ストーリーとしては、まぁまぁ突っ込みたくなるところも多いですが

カット・アバブの建物や、とてもカラフルな羊とか・・・
真っ赤な髪のファンキーなオヤジになったジイ様を見た遺族のあの表情とか

そのへんは妙にツボでした!!脇役の方々を見て楽しめました



レイモンドの助手のルイスって

『ノッティングヒルの恋人』や『アイリス』に出ていた人ですよね

ちょっとオカマチックで笑えました・・