- ポニーキャニオン
- ゴッド・ディーバ リミテッド・エディション
Immortel ad vitam
フランス 2004年
リンダ・アルディ、トーマス・クレッチマン、シャーロット・ランプリング
監督:エンキ・ビラル 『バンカー・パレス・ホテル』
音楽:ゴラン・ヴォイヴォダ 『ティム・コーン』
【ストーリー】
2095年、ニューヨク・マンハッタン。ここは人間やミュータント、エイリアンなどが暮らす街。人間たちは巨大企業ユージェニック社が独占的に提供する様々な人工臓器や合成皮膚を買いあさり、肉体のバージョンアップに夢中になっていた。セントラル・パークは雪と氷に覆われ、ハドソン河上空に出現した巨大なピラミッド。暗く異様な世界がそこにあった。
エルマ・ターナー医師(シャーロット・ランプリング)はユージェニック社で働く夫ジャックから、違法な実験に捕われていたジル(リンダ・アルディ)という美しい女性をを譲り受けた。ジルは自分が何者で、どこから来たのかも覚えていない。彼女の肉体の特異性に気づいたエルマは、ホテルの一室をジルに与え、研究対象になってもらう。
一方、街では残忍な連続殺人事件が発生していた。それは、人間の体と鷹の頭を持つ古代エジプトの神ホルス(声: トーマス・M・ポラード)が、人間として生活するために融合したからだったが、適合できない人間は無残な姿となってしまうのだった。ホルスは、反逆罪により他の神々から死刑を宣告されたが、7日間の猶予を得て、白い肌に青い髪、そして青い涙を流すジルを探していた。彼女は特別な女性なのだ。
どの人間もうまく適合できない・・・そんな中、ホルスは政治犯ニコポルの肉体に入り込むことに成功する。そしてついに、ジルを探しだしたが……
仏・グラフィック・アート界の鬼才エンキ・ビラルの監督作。
『ブレードランナー』や『フィフスエレメント』に影響を与えた・・・
と説明があったけれど、
残念ながらSFには詳しくないので興味はありませんでした
ふと、TVをCATVのムービーチャンネルに替えた瞬間
シャーロット・ランプリングの顔が・・
『愛の嵐』で初めて観た時
あの冷たそうな(けれども情熱的な)瞳に釘づけになった女優
ただ、それだけで、ついつい見てしまいました・・
元々SFには詳しくないし
厳密に言うと、あまり観るジャンルではないので
感動した~とか、そんな感想はありませんが
妙にあとを引くというか
不思議な世界です
死刑を宣告された神ホルスは
残された僅かな時間で
自分の子を産む女性を探し出し
妊娠させるために
人間の男性ニコポルに入りこむ
神とて見つめただけで子を宿させることはできないわけね?
などと、しようもないツッコミをしてみたりして(汗)
でも、ニコポルは生身の人間
ホルスに逆らうことはできないけれど
不本意な行為に苦しむのですね~
ニコポルは純粋にジルに恋をしているから
余計にホルスのやり方が気に入らないのだけど
結局、ラストはハッピーエンド?
いやいや、こういう作品って
観方によっては、すごく深~~いですよね
ジルの宿した子は「希望」
ミュータントだったジルが人間になることも
ホルスがニコポルの姿を借りなければいけなかったことも
どんなに便利な未来になっても
(臓器や皮膚をバージョンアップできる時代でも)
結局、人間が一番なんだと
そんなことを感じさせる作品でした
CGと実際の俳優の共演
違和感はあるけれど
作品の持つ、独特な雰囲気に押され
結局、気にならずに入りこんでしまいました
あ、でもユージェニック社の社長は
もう少し丁寧に描いてくれるとなぁ~と思ったけれど(苦笑)
音楽がカッコ良かったです!